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あんちゃんは優しすぎた。映画『あんのこと』鑑賞

あんちゃんへ。

もう苦しまなくていいんだよ。

そう生きるしかなかったんだよね。

お金なんかよりつながりが必要だったんだよ。

お母さんは確かに酷かったけど

おばあちゃんだけは好きだったのに

あんちゃんは優しすぎたんだよ。

一歩踏み出せたのは

あの人のおかげ、じゃなくて

これだけは言える。

あんちゃん自身が、立ち直ろうとしてた。

光を探してた。

そう。

今まで自分の気持ちを見ないふりして

やっと自分を見つけ出したのに

つながりが難しくなった世界の中で

それでもお母さんを消さなかったのは

あんちゃんが優しすぎたから。

きっと

あんちゃんだったら

ずっといいお母さんになれたんだ。

自分を消すことを選んだんだね。

天国では

ずっと笑顔でいてほしい。



どうか安らかに。




全体的に重苦しい内容(実話がベース)にも関わらず佐藤二朗さんがコミカル過ぎて笑っていいのか迷いました、、。
あんちゃんをどうしてあげたらよかったのか。(稲垣)吾郎ちゃんが崩れ落ちるシーンにこちらも胸が張り裂けそうに。

同じシェルターに住む母親に男の子の子守りを押し付けられ、薬局の店員に「この子のおむつどこですか!?」と聞くあんちゃんだってまだ幼い。
演じる河合優実さんの三白眼の暗い瞳が強く印象に残っています。

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