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【詩】道

白い道を 僕は歩いていた

僕には案内人がいて
それはハンミョウで

歩調に合わせて僕の一歩前で飛翔と着地を繰り返した

この甲虫は
美しいアラブの絨毯を思わせる
アフリカの部族の面を思わせる
紋様を羽に持ち

僕はそれに見惚れながら
それを追いかけていた

光は暑さを吸い
道は石の硬度に限りなく近づいた

Y字路 道標があり
右は地獄 左は楽園
と 書かれていた

僕は右に進んだ そこには
忍耐の茎に支えられた美しい成功の花びらが舞い
肯定と称賛の花粉が飛び散り
富が権力に受粉を繰り返していた

道を間違えたのか

僕は後戻りし 左に進んだ そこには
枯れかけた茎を支える飢えと貧困の黒い根が
裏切りと偽りの水を飲まされて呻いていた

僕はもう一度後戻りし道標を眺めた
道標の上にハンミョウは留まっていた

ハンミョウは文字の上を歩き回っていたが
やがて
空に向かって飛んでいった

僕は道が透明になったのに気づかなかった

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