見出し画像

歯石

歯の詰め物がとれて、先日10年ぶりくらいに歯医者にかかったのだけれど、予想通り「ついでに歯石の類もきれいにしましょう」と提案された。

もちろん毎日それなりに気を使って歯磨きをしているわけだが、もともとわたしはいささか歯並びが悪く、さすがに10年も経つとそれなりに歯垢歯石もついている。
自分でわかっていたのだが、何かない限りはメンテナンスはついつい後回しになり、なかなか歯科医にはかからずにいたのだった。

だから詰め物が取れた段階で、こうなることは織り込み済みで、「よろしくお願いします」と即答した。

                    

そういうわけで本日は予約を取って、がっつり歯のクリーニングをしに行ったのだけれど、改めていくつになっても口の中でドリルが音を立てているというのは、落ち着かないものだと思った。

あまり比較対象の経験がないから自信はないが、担当してくださった歯科衛生士さんは多分上手な方だと思われ、手際よく作業していただいたとは思う。
ただ、とはいえ時々はちょっと痛い。

そういえば歯科医に行くと必ず「痛い時は右手を上げて教えてください」と言われるが、じゃあ手をあげたら痛くしないでくれるのだろうか?
多分そんなことはなくて、せいぜいが少しだけ「その瞬間」が遅れるだけに違いない。

なので、ここは無駄な抵抗はしないで俎板の鯉になるべきなのだと我慢していたのだが、あれは積極的に手を挙げると何か利があるのか?

そうこう、つまらぬことを考えているうちに、10年ぶりの歯石とりは終わった。

                    

亡き母は87で全ての歯が残っていた。
特に特別なことをしていたわけではなく、ただ歯が丈夫だったのだ。

わたしもこの部分は受け継いでいて、中学生くらいまでは一本の虫歯もなかったし、今はさすがに詰め物をしているが、それでも何十年もいわゆる虫歯になってはいない。

わたしの数少ない肉体的優越なので、ここは大切にしたいと思っている。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?