鳥さんの瞼

短歌と死が好きです。

鳥さんの瞼

短歌と死が好きです。

最近の記事

死のやわらかい(第一歌集が出版されます)

こんばんは、初めまして、鳥さんの瞼といいます。 読んでくれてありがとう。 点滅社さんより、第一歌集『死のやわらかい』が出版されます。 ふだん元気が薄い人、現代文がなぜか出来た人、どんな仕事でも気が狂う人、家庭や生存に愛以外の気持ちがある人 に特におすすめしたいです。 湿った煙みたいな歌と、 一方で烈しいのも入れています。ものすごい初期に作ったのもあります。個人的には、私の皮膚からつきでた攻撃性が、誰かの、その人を傷つける敵を代わりに撃ってくれたらいいなあ、と思って入れまし

    • 川の凍った欠片(日記)

      ・おそらくリゾットを道で失くした ・座席でゲームをしている野球部が二人いて、耳をこねている方と耳をこねられている方だった ・遅刻されるのは好きなので遠慮なく遅刻してください ・小さくて白い馬を買った ・川の凍った欠片のようなものをもらった 塩飴だと教えてくれた ・名前を間違えられた 丘の辺りなんだろうかと思いつつ、「島さんの瞼」の名札と過ごした(間違えられるのは好きな方だ) ・筋肉質なソメイヨシノのことを思い出した ・小さくて黄色い馬を買った ・小さくて茶色い馬を買った ・ボ

      • 若い龍(日記)

        ・抜かないでおいた雑草からしばらくして思慮深そうな白い花が現れた ・果物なら西瓜になろうと思ったけれど(水分をたくさん持っていられるから)、柘榴もいい 拒絶感が強すぎるが果物ならそれ位してもやりすぎではないだろう ・若い龍のような草の、白い花を突き破るように鞘が現れた 豆科の龍 ・おれが病気なのではなくて死が魅力的すぎる ・「楽しみにしている」という書き込みを見つけて消さなかった。ありがとう ・米の何かをくれようとした人がいたが夢なので思い出せない ・水に光が通るとき眠ってい

        • 鬱の本(寄稿しました)

          点滅社さんの『鬱の本』に寄稿しました。 「鬱」と「本」に関する84人のエッセイです。 ひとつひとつの文が見開き1ページ未満の、本だけれど、読めても読めなくてもいい本だと思います。 (私も読み切っていないです) たぶん読む人と似た俯きかたで居てくれる本。 個人的には、たった一度一緒に帰ったクラスメイトとの話の断片を思い出すような、そんな温度に感じました。 私は『Kの昇天――或はKの溺死』梶井基次郎について書きました。 すでに読んでくれた人、それを投稿してくれた人もありがと

        死のやわらかい(第一歌集が出版されます)

          砂糖蟻(象徴的なエピソード)

          生きていて象徴的だったエピソードです。 ・オオミズアオ(蛾)を見つけ、図書館にいる友人を呼んで戻るとカラスに食べられてばらばらになっていた。友人とわけて翅を持ち帰った ・絶対に混むと思い朝一番に乗り込むとそんなことはなく、一人で川端康成の仮装をした ・面接中に誤って大きめの虫を叩き殺した ・炎の柄の付いたかえるのマスコットが初めての落とし物だった。その後数年かけてかえるのマスコットを数百集めた ・間違えて致死量(6L)に差し掛かる量のお茶を飲んでしまい、鼻から絶えず水が流れ

          砂糖蟻(象徴的なエピソード)

          おすすめの蜘蛛(日記)

          ・体調を崩しているというよりも、むしろ病状が洗練されている ・映画を観た。主人公が「会えて、嬉チーズ」と言っていた。 ・おすすめの蜘蛛なので殺さないで欲しい旨伝えた ・塩味のチョコを食べた。抜群に美味しい血のようだった ・○○ニキという呼び方に憧れがある。鳥ニキの瞼ニキ ・それは蜘蛛ではなく中身も空なので捨ててもいい旨伝えた ・墓?😊と聞かれたが雪だるまを作っていた

          おすすめの蜘蛛(日記)

          蛍光灯の幸福度(日記)

          ・中を光が通る時に宝石は痛みを感じていると思う ・歩きながらパックのお寿司を食べている人を見るとたまらなく嬉しい ・蝶々の脇毛 ・クリオネを入れていた瓶を捨てられなかった ・上瞼の痙攣が止まらず老いた蛍光灯の幸福度について思った ・二回とも駄洒落を無視された ・再び発熱した。発熱時だけ感知する体内の部位がある。 ・世界一好きな映画を観てくれた人がいた ・声が出なくなってしまったが、ミッキーマウスの真似をすると奇跡的に喋れることがわかったのでそれで通した ・毛深い足の鳩さんにた

          蛍光灯の幸福度(日記)

          蝶の滅びやすさ(日記)

