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血圧コントロールが最重要!妊娠高血圧と母子への影響

みなさん、こんにちは。ミッドワイフのさゆりです。

このコラムを読まれている方のほとんどは、妊娠高血圧についてご存じだったり、聞いたことがあったりする方ばかりだと思います。
妊娠高血圧は妊娠糖尿病とともに、妊娠中に気にしたい症状ですね。

では、なぜ気にする必要があるのでしょうか?

1.妊娠高血圧とは

妊娠高血圧の正式名称は「妊娠高血圧症候群」といって、昔は「妊娠中毒症」と言われていました。

妊娠高血圧は、妊娠中に高血圧(収縮期血圧が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上)になっている状況のことを指します。

この病気は妊婦さんの5~10%におこると言われているので、意外と発症する人が多い病気なんですね。

2.妊娠高血圧になる理由

妊娠高血圧になる理由ですが、実ははっきりとした原因は解明されていません。

おそらく、妊娠初期に胎盤がうまく作られないことが原因ではないか?と言われています。

妊娠すると、胎盤を介して赤ちゃんにたくさんの血液が流れていきます。
ですが、胎盤がうまく作られないと、妊婦さんの血液が胎盤に流れにくくなってしまいます。赤ちゃんに必要な分の血液を取り込むためには、血圧を上げる必要があり、それに伴って、お母さんの血圧が上昇します。

また、妊婦さんの中には、妊娠高血圧になりやすいという人もいます。
みなさんもチェックしてみて、当てはまる項目があれば、かかりつけ医に相談してみてくださいね。

▢40歳以上
▢妊娠する前から肥満(BMI25以上)
▢家族に高血圧や糖尿病の方がいる場合
▢実母や姉妹が妊娠高血圧腎症になったことがある
▢妊娠前に高血圧や糖尿病、腎臓の病気、自己免疫疾患になったことがある
▢初産婦
▢双子を妊娠した方
▢前回の妊娠から今回の妊娠までの期間が5年以上空いた方
▢初産婦の時に妊娠高血圧になった方

3.お母さん・赤ちゃんへの影響

妊娠高血圧は、お母さん自身や赤ちゃんの状態が急に悪くなる可能性がある病気です。

もしも診断された場合は、妊娠を続けていくことがお母さんの体の負担になることも…。
そのため、早産の時期であっても、早めにお産をする場合もあります。

早産になったら、産まれた後の赤ちゃんの体に負荷がかかりますが、そのままお腹の中で育てていると、お母さんのほうに取り返しのつかない影響を与えてしまうことがあります。

お母さんへの影響

  • 肝臓や腎臓の機能が悪くなる

  • けいれん発作(子癇)

  • 脳血管の障害

  • 赤ちゃんが生まれる前に胎盤が剥がれてしまう(常位胎盤早期剥離)

赤ちゃんへの影響

  • 赤ちゃんの発育が悪くなる(胎児発育不全)

  • 赤ちゃんの状態が悪くなる(胎児機能不全)

  • 赤ちゃんが亡くなってしまう

4.妊娠高血圧になったときは

妊娠高血圧は「これをしたら治る」という治療法はありません。
もし診断された場合は、血圧コントロールが大切です。
症状が悪化しないように、生活を見直したり、血圧を下げる薬を使ったりしていきます。

生活を見直すときはこのようなポイントで行いましょう。

  • 安静にする

  • 充分な睡眠をとる

  • 栄養バランスの良い食事

  • ストレスをためない生活

体重増加や体のむくみを防ぐために、食事はカロリーや塩分制限を行う場合もあります。

また、ストレス解消のために、テレビ鑑賞や読書、スマホを見ることも、体にとっては刺激となる場合もあるので、時間を決めて行うことも大切です。

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いかがだったでしょうか?
妊婦健診の際に妊娠高血圧と診断されたら、焦らず医師の指示に従ってくださいね。


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