”費用便益分析と環境の価値”

4か月ぶりになるでしょうか。

諸事情から文章を書く能力をどうにかするためにブログを再開します。

これからは読んだ文章とか考えたこと中心になるでしょうが。


タイトルは寺脇拓さんが書いている論文です。

内容

公共事業を行う際に環境変化が個人に及ぼすポジティブ/ネガティブインパクトは測定することは困難で、困難であるがゆえに環境費用を考慮しない公共事業の費用対効果分析が行われることがある。しばしばそれが問題になりうる(例:諫早湾干拓事業)、ということ。

基本的に、公共事業を行う際は受益者が”そのサービス(施設)に対し支払う(補償されるべき)か”によって環境費用が測られる。個人の主観によってサービスの価値評価が異なるため、測定は難しい。(コンサルだったらきっとここですごい雑な仮定を置きに行くのだろうが、学会だとそういうのってbこぼこにされるんだろうな)

新しい発見

「カルドア=ヒックスの補償原理」は所得分配の問題を意思決定の基準から切り離し、ある社会選択の受益者が、その選択による被害者の損失を補償してもなお利益が残るときには、その選択を望ましいとみなす考え方である。

補償が現実に支払われることを要求せず、所得再分配の問題は公平性の問題として別途処理されるべきものだとする。

…研究者のカバーできる範囲の問題でもあるし、道義の問題に突っ込んでいくのを抑止しているようにも見える…

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