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信じること見抜くこと⑤

サイキックやスピリチュアルなお仕事・・・
占いや霊的なお仕事をしている人の能力、実力は千差万別です。
一概には語れず、また簡単に量ることもできません。

占いの中でも命学は、学問なので、
その裏づけとなる思想というバックボーン、
教科書のようなものがありますから、
その内容をどれほど理解していて、
それらを現代事情や相談者の現状に、
照らし合わせてカウンセリングすることが出来ているか否か…
と言う、チェックをすることは出来ますけれども。

霊的な世界、というい世界に関しては、
世界共通のお約束事、規範となる共通認識がないからです。
(あるっちゃあるんですけど、それを知らない人のほうが多いし、
正しく伝わっていず理解されていないといった方がいいかも)

さてさて。
同業者の実力を推し量るのは、あまり簡単なことではありません。
というか、一度同僚や友人など近しい関係になってしまうと、
弊害が生じるとでもいいましょうか。難しいことがあるのです。

ようするに、
関係性によってはシビアになりきれず、
義理や情に流されてしまい、
相手を冷静に見ることができなくなってしまうなど、
人間関係での立ち位置が作られてしまった後には、
直感が鈍るとか曇る以前の問題が、
立ちはだかってしまうことになるからです。

言い方を少し変えると、
一度人間関係が出来上がってしまうと、同業者の場合、
相手のその仕事、職業上での査定(評価)がしにくいって、
そういうことになってしまいますね。
自分がその人の上司や雇用主、先輩であるなら、別ですが。

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ずっと昔、所属していた電話占いの会社で忘年会があり、
同席した霊能者のSさんと親しくさせて頂いてたことがあります。

とても気さくで優しく、姉御肌の情に厚い方で、
お友達としてはとても楽しい方でした。

知り合って間もなく、
その方がとある指圧師の先生をプッシュして薦めてくれました。
「このN先生、すごいよ~肩こり一度でよくなるよ~」
そして「除霊もできる人なの」と。

そんなに強く薦めてくださるならと予約を取って行ってみました。
確かに指圧の腕はとてもいい人でした。
価格も安いし、通うには不便のない場所だし、
交通事故の後遺症があった私には、
いい治療院であるように思いました。
魔法のような治療ということで、評判のいい先生でもありました。
また、一般の人だと他の治療院にはない、
占いのような「アドバイス」を期待してくる人も多かったようです。

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が、数回通った段階で、ある日「おかしい」と気がつきました。

施療中は邪氣が抜けるし、良い氣も入ってくるけれど、
治療院を出た途端、また戻ってくるのです。
「これはなんかヘンだ」
それ以外にも少し思うところもあって、通院するのを辞めました。

そしてN先生が、「これを持つと運気があがって、お金も入ってくる」
というグッズを作って、売っていることを知りました。

ははーん なるほどなって今は思います。
(今はそのからくりが判ります。当時はまだ判りませんでした)

どうしてSさんはそのことに気付かないのだろう?と思いつつ。
けれど彼女がN先生を頼っているようだったのと、
所詮占い師(当時)ごときの私が感じたことと、
そのことは言わずじまいでした。

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ある時、Sさんはもう一度勉強しなおしたいと、
某ヒーリングスクールに通い始めました。
そこで彼女はKさんという霊能者の人と出会い、
「彼女、すごい人だよ」とやはりプッシュ。

Sさんがそれほど認めた人なら・・・と、またしても
会ってみたんですが、私には単なるゴーマンな女王様でした。
それでもその人から学べることがあるかも…と思ったんですが、
残念ながら、あまり実のない出会いでした。

そうした中でふと気付かされました。

私はSさん・・・に紹介されたとき、
彼女の肩書きも当人曰くも、「霊能者」だったんで、
霊能者さんだと思って認識し、
そのつもりで接していたんですけれど、

ふつーのちょっと霊感のある占い師さん、だったんですよね。

(だから、他人の「相談事」には乗れるけれど、
N先生のやってることが見抜けないし、
Kさんがスピリチュアルエゴイズムの塊で、
なおかつ動物憑きなのが判らない。
相手の霊格すなわち霊性たる
スピリチュアル能力が量れないのです。
見せ掛けのサイキック能力に注目するから騙されてしまう)

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たまに霊の存在が視える、何かを感じられる、
直感が他の人よりは鋭い、憑依体質(ミディアム)である、
目に見えないところからの情報をたまにキャッチできる。

・・・という人だったと理解できました。
その程度の人なら、たくさんいますし、珍しくないです。
けれど、霊能者とは呼べません。
そういう人は霊媒にはなれても、
霊能者の仕事は絶対にしてはいけません。

でも、Sさんがそうであったように、
その程度の能力や知識でも、
霊的な仕事に従事しようとする人はいますし、
自分を「霊能者」と呼ぶ人はいます。
当人は霊的な仕事が出来る、と認識しているのですから。

何しろ国家資格も認定試験もない職業のこと。

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Sさんはいい人です。人としても魅力的な楽しい人です。
決して嘘をつける人ではないし、悪意のある人ではありません。
私は彼女のことが好きですし、
一人の人間としては頼りがいがある人だと思っています。

