愛せたら苦労なんてしないの
中学生の頃すきなアイドルがいました。
彼らが織りなす曲はとても優しくて、大好きだった私はYouTubeのマイミックスリストを彼らで埋め尽くして塾の帰り道鼻歌を歌いながら歩いていました。
その頃、私は軽いいじめに巻き込まれていました。クラスの男子が団結して私と私の友達をターゲットにした一方的な戦争でした。
削られていく精神となにも言えないプライドと素知らぬ顔をする先生への絶望が一気に押し寄せたあの頃、ただ救いになっていたのは彼らの歌でした
Love yourself
何度も呟いた言葉。私にもきっと価値があるはず。
でも、そんなことないってことに今私は気づいています。
替えなんていくらでもあるの。
ないって人は言うけれど。
それがきっと認めたくなくてそう言うのね。
知っていれば幾許か楽になれるのに。
だから、愛されると戸惑いが生まれます。
あなたは私を本当に見ているの?
あなたの望む私を、私に投影していない?って。
だって安っぽい好きと可愛いと愛しているなんていらないじゃない。
でも、果たして私も人のことをちゃんと愛せているのかしら。
目の前で笑う友人を見て思います。
ちゃんと、この人を大切にできているのかな。
ちゃんと、この人の大切な人になれているのかな。
(ため息)
だから、私は愛せません。
そんなに簡単に愛せてたまるもんですか。
いつか貴方を愛せるようになったら
ちゃんと伝えますね
p.s.
あゝそういえば今日の月は新月ですって
また言い逃してしまうじゃない
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