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日本ワイナリー巡り 東京ワイナリー【東京都練馬区】

平日にはさまれた祝日、久しぶりにワイナリーへ!
向かうのは、アーバンワイナリーのパイオニア的存在である「東京ワイナリー」さん。

こちらのオーナーである越後屋 美和さんは、大田市場で野菜の仲卸しの仕事をしていたとき、練馬産キャベツなどの野菜の美味しさに驚き、「東京の野菜の美味しさを知ってもらいたい」「大泉のブドウ農家さんと一緒に何かしたい」と、もともと好きだったワインをつくろうと決断!
山梨県で2年間修業されたあと、2014年に東京都内で初めてワイナリーを創業されました。

▼参考にさせてもらったページはこちら

現在、周辺にあるワイナリーのブドウ畑は8か所。
更に、国分寺市で収穫したブドウや、東京産の希少品種「高尾」というブドウなどからワインを作られています。

SNSをみると、収穫イベントなども開催されているほか、選果、除梗や瓶詰め作業のお手伝いしてもらえませんか、と声をかけられています。
そうすると「行けます」「やります」とお返事が書き込まれていて、ワイナリーを応援されている方が多いんだなと感じます。

大泉学園を散策

東京ワイナリーさんは、大泉学園駅から徒歩10分程。
まずは、その最寄り駅へ!

大泉学園駅

駅を出ると、なんと「メーテル」がいます!

大泉学園のメーテルと鉄郎
ラムちゃんも!
銀河鉄道999、アラレちゃん、うる星やつら等々

大泉学園では東映映画などでアニメ制作がされたことから、「日本アニメ発祥の街」と言われているそうです。
調べてみると、いまでも東映撮影所があり、東映アニメーションミュージアムもあるとのことです。(知らなかった~)

さて、駅前の大きなビルを抜け、ワイナリーに向かいます。
Googleに道案内をしてもらうと、閑静な住宅街を抜けた後、渡ろうとしていた橋は工事中で通れず、迂回して川を渡ります。
それでも予約時間より早めにワイナリーに到着したので、周辺を散策します。

近くには23区内で唯一の牧場「小泉牧場」さんもあります。(アイスクリームの販売もされているとのことですが、この日はお休み。)

JAで売っていた練馬大根

また、JAのショップや、街角に野菜の無料販売などもあり、23区内ではなくもっと郊外のエリアのような雰囲気です。
大根菜などを購入していると、いい時間になったので、ワイナリーに戻ります。

東京ワイナリー

東京ワイナリー

こちらのワイナリーでは、東京産のぶどうを使ったワインを飲みながら、同じく東京産の野菜を使った料理を味わうことができるように、飲食スペースがあります。
この日、ランチの予約はいっぱいだったので、テイスティングのために15時に予約しました。

当日のワインメニュー

ほとんどが今年のブドウから作った新酒です。
3グラス吞み比べセットをオーダー。
まずは、④ねりまヌーボー2022新酒(にごり白)の樽出しから!

ねりまヌーボー2022

「練馬でとれた食用のブドウ(高尾、巨峰、ピオーネ、ナイアガラなど)で作りました。優しくチャーミングで爽やかな味わいが特徴です。

メニューより

光にかざすと、酵母と酒石らしきものがキラキラしています。
優しい酸味と果実味、じゅわっとした旨味があり、余韻に爽やかな青いニュアンスを感じる、針葉樹のような樽酒のような風味のある日本らしいヌーボーです。

次は、①フェダーヴァイサー(発酵途中のもろみワイン)と、⑥キャンベルアーリー2022新酒(赤)の2種類。

左がフェダーヴァイサー、右がキャンベルアーリー

フェダーヴァイサーは、ワインになる途中の低アルコール飲料で、この時期しか飲めない期間限定の若いワインです。
ドイツ語の「フェダー=羽」と「ヴァイサー=白い」で「白い羽」という意味です。
酵母が白く濁っていて羽のようだから、白い羽なんですね。
主に白の若いワインを指しますが、赤でもフェダーヴァイサーと呼ぶこともあるようです。

この日のフェダーヴァイサーは、青森県のスチューベンという品種でした。
黒い果実の香りがして、ブドウの糖度がアルコールになりきっていないので、甘くてジュースのようです。
ティータイムに飲むのにいい軽さと甘さですね。

もう一方のキャンベルアーリーの説明は以下のとおり。

東京都国分寺市のキャンベルアーリーで造りました。酸味があり、きりっとしゃきっとしたワインです。

メニューより

赤ワインと記載されていますが、ロゼのような色味で、タンニンも穏やかです。
酸味は強めで、たしかにキリっとした印象です。

東京ワイナリーのワインの特徴は、「濾過せずに、加熱殺菌もしていないので、フレッシュでフルーティである」ということです。
ナチュラルなタイプなので、3種類吞み比べても、あまりアルコールを飲んだ感じがなく、身体に優しいと思いました。
ナチュール好きな方にはおススメできますし、私みたいにナチュール系の豆臭が苦手な人も大丈夫なワイン達です。

