音速の鷲乗りα 35



〜倉庫街〜

男「例の韓国人を追ってきたものの、まさか自衛隊の人間がセットになって付いてくるとは…」

男2「自分もそう思います。」

男「しかし、我々が狙うのは韓国人だけだ…他はどうでもいい。それに、情報本部が動いてるって噂だ、防衛省の人間はそいつらに任せても構わんだろ。」

男2「局長もその辺りについては何も言いませんでしたからね…現場の判断に任せるって事ですかね。」

男「ああ、それに…ん?」

男2「どうかしましたか?」

謎の男「いや、何でもない。監視を続行する。」(何で彼女があんな所に?警視庁生活安全課の勤務のはずだが…もしかして…なるほどそういう事か…アイツの差金か)

男2「了解。標的は韓国人3人 出てきたところを狙いますか?」

男「そうだな、我々は奴らが逃したおこぼれでも頂戴するか。」

男2「了解」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜倉庫内〜

柊甫「アンタ等が樹を…アイツを殺したんだな!」

岡本「口を慎め2佐風情がッ」

柊甫「うるさい!金に目が眩んだ銭ゲバ野郎に言われたかねぇよ!」

岡本「な…上官に向かってなんて口の聞き方だ!その性根叩き直してやるッ」

柊甫「こんな事をして、上官もクソもあるかよ!だから、定年間近でも1佐のままなんよw」

鈴木「良い度胸だな…ついでにお前も一緒にアイツの所へ送ってやる。」

柊甫「やれるもんならやってみろ!」

岡本「ああ、お望み通りやってやる。やれ!」

男1「了解ッ」

柊甫「ゴタゴタぬかさず早くやれよ!」
(すまん…有紀寧、エリカ…お父さんは家に帰れそうにない…)

