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with a cup of coffee

よく、考えごとをします。

それは自分の過去だったり、未来だったり、明日の朝ごはんだったり。
はたまた目の前のコーヒーについてだったり。 

コーヒーを飲んでいるとき。
紅茶を飲んでいるとき。
ビールジョッキを傾けているとき。
青春の味、ビタミン炭酸マッチを飲んでいるとき。

ときたま考えるのです。
この中に飛び込んで外の世界を眺めたら、どのように見えるのか。

夏の体育の授業といえば水泳。
水泳の授業というのは、私にとってなんとも不思議な時間でした。
ウン十人という生徒がみんなおんなじ格好をして、帽子とゴーグルでもはや誰かもわからなくて、だから人の体系を見て「アッ、あのスラッとした子はAちゃんかな」とか、「あの背の低い子はBちゃんだな」とか思っていました。
体型にずっと自信のなかった(今もない)私にとって、ちょっと辛かった記憶。
みんなが何を考えているのかはわからないけれど、少なくとも私は今あたえられている情報(=体型)を一生懸命見ているんだから、みんなもそうかもしれない。
エッ、みんな私のこと「あ、あのぽっちゃりはあいつだな」って思うのかなって。

それだけじゃなくても、ぽっかり穴を空けてそこに水を溜めて、子どもたちを泳がせ続けるっていうのは不思議な時間だと思いますよ。
20分間泳なんてまさに。
水泳の授業って、だいたいが延々と25メートルを往復させられて、それがクロールだったり平泳ぎだったり、泳いでいる間は正直、「泳いでる」以外めちゃくちゃ暇。
だから、色々考えていた気がします。全然関係ないこと、脈絡もないこと。
みんな水泳のとき、何考えてたのかな。今になってきた。

飲み物を見てつい考え事をしてしまうのは、きっとこのせいなんでしょうね。

さて、なんだかんだで脳内飲料遊泳をしていると、行きつくところは常にここ。

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彼らを思い出す。
私の指に食らいつこうとすごい勢いで向かってくる。

諸君、そんなに私の指が憎いか!

そのうちに溶けて赤と白のマーブルな塊になってしまうのではないかと思うくらいにゼロ距離。
一つ一つの考え事が、ウワーッと押し寄せてくる感覚、その具現化したものだと思っています。

ウチのアノ子

昔金魚を飼っていたことがありました。
中でも特別お気に入りの子がいました。

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こんな見た目をしていました。
ほっぺを朱に染めて、口紅を塗ったような、そんな顔。 
決して「いわゆる美人」なタイプではないんだけれど、なんだか魅力的な人っているじゃない。そういうタイプ。

金魚すくいの前に30分居座り、1回だけ挑戦しました。失敗しました。
あまりに悔しがる私におじさんが500円で譲ってくれました。
金魚の相場は分からないのですが私は大満足でした。 

勉強机の横に金魚鉢を置いて、いつも眺めていました。
朝起きて、水面に浮かぶ彼女を見たときは、あまりの脆さに涙が出ました。
それ以来金魚は飼っていませんし、金魚すくいもやりません。 

忘れたころにやってくる

コーヒーが、とか、水泳が、とか、もう何の話をしていたっけ?という感じ。
そんな様に浮かんでは消えることを話したり、考えるのが好きなのです。
取るに足らないことなんだけど、個人的には取るに足る話。
ときどき、これも忘れてしまうのかと思うと寂しいな、ということがあったりして、書き記してみることにしました。
ふーん、と読むなり読まないなり、ごゆるりしてもらえたら嬉しいです。


ところで私の出身高校の自販機、上3段を占めていたマッチですが、
彼らは何故そんなに推されていたんでしょうか?
青春の暴力でしょうか。

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