もうひとつ特徴としてあげると、「食用のブドウ品種からつくられたワインが多い」ということです。
高尾、巨峰、ピオーネ、ナイアガラ、スチューベン、キャンベルアーリー、これらは全て生で食べる用の品種です。
(なかでも高尾は、巨峰からつくられた品種で栽培が難しいそうです。)
生食用のブドウは、ブドウらしい香りがして、大粒でジューシーになるように栽培されます。
そのジューシーさを活かした、親しみのもてるワインを作られています。

一方、ワイン用のブドウは小粒な方がいいとされ、香りもブドウらしくありませんし、栽培方法も真逆なくらい大きく異なります。
日本では生食用のブドウ品種が圧倒的に多く、ブドウ栽培のレベルが高いので、今後も生食用のブドウで作るワインの可能性を広げていただきたいと思います。

店内からみた「東京ワイナリー」の看板
ステンドガラスがかわいい

テイスティングしている間、お客様が途切れなくいらっしゃって、瓶を持参したりしてワインを量り売りしてもらっていました。
数種類のワインを購入していく方が多く、地方配送されている方もいて、ファンがいる感じがしました。
そんなわけで、ショップ&飲食スペースに他のお客様がいらっしゃったので、あまり写真は撮っていません。

▼ショップ等の様子は、こちらのページでも見られます。

ショップの横では、壁一枚むこうでワインが製造されています。

ショップの小窓から製造所の様子が見えます

こちらのワイナリーでは、先ほどのフェダーヴァイサーの青森県だけでなく、長野県や山形県、北海道のブドウでもワインをつくられています。
タンクにも「2022年10月2日 長野県安曇野産 メルロー 発酵中」と、産地や品種などが貼り付けてありました。

さて、テイスティングが終わって、期間限定のフェダーヴァイサーを買って帰りたいとも思いましたが、こちらは販売されていません。
③デラウエア2022(ロゼ)、④ねりまヌーボー2022(にごり白)の2本を購入して、ワイナリーを後にします。

石神井公園でディナー

東京ワイナリーさんのサイトで紹介されていた飲食店に夜の予約を入れたので、大泉学園駅の隣の石神井公園駅へ向かいます。

石神井公園の駅前は商店街もあって、歩行者天国になっている道を歩いてみます。
その中に、雰囲気のある酒屋さんがあったので入ってみることに。

日本ワインなど美味しそうなワインが揃っていて、店主さんらしき方も優しそうな感じです。
この日は山梨ヌーボーの試飲コーナーがあり、「試飲できますよ」と声をかけてもらいましたが、先ほど練馬ヌーボーを飲んできたのと、これからワインを飲むので試飲はしませんでした。
そのかわりに(?)、フェダーヴァイサーで甘口ワインの気分だったのと重量が軽いので、マデイラワインの4品種の小瓶セットを購入しました。

マデイラ50ml×4
(セルシアル、ヴェルデーリョ、ボアル、マルヴァジア、左側がドライで右側ほど甘口)

更に足を延ばして、石神井公園にも行ってみました。
池にはスワンボートが浮かんでいて、ゆったり散歩したり、釣りをしている人がいてのんびりといい雰囲気~♪

石神井公園
色付いたイチョウの樹に夕日があたってキレイ~♪

公園の周辺を散策して、予約の時間にお店へ!

ビストロ ラグリ(帰りに撮影)

「bistro l'agri(ビストロ ラグリ)」さんです。
店名に「アグリ=農業」というワードが入っています。
練馬など近郊で採れた野菜を使ったお料理がいただけて、ワインの種類も豊富です。
時期によっては、東京ワイナリーさんのワインもいただけるようです。

カリフラワーのムース キャビア添え
練馬野菜(正式メニュー失念)
鴨のコンフィ(ナイフいれたところ)

濃厚なカリフラワーのムースや、走りの練馬大根の優しい煮込み、好物の鴨のコンフィなどがいただけましたよ!
鴨のコンフィは美味しそうだったので、写真を撮る前に、パリパリの皮を割って、お肉がほろりとほぐれる様子を先に確認してしまいました。
ワインは、野菜にも鴨にも合いそうなシチリアのロゼにしました。

ピノ・ネロ クズマーノ2020

じんわり優しい野菜料理にも合うロゼでした。
他にお肉に合わせたバルベラの赤も美味しかったです。

以上、練馬を散策して、野菜やワインを堪能した祝日でした!

JAで購入した練馬産の大根菜と巨峰ジャム

ワイナリー巡りの感想

今回、初めて「アーバンワイナリー」である東京ワイナリーさんに行きました。
たくさんのボランティア・サポーターに支えられているワイナリーでしたね。
オーナーの越後屋さんが、練馬の野菜農家、飲食店、他地域のブドウ農家、そして練馬区民~都民などをつなぐ媒体になっていらっしゃるなと思いました。

例えば、フランスの都市部にワイナリーはほぼないそうです。
一方、日本では「アーバンワイナリー」が増えつつあります。
世界的にも珍しい「アーバンワイナリー」の可能性を、東京ワイナリーさんはこれからも広げていかれることと思います。

<日本ワイナリー巡り note記録 6都県>

オレンジ:note記録 6都県
グレー:ワイン未経験 24県

さあ、これでワイナリー巡りは6都県となりました。
まだまだ先は長い!

今回もお読みいただきありがとうございます!

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