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厚生労働省が新設した「出産なび」を助産師が解説!活用法・活用時の注意点

こんにちは。ミッドワイフのまいです。

みなさんは、2024年5月30日に厚生労働省が開設した「出産なび」をご存じでしょうか?

厚生労働省は、全国の分娩を取り扱う施設(病院・診療所・助産所)の特色・サービスや費用についての情報提供を行うウェブサイト「出産なび」を新設しました。

今回は、出産なびについて、助産師の視点から解説していきます。

「出産なび」が作られた経緯

まずは、「出産なび」ができた経緯について解説します。

2023年4月以降、出産育児一時金の支給額が従来の42万円から50万円に増額されました。
しかし、それに伴って、産院でも値上げを検討した場合も多く、値段がわからないという意見が出たことから、出産費用の「見える化」に着手した経緯があります。

「出産なび」の活用法

出産なびの活用法としては、それぞれの家庭ごとの経済状況や居住区域によって異なります。

地方に住まわれている方の中には、最も近い病院自体が遠かったり、選択肢がなかったりする場合もあります。
一方で、里帰りされる方のなかには、実家の近くの産院を選ぶとき、候補がありすぎて調べるのが大変と途方に暮れている方もいらっしゃるかもしれません。

出産なびは、

  • 経済状況

  • 居住地・里帰り先

  • 希望している医療やサービス

などを元に検索することができます。

詳細設定では、細かく設定することができます

「出産なび」活用時の注意点

実は出産なびを活用する際には、隠れた注意点もあるので、ぜひ覚えておいていただきたいです。

①追加費用が実際と違うかもしれません

一般的に出産育児一時金をはみ出して自費で支払うになる場合が多いですが、出産なびで開示されている値段と差が出てしまう場合があります。

理由としては、

  • 個室利用の際の差額支払い

  • 夜間・土日祝日の割増料金

などがあげられます。
産院によっては個室しかないところも多く、入院期間が5日間だと考えると、出産費用に加えて個室利用料金がかかってしまいます。

出産なびには個室利用料金についての詳細は書かれていないので、出産なびの情報だけを見て、産院を決めてしまうと、後々「しまった」と思うこともあるかもしれません。

出産する産院を決める前には、気になる産院のホームページを必ず確認しておきましょう。

②出産する病院が変わるかもしれません

みなさんがご存じの通り、出産は何が起こるかわかりません。
陣痛が始まってから、産後2時間まで、特に危険な状態といえます。

そのため、出産の経過によっては、違う病院に搬送されることもありますし、生まれてきた赤ちゃんの健康状態によっては、赤ちゃんだけ違う病院で入院することもあります。

このことから、事前に「この産院で出産したい」と思っていても、希望していなかった産院での出産になる可能性があるということは、頭の片隅にいれておくとよいでしょう。

③「無痛分娩」の方法は病院によって様々

出産なびには「無痛分娩」についての記載もされています。
一方で、無痛分娩には、陣痛が始まる前から麻酔をして痛みをコントロールする場合もあれば、ある程度陣痛を経験してから麻酔を行う場合もあります。

また、産科麻酔に関しては技術を要し、医師の技術や助産師・看護師の経験なども産院によってまちまちです。

このことから、無痛分娩を希望されている方は、希望と同じ支援内容かについて、産院に確認してみてもよいかもしれません。

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いかがだったでしょうか?
出産なびに対しては有識者や利用者から様々な意見がでていますが、ご自身にあった方法で是非活用してみてくださいね。


もし、妊娠~育児に関する悩みがある方は、ぜひ助産師にご相談ください。

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