目を瞑って、もうダメかと思った瞬間。

パンパンッ

男1「ぐはっ…」

男2「ぐへっ…」

岡本「な、何だ…!?」

全身黒色の戦闘服と完全装備…
目出し棒の上にはヘルメットを被り
89式小銃を携え
いかにも特殊部隊らしき男たちが複数人そこに立っていた…

SF隊員「動くなッ!武器を下ろせ!」

鈴木「チクショォォォォォッ」バッ

タンタン

鈴木「ぐへあっ…痛えよ…」

電光石火の如く、男達の手を打ち抜き武器を下ろさせた。これが、神田隊長が言っていた。
特殊部隊…特別情報急襲部隊SiCFか。
噂以上の実力だ…

柊甫「助かったのか…」パタッ

私はそこで意識を失った。

中田「こんな事で…こんな事でワシらの計画を…岡本君何をしとるんだね?」

岡本「中田空将…アンタはもう用済みだ…」スチャッ

バンッ  

ドサッ

男4「なんて事を…司令ッ!」

岡本「お前も用済みだ…」

男4「や、やめろッ やめてくれ…!」

バンッ  

ドサッ

嵐「貴様ッ…銃を降ろせ!」

岡本「あ〜あ、せっかく一儲けして海外に高跳びしようかと思ったのに…お前らのせいで計画が台無しだぜ…」

嵐「聞こえんのかッ銃を降ろせ!」

隊員「中隊長 ここは…ぐへッ…」 

バンッ

精鋭であるSiCFの隊員が撃たれた。

岡本「そんな、ちゃちな防弾ベストじゃ俺の開発した銃にゃ敵わんぜ…何たってこいつは戦闘機の外板すら貫くんだからな…」

嵐「チッ…眉間を貫きゃ反射は起こらんな。」

隊員「嵐さん危険ですッ!」

伊藤〔嵐、危険だ!下がれ!〕ザザッ

嵐「隊長…男にゃ引きたくても引けん時ってもんがあるんですよ…」プツッ


〜指揮所〜

伊藤「嵐、おい嵐ッ!クソッ…嵐の奴…無線を切りやがった。」

山中「隊長、狙撃班配置完了です。」

伊藤「了解だ。 最悪、蘇我を使おう」

山中「了解」

伊藤「指揮所より狙撃03蘇我へ…」

蘇我〔はい…〕

伊藤「そこから、銃を持った男を狙えるか?」

蘇我〔可能です。〕

伊藤「合図したら、やれ…責任は俺がとる。」

蘇我〔狙撃03 了解〕

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜倉庫内〜

岡本「どうせ、倉庫周りはお前らが包囲してんだろ?なら、ここは1発ドカンと派手に…」スッ

そう言って、男はポッケの中からスイッチのようなものを取り出した。

隊員「そのスイッチのようなものを床に置け!」

岡本「そう、カリカリするな…こいつはなただのスイッチじゃないんだぜ」ニヤリ

嵐「知ったこっちゃねぇよ。早く言う通りにするんだな…」

岡本「おいおい、お前らの生殺与奪権は俺が握ってるんだぜッ キムチの野郎も巻き添えにしてやりたかったが…逃げ出しやがったな…」

嵐「お前…相当なクズだな。」

岡本「よく言われるよ。後な、このスイッチ
軽くこの倉庫街が吹っ飛ぶぜ見たくねぇか?」

嵐「テメェの死に顔がみてぇな」

岡本「この状況で、まだそんな強気で居られるか。俺の手元にはお前ら全員の命がかかってるんだぞ!良いのか?押すぞ?」

嵐「押せるもんなら押してみやがれぇっ!」

伊藤「蘇我今だッ 撃てっ!」

蘇我〔了解ッ〕パァァンッ

岡本「グアヘッッ……チクショウッチクショッ… どうせ死ぬなら空の上で死にたかったぜ…」

嵐「テメェに空で死ぬ資格なんざねぇよ…人を何人も殺しておいて…自分だけいい思いできると思うなよ。」ペッ

蘇我〔指揮所、こちら狙撃03 目標沈黙〕

伊藤「指揮所了解 良くやった蘇我」

嵐「嵐より指揮所へ、隊長…行方不明になっていた直枝2尉および、安村3佐の身柄を確保しました。」

伊藤〔指揮所了解、そのまま搬送する。〕

嵐「了解」

こっちは片付きましたぜ…
そっちはお願いしますよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜倉庫街埠頭〜 
 
✳︎韓国語で喋っています。

シウ「はぁっはぁっはぁっ…まさか…特殊部隊が居るなんて…お前ら早くしろ!」

男「ボス、待ってください。カギが刺さったままのボードがあります!」

シウ「よく見つけた!乗れ!」

男2「ボス、金はどうします?」

シウ「この際、命の方が大事だ!」

男「そ、そうですね…行きます!」

ヴィィィィィィン  


カチッ


ドォォォォォンッ

韓国人が乗って逃げたボートは埠頭から離れて数分後に大爆発の後、炎上…沈没した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


男1「ジ・エンドだ…」

男2「やりましたね…田所班長」

田所「ああ、バカやって合コンに参加した甲斐があったぜ…お前も来ればよかったのに木村…」

木村「勘弁してくださいよ班長…僕、コミュ障なんですから…」

田所「はははっ、そういえばそうだったな。」

木村「あ、班長笑うなんて酷いっすよ!」 

田所「すまんすまん、でもこれで局長にも安心して報告できるな。」

木村「そうですね、葛城局長も喜びますね…テロ行為を未然に防げれたんですから…」

田所「そうだな…本当に終わってよかった。」

木村「ええ…」

俺たちの正体は、
警察庁警備局警備企画課(ゼロ)だ。
普段は、正体がバレないような民間の企業等に身を潜めている。

俺の身分は銀行員と偽っている。
しかし、本当は 田所浩二 警視である。

そして、後輩である木村は普段 製薬会社に身分を偽って勤務しているが…
本当の正体は 木村直樹 警部である。

梨花「やっぱり、あなた…公安でしたのね。」

田所「君は…古手さん…」

木村「班長のお知り合いですか?」

田所「ああ…少し席を外してくれないか?」

木村「わかりました…」

田所「古手さん…申し訳ない。」

梨花「どうして謝るんです?お互い、身分を偽って働いてるんでしょ…お互い様ですよ…」

田所「いつから気がついていた…?」

梨花「正直、この現場であなたを見かけるまであなたが(ゼロ)だとは信じれませんでしたわ。」

田所「そうか…」

梨花「ありがとうございます。お陰で恩師の無念を晴らす事が出来ましたわ。」

田所「こちらこそ…感謝する。」

そう言って私たちは別れた。もう2度と会うことはないだろう…


      

       続く…

この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?