九州大学病院の医療のグローバル化に向けた取り組み

日本の多くの国立大学付属の病院が、医療のグローバル化に向けた取り組みを進める中で、九州大学病院は特に先進的な挑戦をしています。

九州大学病院には、国際医療部という部門が存在します。そこで進められているのが「遠隔医療の展開」です。同病院では、世界の59か国、517の施設と提携し、アジアには遠隔医療開発センター(TEMDEC)を設けています。

それらの連携施設と超高速ネットワークにおける高品質な音声映像を利用して、内視鏡手術の動画配信を行っています。また、英語によるリモート会議は年に約100回開かれており、常に最新の医療情報が飛び交っています。

そして、日本が得意とする医療技術や知識を発展途上国に伝えることで、その国の医療の発展を促進することを狙いとしています。

九州大学病院では、小児科から内視鏡まで、多岐に渡る分野においてこの取り組みを進めています。デング熱やジカ熱などの日本では珍しい症例についても情報交換を行っており、日本の技術の発展についても貢献する役割を担っています。今後は、通信技術をより良くし、アフリカや欧米などのさらなる遠隔地とも日常的にカンファレンスできる仕組みを構築していく予定とのことです。

将来的には、海外の患者からの医療相談や患者輸送といった遠隔診療にも展開していく見込みがあります。高品質な音声映像を用いるからこその情報交換が出来ますので、日本全国の医療機関で取り入れるべき仕組みであるとも言えます。

医療のグローバル化には英語が必要不可欠です。日本の医療技術を世界に発信したい方、また医療のグローバル化に携わりたい看護師の方には、現場に精通した英語力が求められるでしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?