鳥さんの瞼 ◆ 第一歌集『死のやわらかい』

短歌と死が好きです。 📨withoutssri@gmail.com

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第一歌集が出ました(読んでくれてありがとう)

こんばんは 見てくれてありがとう 点滅社さんより、鳥さんの瞼第一歌集『死のやわらかい』が出版されました。 沢山の人の力で出来ました。 似た温度の感情を持つ人に、あるいは持ったことのある人に、触れてもらえたらいいなと思って内側を作りました。 読む人へ、心の体重をあずけるような気持ちで作らせてもらいました。 そのことにずっと緊張していたけれど、そうして良かったと思えました。 私の作品を良いと思ってくれた人の力です。ありがとう。 あなたたちが何かしら「よかった」と思ってくれた

    • 蝶のことを考えていた(日記)

      ・蝶がいた。アオスジアゲハ。夕方、駅の真っ青なタイルの壁に羽を立てて止まって、じっとしていた。もちろん見た。 ・蝶のことを考えていた。 まず気になるのは蝶の安全のことだった。 今日は寒いから、体液が冷えて動けなくなっているのかもしれなかった。 でも蝶は、あの「めちゃくちゃな飛び方」で捕まえづらい上に不味いらしく、鳥類には不人気とのこと 良かった じゃあ、おれは鳥なのにどうして美味しそうだと思ったんだろう ・親知らず(2本)のもらい手が見つかる ・もう一度蝶を見に行った。いた。

      • 道の花を見たくなったら(日記)

        ・道の花を見たくなったら心ゆくまで見てもよいというルールを復活させた ・蝶を心ゆくまで見た(イチモンジセセリという名前だそうです) ・江ノ島の蟹さんがどれほど強いか説明した ・口内の血が止まらないのでかっぱえびせんを食べると味に臨場感がでた ・そのコンタクト食べようか? ・古い喫茶店に入ったところ、柔和な笑顔のウェイターさんが紅茶をつぎたしに来てくれて、お冷の替えもくれて、それを飲んだらまた来てくれて、断りきれなくて、というか素早くて、お冷も攻めた量入れてくれるし、でもいただ

        • ぜったい殺さないでね!(日記)

          ・賢い蜘蛛なのでそのままで平気です。 ・おれも自分の身代金なら一億円よりミートボールスパゲティの方が嬉しい ・金融ビジネスを司る方が「舌が軽く……」をすぐさま「舌がなめらかに」と言い換えていたことについて考えていた ・こういう石になってほしいと伝えた ・その蜘蛛ぜったい殺さないでね!虫だらけになるからね!と念を押した ・パワハラと酷暑のない世界 ・「怖いんですが、やっぱり音とかしますか?」「するよ ミシッとか」「大声出しながらとかお願いできますか?」という事前会話により、かか

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        第一歌集が出ました(読んでくれてありがとう)

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        • 読んでくれてありがとう!
          12本
        • 日記
          18本
        • ごあいさつ
          2本

        記事

          皮膚、錐、禽獣、バターナイフ(日記)

          ・コンタクトをよく取り出してくれる人に裸眼を差し出すとやっぱり取ろうとしてくれた ・出てきたカレーに添えてある福神漬の中に白い生き物が発生していた。すごく美味しかったのでカレーは全て食べた。福神漬は既に半分くらい食べていた。 ・それ、ファミチキって名前にしたの?と言われた ・脳の中が暗い!脳の中が暗い!と絶叫したのち10時間寝た 夏はずっと体調が悪い。 ・「しわしわのピグレットの画像☝️😫」の真似をしたところ、プラトン?と言われた(「イデア界を指してるのかと思ったよ〜!」との

          皮膚、錐、禽獣、バターナイフ(日記)

          四方八方から椅子が来た(日記)

          ・石を配った ・黒くてかっこいいもの。闇。院名ドラゴンにする。と私の歯を削りながら歯科医が言うので賛成した。 ・もしも食べられるなら、水棲生物の方がいいという人が多そうだった ・初対面の医者に「そうですね〜。"躁"だけに」と言って無視されたし薬の種類が増えた。 ・四方八方から椅子が来た ・瀬戸しお 食用の雪の結晶の最終段階 ・イカについてのダジャレを3回言って3回無視された ・これさ例えばこの形で人間焼きがあるとして、人間を可愛く道具にデフォルメするならやっぱりハケなのかな?

          無機物になるなら何がいいか?(日記)

          ・美声の蝉かと思うと耳鳴りだった ・無機物になるなら何がいいか?という話になり、初対面だったけれど「鉄になって、線路の横とかでものすごく熱くなりたい」と言えて嬉しかった。 ・社会科資料室に砂糖を混ぜた味のお茶をみんなで飲んだ ・激しい雷雨のなか歯科にかかり、治療中はおにぎりの話をした。院長も俺もかなり声がでかい。 ・美声の蝉かと思うと耳鳴りだった ・オレンジ色の蛾がオレンジ色の吊り革につかまっていた ・好きな作家さんがくれたウェットティッシュをずっと使えないでいる。 ・長時間

          無機物になるなら何がいいか?(日記)

          見たことはないが明け方(日記)

          ・生者の食べ物を口に入れると幽霊だからアニメみたいにぼたぼた落ちて、勿論食感や味はわからないんだけれど、幽霊として食べ物の中をシュッと通ったら味は感じられそう。 ・まれに、自分の思う死後の空間っぽい耳鳴りがするようになってきた ・病気に耐えて、お皿を貰おう! ・「私は死より消滅が好き。消滅はどうですか」ときいてもらったので「消滅は向こう側を向いている、死はこちらを見てくれるところが好き」と答えた。死の話をしても良いのは嬉しい。 ・神殿くらいつかれてる ・海で好きな時間帯はある

