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大阪旅行記一日目

今現在、専業主婦で不妊治療中である。

どうなるかは分からないが、大人二人、スケジュールも今なら調整しやすい。
私の涙と忍耐の結晶の退職金もある。
コロナも五類になった事だし一泊二日で大阪へ行く事にした。

日程は金曜日に出発、土曜日USJで遊び、日曜日は家でゆっくりする事になった。
四年ぶりの旅行、八年ぶりのUSJである。
私はゲームをやらないが、夫がゲーム狂の為、外出は全て私任せの夫がニンテンドーワールドはすごく楽しみにしている。
世帯主を悲しませる訳にはいかない。
繁忙期の土日にしか行く事が出来ないので確実さをお金で買う。
JTBのエリア入場確約券付き旅行パッケージにエクスプレスパスを付ける。
このプランは通常のお客より早く入れるアーリーパークインも入っているが大変に高い。
退職金でひいひい言わせてやるつもりが、暴発して焦げ付きそうな値段である。
背に腹は変えられない。
申し込み、情報を集めて出発当日を迎えた。

久々の新幹線である。
おつまみと酎ハイを買い込み、準備は万端。
山陽新幹線なのでトンネルは多いが、流れる景色は最高のつまみだ。
夫と麻雀したりしてたら新大阪駅に着いた。
新大阪駅はやはり都会でとても広い。
お土産を横目でチェックしつつ、タクシーを拾い、道頓堀グリコサインまで行ってもらう。
道頓堀は人でごった返しており、地元にはないホストのトラックも走っている。
おのぼり全開で写真を撮り、外国人をかき分ける。
心斎橋に予約している串カツ屋へ向かう。
繁華街で夫も私もキョロキョロしながら田舎丸出しなので呼び込みに声をかけられる。
串カツ屋は少しおしゃれな感じのお店だった。
花が生けられており、同伴とおぼしき男女が一組。コースで予約しているので私はビール、夫はウーロン茶。
串カツはどれも美味しいが、何かのいくら乗せや牛肉、子持ち昆布など、素材の美味しさ感が否めない。
一生来れないかもしれない。と気負いすぎた。
店員さんは感じ良いものの、私と夫の葉物にはそれぞれ虫が付いていた。
同伴組はお会計を済ませ、店内は私達のみである。店員さんも何となく片付けをしている気がする。追加注文はなしでデザートになる。
目の前にさくらんぼのダンボールがどしんと置かれ
「何粒召し上がりますか。」
串カツ屋のカウンターでさくらんぼのダンボールを拝むとは思わなかった。
上擦った声で六粒ずつと答えると、そのままガラス鉢に六粒づつ置かれる。
このさくらんぼは洗っているのか否か、いや、もしかしたら洗ったものをダンボールに納めているのか。色々な気持ちが頭を駆け巡るが、とにかく咀嚼してお会計を済ませた。

ホテルのタクシーで運転手さんに事の顛末を話すと、串カツに高級感は不用。おしゃれな店は東京資本の可能性がある。通天閣付近の雑多な店が美味しい。と教えてくれたが後の祭りである。

ホテルに着いて真っ直ぐスパに向かう。
ホテルの売りであるスパは広く、サウナも三周し、疲れを取る。スパのデッキから海遊館と観覧車を眺め、アーリーパークインの時間を確認する。
課金もしてあるし、USJは無駄なく回らねばならない。
目覚ましをセットして眠りについた。

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