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【withE通信:宝石を粉砕⁉️】

 秋ですね。というには朝晩がだいぶ寒く感じます。ですが今日は「芸術の秋」について深掘りしていこう!ということで, 芸術についてお話します。「芸術」と聞くとちょっとカタい感じに聞こえるかもしれません。でもいろんな面白いところが隠れているんです。その中でも特に芸術には欠かせない絵の具についてのお話です。

〈きれいな色の絵具〉
 芸術といえば色とりどりの色彩ですが, あれは何からできているのでしょう。 主に2つの成分からできています。「色の素(顔料)+紙の上で固める(固着剤)」です。
 学校でよく使う, 水に溶かして使い絵具は水溶性の樹脂が使われています。つまり, 人工的に目的の色を出しているのです。同じ水溶性の絵具でも, 学校でよく使う, いわゆるポスターカラーは, 水彩画などに使う絵具とは違って, 塗り重ねたときに下の色が見えない, ベタっとした感じの色面になります。
 水溶性の樹脂を使った絵具以外には, 乾く前は水溶性の絵具なのに乾いたら耐水性になる, といった絵具もあります。油絵は聞いたことがあるのではないでしょうか。これに使われている絵具は時間が経つと固まる性質をもっています。美術館にもよく油絵はありますよね。独特の色合いや質感に, 根強いファンがいる芸術作品となっています。 

〈昔はどうやって色を塗っていたの?〉
 今は人工的にいろんな色をつくれるようになっていますが, 昔はそうはいきません。どのようにして色をつくっていたのでしょう。
 昔の絵の具の1つに岩絵の具というものがあります。岩絵の具は私たちがよく使うチューブの絵の具とはちょっと違います。粉末状の物で, なんと天然の宝石からつくられた絵の具なのです。宝石と聞いてもわかるように非常に希少で高価な絵の具でした。
 ラピスラズリやマカライト, トルコ石などといった宝石の名前は聞いたことがありますか?これらの宝石が絵の具としてよく使われていました。(ちなみに、最初の画像はラピスラズリの原石ですね。)同じ素材でも, どれだけ細かく砕くかによって色の明るさが変化するそうです。日本ではアズライトと呼ばれる青色の宝石がよくとられたため, 日本画によく使用されています。

 絵画といったらもちろん絵を見ますが, その絵の中の色に着目してみるのも面白いのではないでしょうか。何で色が塗られているんだろう, この色きれいだな。などなど, 今年の秋は色を見てみましょう!素敵な芸術の秋にしてくださいね!

作・サバちゃん(理科担当)

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