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沖縄移住カルチャーショックから考える人生の本質②【「県外から来たの?」】

こんにちは、大阪出身沖縄在住の大学3年生、さむです。

やっとシリーズ第二弾が公開できます👏

前回のシリーズ第一弾「うちなータイム」、すごく好評で嬉しかったです!
「スキ」をたくさんつけていただき、ありがとうございました!

今回は、沖縄移住したことがある人なら一度は言われたことがあるのでは?というフレーズ「県外から来たの?」について話していきたいと思います。


沖縄県内と県外を分けやすい世界観

「県外から来たの?どこ出身ね?」

これを言われて初めて違和感を感じたのは、コンビニのアルバイトをしている時でした。

それまで、大学で知り合った友人には(特に移住当初、強烈な関西弁だったこともあり、)よく聞かれていましたが、まさかアルバイト中に知らないおじさんにまでそんなことを言われると思っていませんでした。

私がビックリしながら頷くと、おじさんは

「名札に書いてある苗字が、沖縄じゃ見ない名前だもんね。色も白いし」

とおっしゃっていました。

今になると、なんてことない会話ですが、当時沖縄に来たばかりで馴染もうと頑張っていた私にとっては、疎外感を感じさせる一言でした。


沖縄は、苗字だったり、顔だったり肌の色だったりで、簡単に沖縄出身の人と県外出身の人を見分けられてしまう世界観があります。

それがある意味アイデンティティを形成するのに一役買っているようにも思いますが、時に県外出身の移住者を傷つけることもあります。

私と同じ学科の、県外出身の先輩で、卒業後は県外に就職するという方がいました。

その先輩に「沖縄には残らないんですか?」と聞くと、先輩もアルバイト中にお客さんに「その名前、沖縄の人じゃないんだね」と言われた経験があったそうです。

しかもその時、お客さんは「じゃああなたに聞いてもわからんね」と言い、その場を去って行かれたそうです。

その経験で、沖縄にいることに対して疎外感を感じてしまって、沖縄に残る気にはなれなかった、とおっしゃっていました。


でも、このnoteは沖縄の人を責めるつもりで書いたわけではないです。

ふと、自分が逆の立場だったらどうだろう、と考えてみました。

最近、コンビニなどでアルバイトをしている外国の方をよく見かけます。

私たちが彼らに対して「外国の方っぽいな」とか「どこから来られたんだろう」と思ったり、「複雑な注文をしたら困るかな」と気を遣ったりするように、沖縄の方々も県外の人に対して考えているのではないかと思います。

そう思うと、私たちが感じた疎外感は、お世話好きの方やおしゃべり好きな方が、興味や気遣いからくる心の中の言葉をぽろっと漏らしただけだと思えるようになり、少しだけ許せる気がしました。

見た目や名前だけで人を判断するのは、手放しで褒められることではないかもしれません。

でも、慣れない土地、知らない文化に移って来た者に対する気遣いの表れが「県外から来たの?」だったら。私は少し、許せるような気がします。


「県外から来たの?」は「ようこそ」でもある

昨年10月、宜野湾市のトロピカルビーチで開催された、MONGOL800主催の野外フェスに参加して来ました。

その時にちょっとした事件があり、同い年ぐらいの沖縄出身の方と知り合いになったのですが、その時にも「今日は県外から来られたんですか?」と聞かれました。

私と友人の見た目だったり、あとは関西弁の混じった話し方だったりから、そう聞かれたんだと思いますが、その時私はハッとしました。

「県外から来たの?」は、「ようこそ」なのかもしれない。

きっとあの時「そうなんです」と答えれば「沖縄を楽しんで帰ってください」と言ってくれたでしょう。

「ようこそ」を伝える前段階の「県外から来たの?」という一言。

そう思うと、その日は疎外感よりも、なんだか嬉しい気持ちが勝ってしまいました。


沖縄の人は、沖縄に対してアイデンティティが強いと感じます。

自分は沖縄県出身の人間であるという自覚が、他県民より強い人の方が多い気がしますし、みんな結構当たり前のように沖縄県内と県外を比較して話をすることがあります。

「自分は沖縄の人である」と思うからこそ、外の人に対して歓迎の気持ちが強くなる。その一つが「県外から来たの?」という言葉なのかもしれません。

だから、もし誰かにまた「県外から来たの?」と聞かれたら「『ようこそ』と言うための準備をしてくれているんだ」と思って喜んで受け取ろうと思えます。


でも逆に、内と外を分けてしまう話し方は時として人を傷つけ、その土地への愛情を減らしてしまう可能性もあることを、学びました。

だから私は、なるべく他の人には疎外感を感じさせるような話し方は慎みたいな、とも感じています。


沖縄移住カルチャーショックから考える人生の本質シリーズ



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