【詩】小さな木
小さな木が生え
それは僕の心と一緒に成長していった
それは葉を増やし
葉脈を増やし
葉脈が陽光で受胎し 新しい芽になり
芽は葉に
葉は茎に
茎は幹に
幹は枝を伸ばし腕に 手に
根は足に
僕は木が顔を見せるのを待った
木は顔をつけなかった
二本の腕を組み
五本の足を組んで座ると
残りの枝を丸めて頭を作り
それは籠のようで
中から鳥の雛が頭をもたげた
雛は成長して葉っぱの翼をつけ
細枝の足で歩いた
僕は
ある日 枝切り鋏で
籠に扉をつけた
鳥は
嘴で扉を開けて
黒い種子の瞳に僕を映すと
飛び立った
尾の短いメロディーを残して
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