あなたの「言葉の引き出し」で子どものやる気は変わる
全国の子育てに奮闘する保護者の皆様、日々の子育てお疲れ様です。
今回は僕の保育士時代、そして今も気をつけている事は「子どもに対する言葉がけ」です。言葉はすごいもので、たった一言で相手を成長させたり、逆にやる気・自尊心まで傷つけてしまうとても便利・危険両方兼ね備えた力です。
言葉には服と同じ様に「引き出し」があり、洋服選びと同じ様に私たちは言葉を選んで相手に伝えています。
今回はそんな言葉の中で、子どもたちがやる気を無くしてしまう、保護者が思わず行ってしまう言葉をご紹介します。
子育てで一番よく行ってしまう言葉は「○○○」
子育ての中で、子どもは大人にとって不可解な行動をとる事がたくさんあります。
そしてそんな場面でよく使ってしまう言葉で一番多いのが
「なんでそんな事するの!!」と叱ってしまう事です。
1回必ず言った事はあるのではないでしょうか?「なんで」という疑問系を使った叱り方ですね!
こう言った言葉で言われて子どもが恐らく感じる事はこれだと思います。
「なんでと聞かれても分からない」
です。そりゃそうだ。した事の理由が分かっていれば悪い事を仮にしようとしていたら自分で止めますよね。(良し悪しが分かっていれば)
「なんで?」と聞かれた時点では、突発的な行動の多い子どもにとっては分からないのです。
「なんで?〇〇?」は保護者の心の中の気持ちの表れなだけで「言葉がけで」はありません。
その言葉になんの効力もないのです。
「なんで?〇〇?」と言った時点で大人の負け
例えば宿題を子どもに教えているとしましょう。保護者の方なりに解き方を教えていますが、一向に答えを理解してくれない。
そこで「なんでわからへんの?!」と言ってしまう時ありませんか?
なんで分からないのかは子どもが聞きたいのです。
だから教えてもらってるんです。
分からないのは教えている人の教え方が悪いだけ。だって理解できる教え方ができれば子どもは分かってくれるのですから。子どもそれぞれ理解力にも個人差があり、一律な・一般的な解き方を教えれば答えられるわけではないのです。
そして一番最悪なのが、この言葉を使うことによって自己肯定感を低くさせてしまうことです。
それによって何をするにも「きっと自分には無理だ」と決めてしまう事になるのです。
何かを言う前に様子を見る事
言葉で発した事は2度と言い直す事はできません。
それだけ言葉で伝える事は責任が伴うのです。
せっかくやり直しの効かない言葉なら、もっといい言葉行ってあげればよかった、と後悔してもその時には手遅れなのです。
だからこそ、何かを伝える時は慎重に考えましょう。
人間は便利な「言葉で伝えること」を簡単に勢いで言ってしまう生き物です。
ですが自制できるのも人間だけの力。
何かを伝える時に、「これを言うとどう伝わるか」を頭の中で整理してから発言しましょう。
感情的になるとどうしてもその余裕がなくなってしまいます。どうしても伝えるべき言葉に責任を持てない様であれば、次のことをしてみましょう。
○深呼吸をしよう
人間は6秒怒りを我慢すれば平常に戻ると言われています。感情的になりそうな時はそっと深呼吸をしてみましょう。
○熱心になりすぎない様にしましょう
熱を入れて何かを子どもに伝える事はとても素晴らしい事ですが、文字通り熱くなっていますので、勢いで言葉が出てしまう事が多いです。常に一歩引いた感覚で子どもたちと向き合って心に余裕を持っていきましょう。
○その場から離れる・息抜きをしましょう
どうしても無理!な時は迷わずその場から離れましょう。
それだけで冷静になれます。宿題をしている時なら「休憩しよう」と子どもに伝えて少し休憩をしてもいいかもしれません。きっと親であるあなたが疲れたと感じる頃には子どもたちも疲れています。
時間に追われる中で中々難しいかもしれませんが、お茶・ジュースの一杯ぐらい頑張る皆さん・子どもたちにあげてリフレッシュしてもいいかと思います。
そして「頑張ったね!」と進歩に関わらず言ってあげると次のやる気につながるのではないでしょうか?
言葉の引き出しからその子に似合う言葉を選びましょう
子どもたちのやる気は大人の対応次第です。
たった一言で子どもたちのやる気がものすごく変わり、今後の一生を変えると言っても過言ではありません。
だからこそ僕を含めた全ての大人が、子どもたちにどんな言葉を伝えればいいかを考えなくてはいけないのです。
子どもよりも大人はたくさんの言葉を知っています。
きっと皆さんの言葉の引き出しにはたくさんのいい言葉が詰まっているはずです。
勢いでその言葉の引き出しから手っ取り早い言葉を引っ張り出してくるのではなく、「この子にはどんな言葉が似合うのか」と服を選ぶ感覚で言葉を選んであげて下さい・
それだけで子どものやる気は見違えるくらい変わっていきます。
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