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&THINGS MAGAZINE #04 | No war must be justified. 正しい戦争はない。

3月2日水曜日、ワインズアンドシングスのメルマガ "&THINGS MAGAZINE #04" の配信です。

“All war is a symptom of man’s failure as a thinking animal.”
―John Steinbeck.

ピューリッツァー賞とノーベル文学賞を受賞した「アメリカ文学の巨人」作家 ジョン・スタインベックは、すべての戦争は、人類が思考する動物としての機能不全の症状である、と言いました。

どんなに人間性の尊厳が謳われようとも技術革新が進もうとも、人間は殺し合いを辞めることができない。

「ドレイクの方式」をご存知でしょうか?大学の天文学の授業で学び感銘を受け論文にも記載した数式で、「我々の銀河系に存在し人類とコンタクトする可能性のある地球外文明の数を推定する算術的な式 (via Wikipedia)」で、簡単にいうと地球外生命と出会える確率を計算する式です。

NASA

N = R∗ × fp × ne × fl × fi × fc × L

N = 我々の銀河系に存在し人類とコンタクトする可能性のある地球外文明の数
R∗ = 人類がいる銀河系の中で1年間に誕生する星(恒星)の数.
fp = ひとつの恒星が惑星系を持つ割合(確率)
ne = ひとつの恒星系が持つ、生命の存在が可能となる状態の惑星の平均数
fi = 生命の存在が可能となる状態の惑星において、生命が実際に発生する割合(確率)
fc = 知的なレベルになった生命体が星間通信を行う割合
L = 知的生命体による技術文明が通信をする状態にある期間(技術文明の存続期間)

最後の変数Lで確率は変動しますが、現在我々が知る唯一の技術文明が自らのものである以上、Lはいわば「我々の文明の存続期間」。私たち地球の人類がこのまま破滅へ向かうのか、持続可能な地球を共に歩むのか。それ次第で地球外生命と出会う確率が決まるというのです。人類の知能は地球外生命と出会えるほどに賢いのか、愚かゆえに出会う前に滅びる運命なのか。数式はいつだって核心を問いかけます。

*もっと詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。


近代の代表的反戦運動は1960〜70年代のアメリカのベトナム戦争軍事介入に対するものでした。ジョン・レノンをはじめ多くのミュージシャンたちも、プロテスト・ソングを発表しました。今回は超個人的セレクト、反戦・プロテストソングをご紹介。

“Orange Crush” by R.E.M. (1988)

大好きなR.E.M.のメジャー第一弾アルバム「GREEN」からの初シングル「オレンジ・クラッシュ」はベトナム戦争中にベトコンが使用する木や密集した葉を取り除くために使用された除草剤「エージェント・オレンジ」を揶揄しています。この除草剤は後に、糖尿病、心臓病、パーキンソン病、前立腺がん、肺がんなど、多くの病気と関連していることが判明し物議を醸しました。R.E.M.のMVって動画なのにいつもどこかとても詩的で最高。この曲も直接反戦を訴えているわけではありませんが、人類の過ちを間接的に批判しているのが伝わってきますね。


”Sunday Bloody Sunday” by U2 (1983)

アイルランド出身の世界的ロックバンドU2のアルバム「WAR」収録のこの曲は1972年に北アイルランドの都市ロンドンデリーで起こった「血の日曜日事件」をテーマにした曲で「アイルランド側の、反イギリス活動を擁護するものではなく武力活動すべてを非難するものである」と明言しているそう。ボーカルのボノは国際的慈善家としても有名ですよね。音楽が人々へ与える影響力を体現しているような存在です。

“明日なき世界” by RCサクセション (1988)

言わずと知れた、忌野清志郎率いるRCサクセションのアルバム「COVERS」から、バリー・マグワイヤの「Eve of Destruction」をカバーした名曲です。ロシアのウクライナ侵略開始後息子が一日中これを口ずさんでおります。厳格にはこの曲は反戦というよりは反核ですが、「でもよー何度でも何度でもオイラに言ってくれよ、世界が破滅するなんて、嘘だろ…嘘だろ!」と言わずには居れない今日この頃です。
原曲も最高なので是非。


“Give Peace a Chance” by Plastic Ono Band (1969)

ジョン・レノンがビートルズ脱退後にパートナーのオノ・ヨーコと結成したバンドのヒット曲で反戦ソングとしては最も有名と言っても過言ではないはず。ふたりの平和活動パフォーマンス「ベッド・イン」の一部としてレコーディングされ、アメリカ最大の反戦運動「ベトナム戦争終結のためのモラトリアム」では全米で歌われました。


“Blowing in the Wind” by Bob Dylan (1963)

この曲を挙げずにはプロテストソングを語れません。ボブ・ディランが21歳の時につくった曲で夏のワシントン大行進では、「I have a dream」で有名なキング牧師の演説の後にも歌われ、黒人に対する差別の解消を訴えた公民権運動のシンボルとも呼ばれていました。The answer, my friend, is blowin’ in the wind. The answer is blowin’ in the wind. 答えは風に吹かれている。

以上、お付き合いありがとうございました。

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