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線維筋痛症の標準治療と新規治療-患者,御家族向け解説


こちらを聴いてくださっていたとある患者さんが、ブレインフォグの方向けにとても分かりやすく要約してくださりましたので、転載させていただきます🍀ありがとうございました!

1.  線維筋痛症とは? 

①筋緊張亢進型
②筋付着部炎型
③うつ型

明らかな器質的な原因によって説明できない全身の4/5以上の痛みをはじめとする身体的訴えがあり、それを苦痛と感じて日常生活に支障をきたす。原因不明、と言われることが多いが、研究が進み、発生機序が解明されつつある(仮説が立てられている)。

痛覚変調性疼痛  第3の痛みという概念がようやく登場

痛みを感じる神経システムの誤作動・痛みを伝える神経が常に働き続け(痛みのシグナルを出し続けている)、痛みのシグナルを抑える神経もそれに伴い働き過ぎて疲弊している。

アクセルを踏みっぱなしでブレーキを踏みこんだら
ブレーキは壊れて、アクセルはずっと働きっぱなし。というような状態。

原因となった怪我などが治っても脳が痛みの信号を出し続け実際に体の痛みや神経痛も起こり、複合的なものになる。
(幻肢痛の治療法を応用する研究もある)

2. 治療法

 
標準的治療(ガイドラインで推奨されている薬物療法) 2017 線維筋痛症ガイドラインオンライン版 

・抗痙攣薬 リリカ、タリージェ、レグナイトなど
    神経の興奮を抑える(アクセルを鎮める)

・抗鬱剤  サインバルタ、トリプタノール
痛みを抑えるブレーキ系神経の賦活
(幸せホルモンセロトニンなどを増やす)
問題点:眠くなる、日常の活動に支障をきたす
  →  就寝前に服用すれば睡眠の質も改善に。

・オピオイド系 ドラマドール、ノルスバンテープ、ソセゴン、など 
 服用管理をきちんとする事が必要
 重い副作用が出るものもある

・漢方薬  副作用が殆どないが、効いているかどうかの実感が得にくい。2週間飲んでも効果を感じない場合は主治医に相談を。

・心理療法 カウンセリング、交流分析、認知行動療法など
鍼灸、有酸素運動などはガイドライン参照

*最新の治療 眠くなるなどの副作用が少ない
       痛みを抑える力を付ける

・ノイロトロピン(錠剤、注射)
古くからある薬。試したことのない人は推奨される。末梢神経に効き、筋肉をやわらげる

・グルタチオン(服用、注射)
  抗酸化作用の高いアミノ酸
  免疫調整力があり、アレルギーにも効く
       
・プラセンタ( サプリメント、注射)
 自律神経を整える   解毒作用

・エルカルチン( サプリメント、薬、注射)
 細胞内のミトコンドリアの働きを助ける。
 ATPの働きが良くなりエネルギー生産が増える。

トリガーポイント注射など

菱山先生によるみおしん先生へのトリガーポイント

神経の誤作動で痛みを感じるシグナルが出し続けられると、筋肉が硬くなり、血行が悪くなり実際の痛みを体感する。痛む部分の血管を広げる薬剤を注射して、血流を良くすることで痛みを感じない状態ができる。数時間だけでも痛みがない状態を脳に覚えさせることは重要。

エイト

非常に微弱な磁気を患部に当てることで、痛みを鎮める最新機器。副作用や違和感が少なく二週間ぐらい継続すると効果がで始める。軽量小型で持ち運びに便利。
個人購入はできないが、医院でレンタルできる。

3. 心理的要素

難病だ、分からない、治らないと治療者から言われると患者は不安感を抱き、痛みが悪化することが多い。スペクトやMRIで脳の血行不良や萎縮を調べてもあまり意味がない。萎縮は時間経過で戻ることも多い。鬱病などとの鑑別も難しい。大事なのは脳の大きさより神経ネットワーク

わくわく、リラックスすることが、治療

全部一度に治すのではなく、治せるところから治していく、という姿勢が大切です。PS9 IKUKOさんと一緒に「痛みを癒す方法」をまとめました。

4. コロナ後遺症
コロナの研究は線維筋痛症の研究にプラスになる。コロナ後遺症は2年ぐらいで寛解するケースが多い。
「コロナ後遺症のヒント クラッシュって?」ブレインフォグや治療の主軸となる「ペーシング」について。アーカイブ↓

5. 登壇者紹介

菱山先生のクリニックは初診がなかなか取れない状況ですが、紹介状を書いてもらえると検討しやすく、たまにキャンセルが出た時に予約出来ることがありますので、Twitterでご確認ください。

遠隔治療はエルカルチン(薬品)、ノイロトロピン錠剤、エイトのレンタルなどがあります。

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痛みのピアカウンセラー IKUKO 

自分の声が響いていたいのだ


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