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内部監査人_004_コミュニケーション能力

前回は内部監査業務における資格の話と転職活動時における資格取得の話をnoteさせていただきました。(今回は唐突ですが)内部監査人には「コミュニケーション能力」が必要だという事を痛感しております。兎に角、聞く力。話を遮らない事。何だったら、資格持ってるよりも大切ではないかとさえ思います。

内部統制の3点セット作成の時なんかは、徹底的に5w2hでヒアリングをしていきます。でも、これが簡単ではない。聞き方ひとつでヒアリング対象者から「馬鹿にしているのか?」と思われてしまう聞き方にも繋がる可能性があります。「どうやって?」「何故ですか?」どんなトーンで聞くかで相手の受け取り側は全く変わってしまいます。痛い経験を何度もしてきました。それからは徹底的にメモを取る事は勿論継続し、メモの取り方を変えました。PCでメモをするのではなく、A3用紙に書いて相手にも見えるように描いていきます。

今までヒアリングしてきて思った事の一つに「説明している人自身も完璧に理解しているとは限らない。説明している人自身も言語化するのが得意な人ばかりではない」という事です。ご自身がやっている仕事内容だからといって、何故やるのか?って深掘りしている人ばかりではありません。「何で『それ』やっているの?って仕事やん!」と返されてしまいますと、その後のヒアリングもギクシャクしますし、何より本質に行き着く事が出来ません。

なので、一緒に明らかにしていくという姿勢が必要と思い、相手にも見えるように紙に書き落としていってます。相手も言語化していっている中で抜け漏れに気付いていただける時も出て来ます。一方でこうしないとどうも尋問調になってしまいます。なのでSkypeなどによるヒアリングはあまり得意ではありません…

やはり相手をする人は人間だから、気持ち良く話ししてもらう、『ちなみに』っておっしゃっていただける追加情報をたくさんもらうには、それ相応のテクニックが必要ですが、それをテクニックとして出さない様にしないといけないという矛盾を抱えます。


話をお聞きして言語化して、最後に統制の不備があれば指摘して時には一緒に考える。指摘されると分かってる人は、あんまり最初から話をしません。でも中には『これをキッカケにして統制をちゃんとしたい』という人もいます。

自分の上司に業務プロセス上の不安を話ししても分かってくれない。監査人からのヒアリングで事実を明らかにして、これをキッカケにちゃんとしたいという前向きな方も必ずいます。

ヒアリング品質は人によって変えてはいけませんが、統制見直しを期待して話をしてくれる人には必ず形として出していかなければ。無言の応援、無言の支持。ヒアリングの中にあるこの感触を大事にしていきたいと思います。

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