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【ALSクリエイター・武藤将胤】音楽とアートのコラボ作品を発表しました。

昨年から今年にかけて、新型コロナウイルスによってたくさんの方が影響を受けたと思います。
私たちWITH ALSも、毎年開催している「MOVE FES.」の開催を昨年は残念ながら断念しました。

「MOVE FES.」は、ALS啓発のための音楽フェス。毎年活動に賛同いただいたアーティストに出演いただき、音楽ライブを実施し、毎年ALS患者仲間の皆様も含め多くの方々にご来場いただいています。2019年の開催には、脳波でラップをプレイする「BRAIN RAP」、ユニバーサルデザインファッションのランウェイショー、最新テクノロジーの展示なども実施し、約900名の皆様に参加いただきました。

しかし、コミュニケーション方法が次第に断たれていくALS患者にとって、外部と隔離されながら毎日を過ごすことは特に辛いもの。
こんな状況の中だからこそ、私たちらしく挑戦を続け、離れていてもメッセージをお届けしていこうと考え、作品制作のプロジェクトを立ち上げました。

武藤将胤からのメッセージ

昨年は、ALS患者の嘱託殺人という悲しい事件もありました。
最終的に呼吸をする自由までもが奪われ人工呼吸器の装着が必要になりますが、現在国内では7割もの患者が人工呼吸器をつけずに死を選択しているという実態があります。

たしかにALSと共に生きるという挑戦は過酷かもしれない。
何度も生きるか死ぬか、僕自身も葛藤した経験があります。
でもその度に、決して1人で挑んでいるわけではないことに気づかされるのです。

大切な妻や家族がいて、介護ヘルパーのみんながいて、
医師、看護師、リハビリ師の皆さんがいて、
共にALSや難病と生きる仲間がいて、
常に挑戦し続ける僕を支えてくれている仲間達がいて、
SNSでいつも応援してくれている皆さんがいます。

僕はこの一瞬一瞬に、沢山の皆さんの想いと共に、挑んでいるのだといつも感じるのです。
僕だけでなく、みんな1人1人がかけがえのない挑戦者として、このコロナ禍で生き抜くということに挑んでいます。

この想いを全ての挑戦者にエールとしてお送りしたくて、歌詞やアートという形でメッセージを表現しました。
1人1人の大切な今、そして未来に挑む、希望になることを信じて。
1人1人の大切なこの一瞬一瞬に、共に挑みましょう。
どんな色や形だっていい。 咲かそう、僕らだけの花を。
EVERYONE, CHALLENGER.

音楽とアートのコラボレーション

今回挑戦したのは、音楽とアートのコラボレーション作品の制作。
楽曲はロックバンド・andropの内澤祟仁さんと、アートはフラワーアーティストの東信さんとそれぞれ共同制作を行いました。

EVERYONECHALLENGERジャケット【完成版】

androp内澤さんとのコラボ、楽曲に込めた想い

andropと武藤は、2019年「J-WAVE INNOVATION WORLD LIVE PLUS」のステージでの共演をきっかけに交流がスタート。内澤祟仁さんを中心に武藤の考え・想いに共感いた だき、WITH ALS主催のALS啓発を目的とした音楽フェス「MOVE FES.2019」にも出演いただきました。

そんな二人が夜な夜な丁寧に対話を重ね、主に作詞を武藤が、作曲を内澤さんが担当し、約1年かけて楽曲のイメージを作り上げてきました。
このコロナ禍で先行きが見えない中、懸命に生き挑み続けるALSの仲間をはじめ、全ての挑戦者に希望を届けたいという想いを込めて、「EVERYONE, CHALLENGER.」というタイトルを付けました。

昨年11月にクラウドファンディングのプロジェクトとして発表し、合計411名の方々から支援いただきました。

曲は、「NO LIMIT, YOUR LIFE.」を掲げる武藤の想いと、内澤さんの表現力が交差した、まっすぐとピュアに胸を打つ作品に仕上がりました。

咲かそう
Bloom woo
僕らだけの花を
A bloom for only us
約束された明日なんて 誰にもない
この日の意味は
未来の花が教えてくれる
今この一瞬を一瞬を後悔しないよう
大切に生ききろう

(▲「EVERYONE, CHALLENGER.」歌詞より一部抜粋)

楽曲は以下よりご視聴いただけます。

また、プロジェクトの趣旨に賛同いただいた音楽ポータルサイト「LIVE LOVERS」プロデュースの下、本楽曲のミュージックビデオも同時に制作いたしました。内澤さんには、映像にも出演いただいています。

フラワーアーティスト・東信さんと手がけたアートビジュアル

今回楽曲のジャケットに使用しているビジュアルは、武藤がコラボレーションを熱望したフラワーアーティスト・東信さんと制作。

元々東さんとのタッグを夢見ていた武藤は、今回の楽曲を制作している段階で「この世界観の表現には東さんのアートが 必要不可欠だ」と思い至り、制作した楽曲と共にラブコールを送ったことでコラボレーションが実現しました。
フラワーアートで表現したビジュアルは、「EVERYONE, CHALLENGER.」の主人公である「すべての挑戦者」「有限な時間の中での挑戦者」を表しています。

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基本的なデザインは武藤が楽曲制作時に思い描いていたイメージを忠実に再現してくださり、そこからさらに東さんの解釈を加えてビジュアル表現が完成しました。

「多様性」「BORDERLESS」といったメッセージが、世界各国のカラーを集めた大小さまざま、多種多様な花々で表現されました。さらに、「“アイスバケツチャレンジ”が終わった今でもALSに対する挑戦は終わっていない」という意思表示を込めて、水や氷を用いての表現となりました。

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フラワーアートのビジュアルを使ったアパレル制作

ここで制作したビジュアルは楽曲のジャケットだけでなく、アパレルのデザインにも落とし込み、WITH ALSよりチャリティアパレルとして販売を開始。

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アパレル商品へのデザインやコラージュは、武藤自身が視線入力でイラストレーターを操作して制作いたしました。

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中でも肝入りの「ロングMA-1」は、リバーシブル可能な裏地の全面にFLOWER ART作品をプリント。4種類の異なるビジュアルを、武藤がコラージュしてデザインした渾身の一枚です。

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機能面では、左右の腕に入ったロゴに光を反射するリフレクターシートを採用。暗い夜道でも、自分の存在を相手に知らせることができます。さらに、裾を上に折りたたみ ハーフ丈にすることも可能。お手洗いに行く際や車椅子で裾の長さが気になる時など、簡単にマジックテープで丈を変えられるユニバーサルデザインです。

■01 BORDERLESS STORE:https://01borderlesswear.stores.jp/

01 BORDERLESS STOREの収益の一部は、
・ALS治療開発費用を集める「せりか基金」への寄付
・WITH ALSのテクノロジー研究開発費、
・電動車椅子のカーシェアリングサービス維持費

に充てさせていただきます。

ぜひ手にとっていただきご支援いただけたら幸いです。

僕たちは2021年も、変わらず挑戦を続けていきます。どうぞよろしくお願いいたします!



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サポート費用は、WITH ALSの活動費、せりか基金寄付金などALS解決・BORDERLESS社会実現に向けた費用へ大切に活用いたします。お気持ちに感謝申し上げます。