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【書評】ニュース英語の読み方

英語学習者の中には、CNNやBBCなどのニュースを英語のままで理解したいと思う方は多いのではないでしょうか。

私もそのような願望を持つ者の一人でして、先日、書店でこれにピッタリでかつ面白そうな新書を見つけ、すぐさま購入しました。

本の名前は今度こそすらすら読めるようになるニュース英語の読み方です。

タイトルからして、私のために出版されたのではないかという本ですね笑笑

今回は、この本の中で特に印象に残ったことを紹介したいと思います。

ニュース英語では言い換え表現が頻出する!!

この本の著者は、英語は言い換え表現を好む言語であると主張しています。

この指摘は非常に興味深く、私も英語を勉強する中で薄々気づいていたことでした。

現在、私は英検1級に相当する単語を覚えているのですが、このレベルの単語になると同じような意味を持つ単語がたくさん出でくるんですよね。

例えば、”なだめる”とか”和らげる”みたいな意味の単語だと
alleviate, mollify, allay, appease
などの単語が出てきて、とにかく覚えるのが大変なんですよ泣

これまでは、「なんで同じような意味の単語がたくさんあるんだよ!!
と心の中でツッコんでおり、たくさんの類義語なんて覚える必要がないし、できれば最小限の語彙量で済ましたいと思っていました。

しかし、この本を読むことで、今述べたような考えがガラリと変わり、積極的に語彙力を増やそうと思えるようになりました。

なぜかというと、英語は、日本語よりも、同じ単語の繰り返しを嫌う傾向にあるからです。

その場合、単調な語句の繰り返しを避けるために、類義語を使って言い換える必要があります。

このように、英語が繰り返しを避けて、言い換え表現を多用する言語だと理解できれば、ボキャブラリーを増やすことに対するモチベーションができるのではないでしょうか?

上記のことを裏付ける英語の記事を、本の中から抜粋して以下に載せます。以下の記事では、アメリカの企業の株価が下落したことを非常な多様な語彙で表現しています
太字で示した単語に目を通してもらえれば分かると思います。

Stocks nosedived Friday, with the three major U.S. indexes incurring heavy losses as Wall Street wrapped up a dismal April marked by investor handwringing over rising interest rates, relentless inflation, corporate earnings and global unrest.
The Dow Jones industrial average lost 939.18 points, or 2.8 percent, to close at 32,977.21. The S&P 500 index tumbled 155.57 points, or 3.6 percent, to land at 4,131.93. And the Nasdaq, home to tech stocks that bore heavy losses, plummeted 536.89 points, or 4.2 percent, to settle at 12,334.64.
The S&P erased 8.8 percent in April, its worst month since March 2020, according to MarketWatch. It's also down 13.8 percent in 2022, its worst start to the year since World War Ⅱ, according to an analysis by CFRA Research chief investment strategist Sam Stovall. The Nasdaq. slumped 13.3 percent during the month, its worst since the onset of the pandemic, while the Dow tumbled 4.9 percent.
Amazon got swept into the tech sell-off, tumbling more than 14 percent Friday after it reported its first quarterly loss in years and a weekend outlook. Apple dropped nearly 3.7 percent, Intel shed 6.9 percent and Google parent Alphabet lost 3.7 percent. Meanwhile, Netflix continued to nosedive after disclosing subscriber numbers fell in the first quarter; shares fell 4.6 percent Friday and have declined 49.2 percent since the start of the month.

ニュース英語の読み方 147-148ページより抜粋

お分かりのように、株価が”下がった”という内容を、実に14個もの語彙を使って表現しています。

以下に14つの表現を列挙しました。
"nosedived", "incurring heavy losses", "lost, tumbled", "bore heavy losses", "plummeted", "erased", "down", "slumped", "sell-off", "dropped", "shed", "fell", "declined"

もちろんそれぞれの表現は多少ニュアンスが異なるので、それぞれの意味をしっかりと理解した上で、ライターはそれらの表現法を適切に使い分けているのです。

すご過ぎませんか??

日本語だったら、私のボキャ貧によるかもしれませんが、
減少する、下落する、下がる、低下する
の4つぐらいしかすぐに思いつきません。

この本を読んでから変わったこと

本を読み終わってから、語彙力を増やすことに対する意識が格段に高まりました。

なので、新しい英単語を覚える際には、必ず類義語にも目を通すようになりました。

これによって、単語の定着率が高まったように感じます。

やはり、ある単語とその意味を1:1対応させるだけでなく、その周辺の類義語と一緒に覚えると、脳の様々な部分を使えるので、結果的に記憶しやすいのだと思います。

また、英語に関する本を読んで、何かシェアできる面白い内容があれば記事にしようと思います。
長文を読んでいただき、ありがとうございました。


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