躁鬱日記②家族が初めて、躁鬱のわたしと対面した

実家への道中の鬱

心療内科で躁鬱かもしれないといわれてすぐ、そのまま新幹線の切符を買い、実家に帰りました。
母から帰っておいでと言われたのと、高校のときの先生に会う約束をしたからです。

実家に帰る道中、ずっと涙をこらえていました。
本来自立して元気な姿を見せなきゃいけない自分がこんな状態で、家族はどんな気持ちだろうと思いました。

このとき1番心にあったのは「罪悪感」でした。
新幹線で観ようとダウンロードした映画も見ず、ぼーっと考えているうちに地元に着きました。

夜も遅かったので、家に着いたときは母だけがおきていて、祖父母はもう寝ていました。
当たり障りのない会話だけをしてこの日は寝ました。


実家で鬱だったときのこと

次の日から2日間くらい鬱の日々が続きました。

起きると悲しくなって涙を流し、
ごはんを食べながら涙をこらえ、
薬を飲んで眠くなって昼寝をして、
起きてまたごはんを食べながら涙をこらえました。

昼間は母が働きに出ていて、家にいるのは祖父母だけだったので、
心配させたくない気持ちが強くなってしまい、顔を合わせて一緒にごはんを食べる時間が1番辛かったです。

ごはんを食べていない間(一人でいる時)もいろんなことを考えてしまい、ポロポロと涙を流す日が続きました。
薬本当に効いてんのか?と思いました。

また、このときの自分に辛かったのが、実家のところどころに飾ってある、私と姉の幼い頃の写真でした。
こうやっていろんなところにつれていってもらって、大切に育ててもらった自分が、どうしていまこんな状態なんだろう、と、自責の念に駆られました。

唯一救いだったのは、ごはんを食べて薬を飲むと眠くなる、ということでした。
これにより夜に考えこんでしまう習慣が終わりました。

躁鬱が落ち着いても、夜にしっかり寝るために、昼間は頑張って起きていよう、という気持ちを持つことが出来ました。


母校に行って躁になったこと

帰省して3日ほど経ったころに、母校に行きました。卒業してからほぼ6年ぶりの訪問でした。

自分が通っていたのは私立高校だったので、教員の異動が少なく、お世話になったほとんどの先生に会うことが出来ました。

高3の担任の先生から、「お前いつもこれ飲んでたよな!」とカフェオレを奢ってもらいましたが、初めて飲むものだったのでウケました。

先生に仕事をやめたこと、いま元気がないことを報告すると、
残念がりつつも、担任だった頃と変わらず、これからどうしたら良いか一緒に考えてくれました。

最初こそ私は泣きっぱなしでしたが、だんだん話がそれて、思い出話をする頃にはゲラゲラ笑っていました。

先生はわたしが卒業してすぐ結婚し、今となっては4歳の子どもがいました。
私の知っている先生は仕事一筋で、ごはんはすべて学食。公共料金を滞納して、トイレのためにコンビニに行くような人でした。
そのくらい、教員という仕事にすべてを捧げ、私たちに全力で向き合ってくれた人でした。

そんな先生が、自分の子どものことを、恥ずかしがりつつも嬉しそうに話す姿がとても印象的でした。

今は目の前の人生がひたすら不安で、気分の浮き沈みに左右されてしまっている自分も、
いつかこうやって、大切な誰かの話をできる日が来るのかなと考えました

そう考えたら気分がめちゃくちゃ前向きになりました。

先生と別れて、母とドライブをしました。このときわたしは「躁」状態にありました。
帰省して数日間、泣いてばかりだった私が、止まらない笑いの中話しつづけるというのは、母からしたら気持ち悪かったと思います。
きっとこのとき母は、「この子は本当に躁鬱なんだな」と実感したことでしょう。

Twitterで躁になったこと

もう1個、帰省中に躁になった時があって、これはTwitterによるものでした。

前職のときによく使っていたアカウントで、遅ばせながら退職のあいさつをしました。
それに関して、思いのほか拡散されたのと、お世話になった方々からのリプライによって、わかりやすく自尊心が高まりました。

リプライのほとんどが今までありがとね、元気でね、というものでしたが、
その中で「〇〇してくれてありがとう」「あなたのおかげで助かったよ」といったメッセージがいくつかありました。

正直、自分ではあまり覚えていないものもありました。
自分が自覚していなくても、誰かの役に立つことがあるんだな、と気づきました。

この発見により、報われない時期も自信を無くさずに生きていこうと思えるようになりました。


現時点で学んだこと

こうして約1週間の帰省を終え、東京に戻って来た私は、
定期的に行くことになった「心療内科」へ足を運びました。

実は実家に帰る、とりわけ「久しぶりの人と会う」ような、「特別な体験」というのは、
躁鬱の状態が落ち着いていない人にとってはあまり良くないらしいです。

あくまで、「落ち着いた気持ちで過ごせる日常生活」をちょっとずつ作ることが大事だそうです。
先に言ってよ、と思いました。(笑)

とはいえ、仕事を休め、いつもと違うことするな、と言われたら、何をしたら良いか分からないですよね。
良いアイディアが浮かんだら投稿します。

個人的に、自分の中で大事だと思ったのは、今の自分にとって無理なこと・やるべきだと思ったことの振り分けです。

わたしの場合は、罪悪感を感じてしまうもの、が前者にあたり、
昼間に行動すること・部屋を片付けることが後者にあたります。
(補足:実家が整頓された家なので、自分のアパートもそうしたいと思えた)

あと、自分が楽しめることを覚えておくのも大事だなと思いました。

薬の力、友人の優しい言葉もあり、2週間前とは比べ物にならないくらい気持ちは落ち着きました。

これを読んでいるあなたがもし似たような状態で、今後が心配だとしても、大丈夫だよと言いたい。
今後も私はいろいろあるだろうけど、心の病気があっても自分らしく働けると発信できる人になりたいと思っています。



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