台湾に社会人野球を観に行ってきました【BFAアジア選手権 決勝 チャイニーズ・タイペイ戦】
発売から数分で完売した2万枚のチケット
ここまで全勝できた日本。先発はグループラウンド初戦でも先発したENEOSの加藤投手。決勝では初めて2階席も解放しましたが2万席は即完売。日本の選手たちは都市対抗で何万人もの観客の前でプレーしていますが、今回は地元台湾の応援団で埋め尽くされた台北ドームで完全アウェイの中戦うことになります。
加藤さんは初球を2塁打にされ、さらに2番バッターの犠牲フライでランナー3塁と初回からピンチを迎えますが、その後空振り三振とセンターフライで0点に抑えます。3回の裏に橋本さんがヒットで出塁し、続く矢野さんの内野ゴロでダブルプレーかと思われましたが送球がそれてベンチに入ってしまい二塁に進み、ここまで5試合で6安打9打点と好調な向山さんのヒットで1点先制します。日本は4回にヒット2本を打たれ1アウト1、3塁としますがセカンドゴロダブルプレーでこの回も無失点に抑え、加藤さんは6回71球被安打5、4奪三振でマウンドを降ります。7回からは今大会3試合目の登板トヨタ渕上投手が投げ、7回を三者凡退、8回にはヒットを打たれますがその後ダブルプレーで抑えました。日本もなかなかランナーを進めることができず0ー1で迎えた最終回、マウンドに上がったのはおととい先発したトヨタの嘉陽投手。先頭にヒットを打たれますがダブルプレーで2アウトとし最後は見逃し三振で日本が優勝。日本選手権、都市対抗と優勝の瞬間にいつもマウンドにいたのは渕上さんでしたが、今回は普段とは逆の継投で橋戸賞ベストナイン受賞と今年の社会人野球の主役だった嘉陽さんが締めくくりました。
MVPを受賞したのはNTT東日本の向山さんで今年はJR東日本の補強選手として都市対抗で優秀選手に選ばれたものの自チームでは2大大会出場を逃しましたが、シーズン最後に6試合10打点打率.400の活躍をみせてくれました。最多得点は10得点の矢野さんで、ベストナインには日本から嘉陽さん(先発投手)、矢野さん(二塁手)、向山さん(外野手)が選出。3年後の愛知アジア競技大会に向け川口新監督のもと若いチームで挑んだ社会人ジャパンは初陣を優勝で飾りました。
川口監督「アジア全体の野球を盛り上げるため」
今大会にはパキスタンとパレスチナの国際大会の経験がほとんどないチームの出場もありましたが、世界ランクトップ5に入る強豪3カ国と戦うことだけではなく大きな声援を受けながらプレーできたことは大きな影響になったと思います。アジアでも野球はまだまだマイナースポーツ。このように熱狂的な野球ファンが多い台湾や野球が盛んな韓国、日本を中心にアジア全体で盛り上げてレベルアップすることが必要です。スタンドからの各国への温かい応援はアジアの絆を感じ、いつかガザ地区の選手も一緒に戦えることを願い決勝のスタンドでもユニフォームを来て観戦していたパレスチナの選手たちを見て、西と東の端同士ですがガザの戦争は同じアジアで起こっていることだと実感しました。
チャイニーズ・タイペイー日本
2023年12月10日(日)18:30
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