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「ディスインフレ」、市場は利上げ停止・利下げを見込む

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米株式市場に安堵感をもたらしています。

「ディスインフレのプロセスが始まった」
1日まで開いたFOMCで0.25%の利上げを決めたFRBのパウエル議長は記者会見でこう言及しました。


物価の伸び鈍化を示す「ディスインフレ」という言葉を会見中に何度も繰り返し、市場ではパウエル議長は物価認識に対してハト派的だったと受け止められています。


声明文でFRBは政策金利について「継続的な引き上げが適切」と前回までの表現を維持しています。
パウエル議長は「経済が見通し通りなら年内の利下げは適切ではない」としつつも、「インフレが想定よりも早く沈静化すればそれを考慮する」と言及しました。

次回3月のFOMCで公表される見通しでは最終的な政策金利が引き下げられそうであり、市場はいち早く利上げ停止や利下げを見込んでいる状況です。


しかし、株の強気派は増えているものの株高の持続性を巡ってはインフレの動向次第という状況に変わりはありません。

消費者物価指数(CPI)はインフレ鈍化を示していますが、FRBが掲げる2%の物価目標の達成にはまだ時間を要するとみられるためです。


足元の株高について企業業績や経済情勢といったファンダメンタルズに基づいたものではなく投資家が相場上昇に取り残されるという恐怖が演出しているだけという意見もあります。
パウエル議長の発言で強気派は勢いを増しつつありますが、「ディスインフレ」がパウエル氏の予言通りに実現するかどうかを見極める相場展開になりそうです。


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