          新人に厳しく指導しているバイトリーダーを見てから私の中に存在する耳鳴り(日記)

          ・ツナマヨおにぎりを食べたことがない。 と言ったらかなり驚かれ、お勧めしてもらったので買いに行った。しかし対峙すると素材すべてが白っぽいことが怖くなり、鮭マヨネーズおにぎりにしてしまった。 ・かつてない頻度で耳鳴りしているんだけれど私のことだからそのうち精神にドライブかかってきて「本当はつねに耳鳴りはあるのに、普段は聞こえていないだけ。」とか言い出して危険。 ・海老マヨネーズおにぎりを買ってしまった。 ・3回目の花を多肉植物がつけた。本当は咲きたくないのだったら申し訳ないなと

          新人に厳しく指導しているバイトリーダーを見てから私の中に存在する耳鳴り(日記)

          氷山の一角獣(日記)

          ・れ の書き方がいきなりわかった ・きれいな川の中に棲む生き物というより、きれいな川になりたいかも ・たこ焼きを好きなあなたの運命の人があと6人いる。と宣告された ・おいしいパフェの見分け方がわかった(暫定) ・これあなたの短歌でしょうと言われて嬉しかった 自分で自分っぽさは全くわからないため ・氷山の一角獣 ・眼の中で眼が開いていて、その中に死が入ってくる ・まずい時、視覚や聴覚や痛覚は拡張してしまうし、嗅覚は頼りないが、味覚は絶対に口の中にだけ存在するので安心する ・生活

          死のやわらかい(第一歌集が出版されます)

          こんばんは、初めまして、鳥さんの瞼といいます。 読んでくれてありがとう。 点滅社さんより、第一歌集『死のやわらかい』が出版されます。 ふだん元気が薄い人、現代文がなぜか出来た人、どんな仕事でも気が狂う人、家庭や生存に愛以外の気持ちがある人 に特におすすめしたいです。 湿った煙みたいな歌と、 一方で烈しいのも入れています。ものすごい初期に作ったのもあります。個人的には、私の皮膚からつきでた攻撃性が、誰かの、その人を傷つける敵を代わりに撃ってくれたらいいなあ、と思って入れまし

          死のやわらかい(第一歌集が出版されます)

          川の凍った欠片(日記)

          ・おそらくリゾットを道で失くした ・座席でゲームをしている野球部が二人いて、耳をこねている方と耳をこねられている方だった ・遅刻されるのは好きなので遠慮なく遅刻してください ・小さくて白い馬を買った ・川の凍った欠片のようなものをもらった 塩飴だと教えてくれた ・名前を間違えられた 丘の辺りなんだろうかと思いつつ、「島さんの瞼」の名札と過ごした(間違えられるのは好きな方だ) ・筋肉質なソメイヨシノのことを思い出した ・小さくて黄色い馬を買った ・小さくて茶色い馬を買った ・ボ

          若い龍(日記)

          ・抜かないでおいた雑草からしばらくして思慮深そうな白い花が現れた ・果物なら西瓜になろうと思ったけれど(水分をたくさん持っていられるから)、柘榴もいい 拒絶感が強すぎるが果物ならそれ位してもやりすぎではないだろう ・若い龍のような草の、白い花を突き破るように鞘が現れた 豆科の龍 ・おれが病気なのではなくて死が魅力的すぎる ・「楽しみにしている」という書き込みを見つけて消さなかった。ありがとう ・米の何かをくれようとした人がいたが夢なので思い出せない ・水に光が通るとき眠ってい

          鬱の本(寄稿しました)

          点滅社さんの『鬱の本』に寄稿しました。 「鬱」と「本」に関する84人のエッセイです。 ひとつひとつの文が見開き1ページ未満の、本だけれど、読めても読めなくてもいい本だと思います。 (私も読み切っていないです) たぶん読む人と似た俯きかたで居てくれる本。 個人的には、たった一度一緒に帰ったクラスメイトとの話の断片を思い出すような、そんな温度に感じました。 私は『Kの昇天――或はKの溺死』梶井基次郎について書きました。 すでに読んでくれた人、それを投稿してくれた人もありがと

          砂糖蟻(象徴的なエピソード)

          生きていて象徴的だったエピソードです。 ・オオミズアオ(蛾)を見つけ、図書館にいる友人を呼んで戻るとカラスに食べられてばらばらになっていた。友人とわけて翅を持ち帰った ・絶対に混むと思い朝一番に乗り込むとそんなことはなく、一人で川端康成の仮装をした ・面接中に誤って大きめの虫を叩き殺した ・炎の柄の付いたかえるのマスコットが初めての落とし物だった。その後数年かけてかえるのマスコットを数百集めた ・間違えて致死量(6L)に差し掛かる量のお茶を飲んでしまい、鼻から絶えず水が流れ

          おすすめの蜘蛛(日記)

          ・体調を崩しているというよりも、むしろ病状が洗練されている ・映画を観た。主人公が「会えて、嬉チーズ」と言っていた。 ・おすすめの蜘蛛なので殺さないで欲しい旨伝えた ・塩味のチョコを食べた。抜群に美味しい血のようだった ・○○ニキという呼び方に憧れがある。鳥ニキの瞼ニキ ・それは蜘蛛ではなく中身も空なので捨ててもいい旨伝えた ・墓?😊と聞かれたが雪だるまを作っていた