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スパイス!

「自分で作ったごはんは食べ飽きない」
この出だしの一文にうなずいた。
木室さんの記事である。

確かに自分で作った料理を不味いと思ったことはほとんどない。
もちろんわたしも、クリームコロッケを爆発させた残骸だとか、片栗粉を入れすぎて、スライムのようになった餡かけだとか、二度と口にしたくないものも作ってきた。

ではあるが、概ね自分の作ったものは美味いと思って食べている。

そのわけを、木室さんは自分の好きな味付けで作るからだと書いておられて、なるほどその通りだが、自分のことを考えるともうひとつ理由がある。

味付け以前に、自分がその時に食べたいものを作るから、である。

前も書いたことがあるが、建前上、うちでは料理を連れ合いと半々で分担する。
ざっくりいうと、週の前半は私、後半は連れ合いの担当だ。
(日曜はその場の力関係なのだが、まぁ8割方わたしがつくっている)

このシステムの素晴らしいところは、とにかく自分の作る時に自分の食べたいものを出せるということだ。

食べたいものが食べたい時に出てくれば、大概うまい。

よく「空腹は最上の香辛料」などというが、「気分スパイス」はその次くらいにくるのではないか。
空腹スパイス>気分スパイス>リアルスパイスというのが、私の感覚なのである。

よく「夕食? 何でもいいよ、簡単なもので」などと口走って不興を買う世のお父さんの話などを聞く。
だが、「何でもいいわけなかろう」と思う一方、逆に「何でもいい」と言われて「なら自分の好きなものを出すぞ」とならないのも、おかしな話だ。
(まぁ、この手の話が、決してそれだけが問題でないのはわかった上だが)

とにかく「何が食べたいか」という気持ちは大切にしなければならないと思う。
別に粗食でもありあわせでも良いのだが、なぜそれを食べているのか、ということには自覚的であるべきだろう。

なぜなら食べることは、すなわち生きることなのだから。

さて、思いのほか大きな話になった。
であったが、結論としては「好きなものを好きな時に好きなだけ食べたい」である。

だから糖尿の数値が下がらんのだな。


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