音速の鷲乗りα 06

 

〜市内 居酒屋わしのす〜

全員「カンパーイ」

風子「お久しぶりです。緑川さん、佐貫さん」

豊「ひっさしぶり〜風ちゃん」

佐貫「久しぶ〜風ちゃん」

俺とヘルスと風子、その他数人は同期会に参加するため市内の居酒屋に来ていた。

豊「にしても久しぶりに見る顔が多いな」

佐貫「だな、F-15課程は俺達だけだけど他にも救難とか輸送も含めたら結構居るもんだな。」

女性「風ちゃん〜 久しぶり〜」ギュッ

風子「わッ…ムツミさん久しぶりです!」

彼女は 三葉 ムツミ2等空尉 小松救難団のU-125Aの操縦士で俺達の同期だ。

ムツミ「久しぶり〜 豊くん、佐貫くん!」

佐貫「むっちゃん幹候以来だな!」

豊「うす、あれ?タカトシは来てないの?」

ムツミ「タカトシ君なら向こうで輸送隊の人達と飲んでるよ〜」

佐貫「呼んでみるか、お〜いタカトシぃ!こっちに来て俺らと飲もうぜぇ〜ッ」

その時だった…

???「おい、うっせーぞ、酒は静かに飲まんかい!」

隣の部屋から怒鳴り声が聞こえて来た…
聞き覚えのある声だ…

佐貫「あ?誰だ、テメェ!?」

豊「おい、ヘルスやめとけって…」

佐貫「止めるな豊ッ!俺は怒ったぞッ…出てこいこの野郎ッ!やってやらぁッ」バッ

勢いよく襖を開けた時にはもう遅かった…

渉「あ?誰じゃ今口答えした奴は…表出ろやッ」泥酔中

佐貫「ヒイイッ…」

柊甫「あ、ヘルスとルーキーじゃん。」

渉「ヘルスだ…?あぁ…?」

竜王「相変わらずヘタレだな、ヘルス」

ムツミ「あたしは知〜らない。」

風子「あ、竜王1尉もいらしてたんですね」

竜王「303と306で集まって飲んでたのよ。」

柊甫「そっちも飲み会?」

ムツミ「ええ…同機会です。」

渉「オラァ…佐貫〜ッ!出てこんかぃやッ」

佐貫「ヒイイッ…」

樹「ちょ、渉 落ち着けって…ww」

光「ちょっとッ…熊さん、笑ってないで止めてくださいよ…」

角谷「あ〜あ、ヘルス〜責任取れよ〜w」

祐介「帰って寝たい…」

結弦「奏、今日が当直か…何もないと良いけど。」

圭一「303と306の合同の飲み会…ヤベェ」

大石「あ、僕 久しぶりの登場です…」

奥原「僕もある意味、モブ扱いですからね…」

なんだこのメタイ雰囲気は…気まずい…
そうだ、ひまわりに連絡しよう…

俺はスマホを取り出しLINEを開く…

ピロン

慎太郎〔豊…ヘルプ…〕 

とりあえず既読だけ付けといてやるか。

ピロン

慎太郎〔既読無視っスカッ!?〕

豊〔うるせぇ、大人しく説教されてろ。〕

慎太郎〔アナタ鬼ですかッ!?〕

ピロンピロンピロン

俺はスマホを片付けて、飲みの席に戻る。

圭一「ソード!お前も飲めよ!」

良樹「あ、はい…」

光「どう?俺が居ない303は」

結弦「静かですね〜」

竜王「俺と光、どっちが良い?」

良樹「竜王1尉の方が落ち着きます。」

光「うわぁ、良樹ひでぇな…泣くぞ」

良樹「冗談ですよ…ははっ」


その後、飲み会はお開きとなった。
ヘルスは窪田3佐にこっぴどく説教され、小さくなっていたw

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〜小松基地 駐機場〜

10月に入り、蝉の喧騒はすっかり止み、空気も澄んで空がいつもより青い

祐介「理樹 緊張してるか?」

理樹「何故ですか?」

祐介「前までのお前なら、こんな時ずっと不安そうな顔をしてたからさ」

理樹「なるほど…そうですね…前の僕ならビクビクしてたかもしれません。」

祐介「アグレス行って変わったね。」

理樹「そんな事ないです、皆のお陰ですよ。」

佐貫「直枝2尉、高崎2尉 今日はよろしくお願いします。」

乾「よろしくお願いします。」

祐介「おう、」

理樹「うん、よろしく。」

祐介「今日の訓練はブリーフィングで説明した通りだ、303の連中も合流する。8機で基地上空をフライパス。ヘルスが編隊長 以上だ。」

佐貫「分かりました!」

今日は、小松基地祭に向けての演目の訓練だ。

奥原「俺、〔ジン〕、〔ピノ〕、〔キラ〕の4人で306の連中と8機編隊で基地上空をフライパスする。編隊長はあっちの伊吹だ…」

浅田「り、了解っす!」

圭一「了解、ところで奥原。俺は左の翼端で良いんだな?」

奥原「えぇ、前原2尉は左端をお願いします。俺と、浅田で真ん中、編隊長の左を佐貫にやらせます。」

圭一「それはあっちも了解してるんだよな?」

奥原「はい、あとは実践するだけです。」


ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ
2機のF15が基地上空を通過する。

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〜基地上空〜

渉〔遅い!ルーキー、もっと気合い入れろ!〕

豊〔ヒイイッ……はい!〕

渉〔いつまでも、ビビってちゃ話にならねぇぞ!お前は、真っ直ぐ機を水平に保ってれば良いんだよッ!〕

豊〔は、はい!〕

コブラ・ルーキー組は2機でバックトゥバックの訓練をしていた。
バックトゥバックとは上の機体が下の機体の上を上下逆さまのまま飛行する高等技術である。
タイミングがずれると大事故になりかねない。


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〜駐機場〜

樹「お、コブラとルーキーがやってる♪」

光「楽しそうですねベア」

樹「そうかな? 俺たちは機動飛行の演目でアクロバットやからね、良い見せ場になりそうや」

角谷「まさか、本当に隊長の許可が貰えるとは思いませんでした。しかも、本場ブルーインパルスの演目前にやるんですから、皆、度肝抜かれますよ。」

柊甫「それはそれで面白そうじゃん。これで、誰かブルーに目を付けられたら最高じゃんw」

角谷「それは…そうっすけど…」
(これ 本当にブルーの人に怒られんのかな…)

ダイヤモンドテイクオフ・ダーティターン
で離陸した後、ファンブレイクからの南側から侵入してサンライズ… ほぼブルーインパルスじゃないか?隊長もノリノリだったみたいだし。
良いのか?この組織…


       続く…
 

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