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永遠の名ドラマー・Jeff Porcaro のお宝レコーディング映像のイトウ的視点

「みのミュージック」のみのさんの動画の感想シリーズをまだ2つしか書いていないところだが、なにげにYouTubeを見てたら ウヒョーーーーー系動画 がおすすめに挙がってきたので紹介します。


それが・・・これだ!!!

Beatles の曲、Eleanor Rigby のカバーレコーディングでのドラムオーバーダブのシーン。

実際にリリースされた作品はこちら。
(上記動画のテイクは不採用だったらしく、下記動画のドラムフレーズとは異なる。)

まーーーーーーーー故・Jeff Porcaro の、貴重なドラム演奏シーンが残っていて、死後20年以上たった今でも彼の演奏が根強く愛されていて、一部の人達が映像データをちゃんと保管していて、こうやってウェブにアップロードされて、日本のド田舎に住む僕の耳にも届くようになるなんて夢のような世の中です。

ドラム演奏法って、90年代後半から急激に発展し、2000年代始まりにはDVDやネットの普及でさらに加速し、2010年代にはネット動画が始まったことで世界的にどんどん天井知らずで高度になってきてますが、それでも Jeff の演奏の価値は衰えるどころかどんどん再評価されていっている印象があります。

それは、やっぱり Jeff のプレイが音楽のなんたるか、ドラムのなんたるかの神髄、、、いつの時代も変わらない魅力、、、を捉えているからだろうと思います。

そのうち、Jeff については別記事でとりあげようと思いますが、とりあえず今回はこの動画をイトウ的に解説することで楽しんでみます!

0:05~ もう、この最初の「ド、パァン!!!」が思い切り良くて最高ね!!!スネアの音量も音色もタッチもなにもかも最高!!!これだけでキタキタキタキタ Jeff キターーーーーーーってなるね。


0:06~ クラッシュシンバルを叩くけど、Jeff ってかなりハードに叩くのよね。たぶんに一般的に思われているイメージより相当ハードヒッターだと思う。シンバルは例によって Paiste なんだろうか。音色とルックスから見るに The Paiste かな???めちゃめちゃ澄んでいていい音!


0:19~ ハイハットオープンを8分音符1個くって入って一旦ブレイク。オシャレー!その後の不思議なスティックのテイクバックの仕方が印象的。

その後に続く、「コッ、コッ、コッ、コッ・・・」っていうのは、ハイハットペダルをゴーストモーションで踏む音だけど、メトロノーム音が鳴っているみたいでなんかキモチイイ。

フットペダルから足が離れてビーターがプランプランしてるんだけど異様に動きが遅い。スプリングが本当にユルユルなんだね。


0:27 音楽を肩で表現する Jeff がカワイイ。(完成版の曲を聴くとどういう場面かわかります。)


0:42 大きなタイムで身体を前後に揺らし始めるのが面白い!!!
Jeff のグルーブの特徴って、グルーブが大きいというか、無理やり楽譜に表現するとすれば、1小節にまるまるスラーが掛かっているような、細かいビートが見えないレガートで繋がっているような感じなのだ。その秘密がこの動きじゃないだろうか。この大きな動きは、曲を通して表現されている。


0:50 痛烈な短い Fill in をカマした後、パターンに入る。バックビートを打った後に、背中全体を一度くねらせながら沈むのが印象的。これは、Jeff の特徴的な奏法で、独特のうねりを演出する。想像するに、Bernard Purdie の影響なのではないか(Purdie も、独特の体幹のくねりを使いながらグルーブに独特のうねりを生んでいる。)。


1:14 このあたりの Fill in のスティッキングの鋭さがカッコよくて た ま ら な い !!!

Jeff ってグルーブが注目されることが多いけど、こうして動画で改めて見ると Fill in の切れ味もえげつない。「太くて鋭い」っていう印象。

こういうこというとドラマーの方からは、え~~???と思われるかもしれないが、僕は Jeff と Vinnie Colaiuta ってすごく似てると思うのよね。逆なんだけど。Vinnie が Jeff の在り方をマネしているんだと思うけど。Jeff が仕事の推薦を Vinnie にしていたっていう逸話があるけど、それって Jeff も Vinnie に感じるシンパシーがあったんだと思う。Vinnie の方が Jeff よりも複雑怪奇なフレーズを叩くけど、根本に流れているグルーブとか Fill in の切れ味とかタイコの発音が共通していると思うのね。


1:33~ 結構こまかい Fill in だけど、シンバルをすごくはっきり叩くのが印象的。


1:39~ この辺の左手のシンバルが、腕力が全てみたいなタイプのドラマーとは全然違うんだよな~。タムをバックビートにしたグルーブはいかにも80's~90'sって感じだけど、僕はおっさんのせいかタムのバックビートを聴くと、これこれ懐かしい~って気分になる。


1:52~ スネアのゴーストノートが増え、演奏にアグレッシブさが増し、背中のうねりはより顕著に。メチャメチャかっこいい。


2:15~ Ride の派手なグルーブがはじまり、左手はハイハットへのアクセスも含めて忙しく動き回る。超カッコイイ!!!
一般に Jeff って「シンプルなグルーブドラマー」ってカテゴライズされがちな気がするんだけど、全然シンプルじゃない気がするのだが・・・。


2:21~ この Fill in の肩の動き具合がおもしろいね~。


2:30~ 後ろから、スタッフ?の「Foo!」って歓声が聴こえる。わかる。アがるよね、このプレイ。


2:57~ この8分音符クって入るハイハットオープンの後、スッと落ち着くのがメッチャかっこいい!!!!


3:06~ この「ダガドゴゴン!」っていう Fill in が重くてかっこよくて、真似したくなる。


3:31~ 伝家の宝刀、手4足2!!!めちゃめちゃガッツリ叩きこんでて凄味が凄い(日本語感がひどい)。


5:04~ 熱量溢れるプレイが続いたあとの、3連係 Fill in から、椅子から飛び上がるんじゃないかと思わせる一打!


5:18~ このタムのドラッグがカッコイイ!!!(左手→右手→右足、かな???)


5:23~ こういうシンバル乱打プレイは珍しい。(ここらへんはフェードアウトでカットされちゃう残念パートだな。)


5:30~ 6連符の高速シングルストローク!ほぼ見せないけど、Jeff は実はシングルストロークも速い・・・。そして、最後にイスから飛ぶ!

最後に何気に見せるハイハットのダブルストロークも美しい・・・。








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