けれど、依存心がとても強く、自らが悩み多き人です。
だからこそ、他人の気持ちが解るわけだし、
何とかしてあげたいという情動から、その道に入ったんだと。

でも、自分の霊的な力が中途半端であることの自覚がありません。
その結果、振り回されていることも。
彼女はただ、霊的な世界に対して無知なだけなのです。

そういう意味で、中途半端な力や知識は怖いです。

(結局、N先生のところには行かなくなり、Kさんとも決裂したそうですが)

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さてさて、
じゃあ私がSさんにアドバイスできるかというと、
それはそれで無理があるのです。
何故なら、2人の間には
先に「人間関係」というものが出来上がっているからです。

出会ったとき、
私は単なる占い師で彼女は霊能者さんだった。
それぞれ肩書きと自称にしか過ぎませんが。

同じ年でそこは人として対等ではあるものの。

そして、お互い霊的に知識の理解力、バックボーンが違います。
同じものを同じ価値観で観ているわけではないのです。
私が理解している世界は彼女の世界には存在していません。
つまり、同じものが視えない、視ている場所が違うので、
「会話」がまったく成立しないのです。

自分より格上だと思っている人の言うことなら、
Sさんはたぶん信じて、耳を貸すのだとは思うのですけどね。
私の言葉では無理でしょう。

私から見て、Sさんは霊的な仕事は違う人。
ヒーリングやセラピーは向いていると思うのですが。
低級霊にだまされたり、操られやすい人だから、
チャネリングとかしないほうがいい人になります。

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でもね、
自分が感じていること、視えている世界が、
絶対で正しいと思っている人の価値観を崩すのは容易じゃないです。
まして視えざる世界の、
世界標準的な認識が確立してない分野のことですから。

少し話が違いますが、昔こういうこともありました。
以前どこかで書いたかも知れませんが。

ある程度の年齢になってから、占い学校に行き学んだばかりの人物が、
とある同業者のたくさん集まったパーティに出席していたのですが、
たまたま同じテーブルに座った私の友人をつかまえて、
生年月日を聞いたかと思ったら、勝手に友人の命式を読み、
一方的に頼まれてもいないアドバイスをし始めたことがありました。

確かに、世間一般の考え方では年功序列というのかな、
学校出たての人のほうが年齢は上であるので、
公の場では年長者として尊重される立場かも知れません。
でも、私の友人のほうがその道ではキャリアあるベテランで、
コンテンツも持ってたり、雑誌の連載も持っている人なわけです。
私にとっては後輩ですが、知識も実力もしっかりとした人でした。

占い学校ちょこっと行っただけの経験もない人が、
学者並に占星学の知識ある彼女に、
どっかの教科書から借りてきた知識を上から目線で棒読みするなんて、
とにかくポカーンとするしかなかった出来事ですが…

そんな風に自分のこと分かっていない人は、
何処の世界、業界にもいるものです。

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そして、プライドが高いと、
相手のほうが自分より上であることを
人はなかなか認めることが出来ません。
コンプレックスが強い人ほど、そういう傾向があります。
他人と自分を比べて、自分より勝っている人を見つけると、
相手を叩いて、批判することで自尊心を保とうとするんですね。

素直に他人を認められる人、
自分の能力の限界がわかっている人は、
その道で伸びることができます。
自分に何が足りなくて、何を学ぶべきかが判っているからです。
自分を判っているということは、本当に大切なことです。

私もたくさんの同業者に会ってきましたけれど、
良い人、誠実な人はたくさんいますし、
信用できる人もいるけれど、
他の人に紹介したり推薦したり出来るかというと、別の話になります。

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高校の同級生に
「ものすごいスーパーチャネラーがいるの。ぜひ会わせたい」
と言われて会ってみたなら、
「なんだ、キツネ憑きのオバサンじゃないか・・・」と。
どうして、こんな人に私を会わせようと思ったの??
と、友達に対して、しばらく会いたくないくらいに
めちゃくちゃ腹を立ててしまったこともあります。

長い付き合いの占い師仲間に、
「ものすごく信頼している霊能者の先生なの。
 その人が自分の知識を伝えたがっていて、
 力になってあげたいの」と頼まれたので、
 それまでの人間関係があったから、
 彼女がそこまで信用する人ならということで、
 編集者の人を紹介したものの、

とんでもない、トラブルメーカーさんで、
編集者さんや出版社の人に不快な思いだけでなく、
大迷惑をかけてしまったことがあります。

以来、紹介は絶対にしないぞ、と誓いました(海より深く反省)。

そして数年前に、ようやっと初めて
同じものを視ることの出来る、話が通じる人に出会えたといいますか…
同レベルで会話が出来る人と会えたってことがありました
「ああ、この人には私の後ろのコレが見えるんだな」って

その時にも、
「随分とニセモノの霊能者にばかり会ってきちゃったね~!」

という笑い話をしたものです。

⑥へと続く

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