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人生ゲームの妙。

以前はもっと気軽に書いていたnoteがずいぶんエネルギーを必要とするものになりつつあります。
何をするにも、初動で結構意気込まないと動くことができなくなってしまって、夏のせいでしょうか。

最近、18、19の頃に言われた言葉がじわじわと効いてきています。

その方はもう30歳以上年上の大先輩で、色々な人に頼られていながらも、講釈垂れたり偉そうに人生を語ることもせず、いつも穏やかで気遣いがうまく、誰に対しても対等でした。

そんな彼が珍しく私に説教というか、いいかい教訓だよ、と言った言葉がありました。
それは、「残酷だけど人にはレベルというものがあって、自分のレベルに合う人と付き合うこと」でした。

実は同じころ、母にも似たようなことを言われた記憶があります。

言われたころは、どういうことなのかよくわかっておらず、そこから幾年か経って、良くも悪くも振れ幅というか、その何たるかをぼんやりと理解しているように感じます。

久しぶりにつらつらと、模索してみようと思います。

レベルって何

この「レベル」という言葉、シンプルで使い慣れた言葉なのにすごく言語化が難しいなと思っています。
たんに価値観の違いとか、常識感と言ってしまえばそれで成り立つような気もしてしまうけれど、ただそれだけではないと思っています。

当時の私が理解できなかったのは、未熟な正義感のようなものがあって、それを単純に絶対的なランク付けのようなものとして捉えていたからなのではないかと思います。
人にはそれぞれ個性があって、そこに良し悪しをつけるなんてナンセンスじゃない?みたいな。
しかしこれを、良し悪しではなく消耗量で考えるとなんとなく納得がいきます。

だから、「残酷だけど」なのかな、と。

すべての人と対等にかかわり続けることはなかなかできることではなくて、たとえば「嫌いなわけではないんだけれど、頻繁に会うのは厳しい」とか、「複数人のうちの一人ならいいんだけど、一対一はキツイ」とか。
はたまた「存在が疲れる」とか。

それをうまく回していくためには、自分の中で相対的にレベル分けをして、もうこれは完全に主観的なんだけれど、そうやって縦に割って優劣をつけていくことで自分を守っていくことにもなったり。
すごく当然のことに聞こえるけれど意外とノイズが多くて難しい。

そしてもっと残酷なことではあるのだけれど、やはりあまりにも乖離のある人と深く関わり続けるのは相当大変。
それは生活水準とか金銭感覚に似たようなもので、「何が人格を構成するか」みたいな話にもなってくるような気がする。
もしかすると、もっともっと小さいことで、靴下を右足から履くか左足から履くかとか、大判焼きって言うか今川焼きって言うかみたいな、小さな小さなことの積み重なりかもしれない。

「人は鏡」というけれど

本来の意味は「人のふり見て我がふり直せ」みたいなものだと思います。
けれど、これが相手を鏡とするのか自分を鏡とするのかで、とっても意味合いが変わってくるのではないかと思うんですよね。

現在は過去の蓄積であって、それはデータの蓄積でもあります。
データが集まると統計や傾向が生まれるわけで、それがいわゆる「人は鏡」という言葉の持つ意味の一つなのではないかと思っています。

その良し悪しは別として、人はなかなか突拍子もないことはしない。
何かしら経験に基づいていて、その組み合わせで新しいものが生まれたりはするけれど、それはすごろくの駒がひとつずつ進んでいくように、それぞれは関わりあっている、影響を与え合っているものだと思います。
その盤の違いはそれこそ十人十色で、必ずしも自分の望んだ盤上にいるとも限らないし、その盤をどう広げていくかは自分次第、自分がこうあるべき、こうしたいと思う方向に拡張していけば良い。

新しいことをするとか、新しい人と出会うとか、そうやって未開の地を開拓してくとき、開拓していくのは勿論労力のかかることなのだけれど、その地が自分の地と接していないとき、橋を架けるのもまた労力のかかること。
その橋を架ける価値があるかどうかを判断するのも、健やかに生きていくためには必要です。
だから、その地はやめて別の地に行こうとか、橋を架ける前に船で渡って調査してみて、やっぱりやめようとか。
橋も架けたし開拓してみたけど、そうして初めてやっぱり違ったと気づいたり、とりあえず行ってみたら意外と良かったり。
取捨選択していくわけです。

こう思うと、人生ゲームというのは本当によくできたゲームですね。
子供のころはただのロールプレイとして楽しく遊んでいたものだけれど、結構人生をシビアに落とし込んだゲームだなと思う。
それこそビジネスコースと専門職コースとか。

小学生が「あっ、結婚のマス逃しちゃった~」とか、「負債たっぷり~」とか笑っていられるものも、今は結構心にくるものがある気がする。

億万長者になりて~


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