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人にとって大事なものは


大事なものほど私たち
ついつい見失ってしまうんだ。

命、心、体、家族。

人にとって大事なものは全て
最初から与えられているので
あることが当たり前で
今は無いもののほうが
ずっと大事に魅力的に感じられる。


でも冷静に考えたら
今は無いものって明らかに
無くても生きられるものなんだ。

あれば素敵かもしれないけど
いま持っていないものの全ては
所詮は無くても生きられることが
すでに証明されているもの。


その点
すでに持っているものは
どうだろう?

生まれた時から
または人生の途中から
もう長いこと持っているせいで
いちいち感想など抱かないくらい
あって当たり前のもの。

自分の人生から失われることなど
想像できないほど
いつも傍にあるもの。
いつでも使えるもの。
決して離れないはずのもの。


好きな時に好きな場所に出かけて
話すことも触れ合うことも自由だった
ちょっと前の世界の当たり前が
あっという間に崩壊したことを思えば

自分が今当然のように
手にしているアレコレが
これからも変わりなく
あり続けてくれる保証は
どこにも無いと分かるのに。


今は無いものなんて
無くても生きていけると
分かり切っているから
慌てて掴みに行くほどでもないけど

今は当然のようにあるものが
突然無くなったら
今それがある状態で
生きている自分には
それが自分の生命線じゃないとは
保証できない。


それなのに私たち
無くても生きられることが
証明されているものばかり
必要なもののように見えて

あることが当たり前で
無くなることが想像もつかないほど
かけがえのないものに関しては
かえって無感覚になってしまう。


そうして今は無いものを
手に入れるために
私たちはしばしば
すでにある当たり前を犠牲にして
失ってからありがたみに気づき

「でも、もう遅いね」って

後悔を繰り返している。


「あれば、もっと幸せだ」というものを
新たに求めるのは構わないけど
すでに得ているものの価値を
どうか見失わないで。


人にとって大事なものは
当たり前に欠けることなく
いつもそこにあるせいで
かえって見えなくなっている。

だけど本当は
当たり前のものほど
自分にとって不可欠で

後から得られるものと
引き換えにするには
あまりに価値があり過ぎる。


🌸最後までご覧くださり、ありがとうございました🌸