どうして、それは信じるの？

神とか天とか運命とか
目に見えないものを信じるなんて
非科学的だと笑う人たちがいる。

別に神や天や運命を信じろと
その人たちに勧める気はない。
自分だって見たこともないものは信じないし
よく分からないものは警戒する。

ただ目には見えない
神や天や運命を信じる人たちを笑えるほど
目には見えるが直接は知らない
情報や歴史や数字を信じている人たちが
賢いとは思わないんだ。

自分で調べて確かめたわけじゃない
会ったことも無い人の説く真実を

古くから言われているから。
偉い人の言うことだから。
メディアで広く伝えられているから。

ただそれだけのことで
確かな事実として受け入れて
安心しきって疑いもしないなら
目に見えないものを信じて
無防備に身を委ねる人たちと
何が違うんだろうと思うから。

天動説が主流の時代、
地動説は異端とされていた。

昔は「風邪は食べなきゃ治らない」と言われていたけど
最近は「胃に負担をかけないほうが早く治る」という説もある。

数字や統計の結果が
実は改ざんされたものだったという不祥事の知らせや

自分が学んだ頃の『教科書的事実』が
後になって覆されることもしばしば。

人が宗教を疑う理由の一つに
「弱者を騙して言いなりにするための道具だから」
という考えがあるけど
数字や流行や常識だって
人間が扱うものである以上
同じことが言えるはずだ。

金儲けのために情報を歪めていないか？
検証不足の誤った知識を流布していないか？

どうして『科学的』で『現実的』で『数字的』に
確か（そう）なことだけは
人の愚かさや欲深さとは無縁の
真実として信頼できると思うのか。

時間も体力も有限だから
自分で全てを検証することは不可能だ。
だから他人の知恵を借りる必要はある。
だけど「どうして、その情報を信じるのか？」は
ちゃんと意識しておいたほうがいい。

偉い人が言っているから
多くの人が信じているから
なんとなく確かそうだからとか
あんまり根拠らしい根拠が無いことに気づけば

本当に知っていることと
そうじゃないことが少しずつ明確になって

自分は思っていたほどものを知らないという
一握りの知を得られる。

🌸最後までご覧くださり、ありがとうございました🌸