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「売ろう」とするとお客様に伝わるのなんで?

上記タイトルを痛感したエピソードがあるので話します。

美容ナースに転職したときは
「自分は売上UPするのが得意」なんて思ってもいませんでした。
それよりも
「今までの医療技術とか経験捨てるようなもんやんな〜」
と思っていました。

でも、働いて2年目でわかるのは看護師経験が「全て意味があった」ということ。

新卒の時から、余命少ない方々と関わる機会が圧倒的に多くて、環境的にも
「人に寄り添うこと」「人に共感する」「人の意思決定をサポートする」
こういったことが嫌でも身につけてきたんだと思いました。

その対象は「患者」で今の対象は「お客様」
でもみんな同じ「人」なんですよね。
それに気づいたら、ナースさんたちはみんな経験豊富だって胸張っていい。

ここからがエピソードです。

お客様を処置室に案内して、まず問診を確認してもらうためにベッドに座ってもらった。私は跪いて上を見上げるように自己紹介する。
ここまででまず、お客様の反応、表情を見る。こちらの言葉に被せず氏名を名乗ってくださる方、頷きがある方は基本的に施術中も会話できる人。そう感じた。
ご本人確認の時に手元のカルテで当人の美容の履歴を確認した。
1年半くらいずっと「ハイフ、ボトックス」同じメニューを受けていた。
「いつもこのメニューで来ていただいてるんですね。効果がどうですか?」
お客様は曇った表情で「うーん、このままでいいのかな」と返事。
その時に「何か提案したい」と思いじっくり聞く姿勢になった。
予定していたハイフの準備を本来の流れならするがそのまま話を聞いた。

そこで売上やアップセルのことを考えながら聞いていたら
何も話が聞けなかったと思う。

「このたるみ、早く引き締まらないかな」
「あとどのくらいハイフ続けたらいいんだろう」
と言われたとき、「これはメニューを見直した方がいいな」と思った。
そう思ったものの、その場ですぐには提案せず本人が思っていることを全て出してもらえるようにまずは傾聴した。
思いついた瞬間飛び込むのではなく、まず一旦待つ。
聴いている姿勢は相手にとって安心感に変わり、どんどん話してくれる。
ここまでのエピソードでも「売る」行為はしていない。

本人がもう話せたと思えた時、沈黙の時間が少しだけ流れる。
その時に「あの・・・私からの提案少しいいですか?」と聞いた。
「お話ししてくださってありがとうございます。1年半続けていただき本当にありがとうございます。現時点でお客様がもっと効果を実感したいというのはよくわかりました」

「ここでメニューを見直した方がいいと思っています。そのメニューは糸リフトをして一気に引き上げた上で、糸を維持するためのメンテナンスとしてハイフを受けていただく」
「これが提案なんですが、どうでしょうか。メンテナンスの位置付けが少し変わります」
お客様は終始口を挟むことなく、じっくり聴いてくれた。
「そうかな。そうだよね。今からハイフはキャンセルできますか?」と聞かれた。
「できます。メニューの見直しのために1回カウンセリング受けていただければと思います」
「先生の意見も聞きたいし、そうしよっかな」と言われた。再度待合室へ案内。
ナースの役職さん、院長に本人の希望を伝えた。
「ハイフから糸に変わるなんてすごいね!」というスタッフの反応もあった。
そのあと院長のカウンセリングに案内し、私も同席した。
院長にお客様の希望が伝わっているか、またお客様自身が伝えられるか。言いそびれていたら私が介入するためにも。
糸リフトをすることでお客様がどうなるか?今後のケアを全て説明された。
本人が「変わりたい」という気持ちと「提案」がマッチしたタイミングだった。
当日糸リフトに変更となった。

私は施術には入らなかったが、入ったスタッフから
「竹内さんに相談して本当に良かった。背中押してくれたのよね」と何度も話されていたそう。

とても嬉しかった。
「売る」のではなく
「じっくり聴く」「提案」「共感」したことで売上に繋がった瞬間だった。

美容に転職したら今までのキャリア役に立たないだろうな〜と思っていたけど
今まで寄り添うことを止めずに人と関わってきて良かったと心底思った。
それが自信にもなった。
寄り添うこと、提案することが数字で結果になる。
こんなやりがいのある仕事あるのかな?

この気持ちや喜びを胸に、全国の美容クリニックをサポートしたい!!!!


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