子供たちの炊事
水曜は、八軒自然科学クラブの思い出話です。今回は、前回(R6.1.10)に書いたサマーキャンプでの炊事の話の続きです。
前回、子供たちには事前に炊事の仕方を教える…と書きました。
しかし、どれだけ丁寧に、かつ詳細に事前指導していても、スムーズに炊事は進みません。どういう訳か、子供たちの最初の炊事は上手にできない事が多いのです。
まず、着火できない。着火用に牛乳パックや古新聞などを用意し、細い枝も山のように準備し、マッチではなくガス着火用具を使っていても、なかなか着火できません。マッチを持ってきた子だと、マッチばかりカマド(竈)に放り込み続け、キャンプ初日にマッチを全て使い切ってしまう事すらありました。
そして、着火できたとしても、その火を維持できません。着火剤→着火用の細い枝→少し太い枝→かなり太い枝…という流れで、火を大きくする事ができないのです。
着火用の古新聞だけ次々とカマドに入れ、燃えているのを見て「火が着いた!」と喜んでいるのですが、これは古新聞が燃え尽きたら終わりです。細い枝に燃え移ったとしても、それを少し太い枝に燃え移らせていないので、結局は消えてしまいます。
子供たちの失敗の様子を見ていると、どうも子供たちには「節約志向」があるのではないかと思います。集めてきた枝などを、大切に、大切に、少しずつ使おうとするのです。
でも、着火剤は少しでイイとしても、燃え移らせるための枝は、それこそ山の様に用意しておく方が、着火に失敗する率は低くなります。そして「節約志向」ではなく、「燃費の悪いスポーツカー」ぐらいの勢いで、用意した枝をカマドに放り込む必要があります。
でも、(私から見ると)少ししか枝を入れません。枝に燃え広がらないので、失敗してしまう訳です。
そんな子供たちの横で、私たち指導員は炊事をがんがん進めます…涼しい顔で。
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