          SNSや連絡を随分放ってしまった。ごめんなさい。思い出してくれた人、心を傾けてくれた人、ありがとう。本当に嬉しいです。 以下は日記です。 ・幻覚だが、薬局の入り口にオレンジのロングヘアーにタトゥーの二の腕で歩行器を掴んでいるお婆さんがいてかっこよかった ・仲良くなる予定の人と墓地を歩いた ・その時に蝶の滅びやすさについて話した気がするが、これは私の好きな話題のひとつであり実際に話したかはわからない ・発熱した ・ずいぶん前から外壁にくっついていたさなぎが新しいペンキの白のも

          蝶の滅びやすさ(日記)

          暗い花畑(日記)

          ・部長であったしゃぼん玉同好会の話をした ・コップはそうしやすい形に出来ているというだけで、実際水を入れられると苦しいのだったらどうしよう ・飲み会を憎んで人を憎まず ・朝顔も甘かった ・涼しくて良いと思い、しかし快適さをこころよく思っているだけで涼しさそのものが好きなのかはわからない ・長い距離を落下した ・友人に噛まれた痕が見つけられない ・しながわ水族館の出口の円い水槽に大きな女性の鮫が二人いて、彼女達の無限に生えかわる歯が暗い花畑のように散らばっている ・グリム童話を

          暗い花畑(日記)

          10冊の歌集 #短歌を詠んだら歌集を編もう

          すごい第一歌集が10冊も出たのを知っていますか。 小さななかに個性が詰まっていて、短歌大好きの方も短歌初めての方にもおすすめしたいと思ったので勝手にちょっとご紹介します。 -------------------- 🌌『あんろろめら銀河』 わたしのこと犬かなにかと思っているでしょ?骨に心臓ないのすごく謎/太田垣百合子 謎。たしかに。謎?そうかも。……心の中にいきなり流星が飛び込んできて、でも受け入れちゃう、みたいな不思議な力がある。 重力のちがう星に来たみたい。地球上のどれ

          10冊の歌集 #短歌を詠んだら歌集を編もう

          白菜!うちもあります(日記)

          ・それは詩ですねといったそれのことが思い出せない ・石のちいさな犬を買った。犬との思い出はないが、石の模様に思い出がある。 ・「部屋に剥製があって」と説明したら「白菜!うちもあります」と言われた ・畳っぽいお茶をみんなに飲んでもらった ・こわいものの話をした(不透明なオレンジ色、白米に柴漬がつける痕) ・朝顔の花が咲いた ・夢に出てきて、の後をきくと「親しい人のなきがらの肉を食べていた」とのことだった ・誤って「開国してくださ〜い!」と言った ・ノアが消えてルールになりそうな

          白菜!うちもあります(日記)

          アーカイブ 冬ごろの日記

          ・仲良くなる予定のひとに「死んだ鳥さんとか……」と提案したら良いですね!と言ってくれて本当に嬉しかった ・「悲しい表情になっちゃっているから」と何回か写真を撮り直しになった 実際悲しかった ・何回も会っている人に、そういえば本名○○○○だよね?と言われて全く違った ・「ジョジョの奇妙な冒険」の第五部を観ていたら「Fate」のキャラクターだと思っていた人が出てきた

          アーカイブ 冬ごろの日記

          アーカイブ 夏から秋の日記

          こちらまで読んでくれてありがとう 昨年の日記のアーカイブです ・船に乗り遅れた ・友人の部屋で「かしてごらんぼくが殺してあげる」の形で役立った ・いちばん好きな建物が取り壊されていた ・仲良しの蜘蛛さんのなきがらを食べなかった ・隣席の人にボトルの蜂蜜をプレゼントするとその場でレモンジュースのボトルに入れて飲んでくれた ・肉色っていうの何?ときかれた

          アーカイブ 夏から秋の日記

          近頃の日記

          今年の暖かい頃の日記です。 ・ところてんを食べた。風の刺身だった ・マクドナルド配達用の赤いバイクが並列で2台やってきて、止まって、少し言葉を交わして笑ってからまた並列に走っていった ・ほぐし水が前世だと言われた ・私の情報が「石と暮らしている」のみだったのに好意的に接してくれた ・社会科資料室の味のするゼリーだった ・窓辺の朝顔がずっと蔓だけを伸ばしていて、本人が花を望まないならそのままでと思っているが、そんなことは勿論推し量られず、私の用意した鉢や窓辺が不十分だからとい

          鳥さんの瞼といいます

          はじめまして 読んでくれてありがとうございます 鳥さんの瞼といいます。短歌を作っています 作中に死や母が出やすいです Twitterやうたの日に多くいます 私は私の作品に現実の作者のシルエットを透かすことを選びませんが、 それとは別として親しみを持ってもらえたら嬉しい という欲望はある(フレンドリーな他の方へのあこがれも含めて)と思うので書きました。 好きなものは死、水、丈夫なもの、想像が現実を超える物語(川端康成の小説や映画「ダンサー・イン・ザダーク」など)、古いお店

          鳥さんの瞼といいます