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捨てない=大事にする なのか?

「モノは大事にすべきと教えられたから捨てられない」

戦後のモノがない時代を過ごした親御さんに
厳しく躾けられた方ほど、その傾向があると感じる。
これを聞くたび思うのだけど、
捨てないことはモノを大事にすることと言えるのだろうか?

確かに、捨てないことでそのモノを「いつか使う」可能性は大事にされる。でも一方で、「あれがなければもっとすっきりするのに」なんて、
心のどこかでちょっと疎まれてたりするんだよなあ。

なんかその、
「もう好きとは思えないけど別れを切り出して泣かせてしまうとイヤだし、
 つきあっても支障はないから、このままやりすごすか…
 いっそこの子からフってくれたらいいのに」
みたいな、情と惰性だけで付き合ってるカノジョ的な扱い、
大切にしてるっていうのかな~?と、思うわけだ。

特にそれでネガティブ感情やプチストレスを積み重ねた場合は、
モノにとっても自分にとっても幸せじゃないよね。

もちろんね、そのモノをとっておいて、
何かのタイミングで役に立つときもあるかもしれない。
惰性で付き合っていたカノジョへの愛情が再燃するみたいに。

そのときは、「やっぱり、捨てずにとっておくのが正解だ」と思うかも。

でもね。

その理屈であらゆるモノを捨てずに残しておくことで、
スペースが圧迫され、家事がしにくかったり、趣味を楽しめなかったり、
散らかった空間を見て気分が萎えたりするとしたら、
「いつかそのモノを使う未来」を守るために、
「今の自分と自分の生活をないがしろにする」ことにならないかな。

それはいいの?

いま使っていないモノはすべて捨ててしまえなんて、
乱暴なことは言わないし、思ってもいない。
ただ、「モノを大事にするために捨てずに残す」選択をするとき、
それと引き換えに他の何かを粗末にしていないかの確認が必要だと思う。


本当に大切なことは、
「自分は家と暮らしにおいて、何を大事にしたいのか」を明確にして、
いちばん大事なものを一番に大事にすることじゃないかしら。



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