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夏はスパークリングワイン!その製法とおすすめ4選

夏といえば、やはりスパークリングワイン!さわやかな味わいの冷えたスパークリングワインは、暑い夏には欠かせません。今回は、スパークリングワインの製法とおすすめワインをご紹介します。

スパークリングワインの製法

みなさんは、スパークリングワインを選ぶとき、どのように選んでいますか?
価格ですか?それとも、産地ですか?あるいはブドウ品種でしょうか?
スパークリングワインの場合は、それらに加えて、製法にも注目して選びたいものです。

シャンパーニュ製法(トラディショナル方式)

シャンパーニュ製法とは、文字通り、フランスのシャンパーニュを造るときの製法です。トラディショナル方式とも呼ばれるこの製法の特徴は、「瓶内二次発酵」です。
一次発酵をしたワインを瓶に詰め、瓶内で二次発酵させます。つまり、瓶の中で泡が発生します。さらに、瓶をななめ下に向けることで、首の部分に澱をためていき、最後にそこを冷却させて澱を取り除きます。
シャンパーニュ製法で造られる代表的なスパークリングワインは、シャンパーニュのほかに、イタリアのフランチャコルタ、スペインのカヴァが挙げられます。
シャンパーニュ製法で造られるスパークリングワインは、泡の数が多く、きめ細かく、泡立ちが長続きします。口当たりはなめらか。エレガントな味わいを楽しみたい場合は、やはりこのシャンパーニュ製法のスパークリングをチョイスしましょう。

シャルマ方式

シャルマ方式は、瓶の中ではなく、大きなタンクで二次発酵をおこなう製法です。シャンパーニュ製法は、澱をためるために瓶を毎日少しずつ回転させなければならないという非常に手間のかかる製法ですが、シャルマ方式なら短期間に大量のスパークリングワインを生産することができます。
シャルマ方式の代表格は、イタリアのプロセッコ。フルーティーでフレッシュな味わいを比較的低価格で楽しむことができます。

メトード・アンセストラル

トラディショナル方式とシャルマ方式は、ワイン好きのかたなら、すでにご存じだと思います。最近注目されているのが、メトード・アンセストラル。直訳すると「古代製法」で、昔からおこなわれていた方式です。
これは、一次発酵の途中で瓶に詰め、残りの発酵を瓶内でおこなうというものです。そのため、ガス圧が弱く、微発泡のワインになります。
メトード・アンセストラルでは、瓶内発酵の際に発生する澱は取り除かれません。トラディショナル方式では、第二次発酵の際の王冠を外し、澱を取り除いてからコルク栓をしますが、メトード・アンセストラルで造られる多くのワインは王冠のままです。
また、トラディショナル方式では、澱を取り除いたあとに加糖されますが(加糖されないものもあります)、メトード・アンセストラルでは、加糖されません。
より自然に近い状態であるため、現在では自然派ワイナリーが好んで造っています。
この方式で造られたワインは、フランス語では「ペティアン・ナチュレ(ペティアンは微発泡の意)」、イタリア語では「コル・フォンド(フォンドは澱の意)」と呼ばれます。
よりフルーティーでフレッシュな味わいのため、暑い夏にぴったりのワインです。

海底スパークリングワイン

スパークリングワインの製法それ自体ではないのですが、これまた最近話題になっているのが、海や湖の底で熟成されるワインです。
海や湖の中は温度が一定であるため、ワインの熟成に適しているからと、水の中にワインを沈める生産者が現れています。スパークリングワインだけでなく、スティルワインも熟成させることができます。
何か月も海や湖の中に入っていたスパークリングワインなんて、泡を見ているだけでも神秘的でロマンチックな気分になりそうです。

おすすめスパークリングワイン

ここで、おすすめのスパークリングワインをご紹介します。
シーンに合わせて使い分けして、夏のスパークリングワインを楽しみましょう!

ローラン・ペリエ / ラ・キュヴェ

シャンパーニュ製法のスパークリングワインといえば、やはり元祖シャンパーニュで乾杯したいものです。

ローラン・ペリエは1812年に創立されたシャンパン・メゾン。
ラ・キュヴェは、白い花、そしてみずみずしい柑橘系果実の芳香が広がります。やわらかな白桃の香りもあり、複雑味があります。フレッシュさがあり、かつエレガントで、非常にバランスのよい味わいです。
そして、なんといってもシルキーな泡立ち。夏の夕涼みもリッチな気分になります。

ベラヴィスタ/ フランチャコルタ アルマ・グラン・キュヴェ ブリュット

イタリアのシャンパーニュとよばれるフランチャコルタ。ベッラヴィスタは、フランチャコルタのリーダー的存在です。アルマ・グラン・キュヴェは、フラワリーでフルーティーな香りの広がりがあり、イーストやバニラのニュアンスもあります。イキイキとした、華やかな味わいです。
鮮やかなカラーのエチケットで、食卓も明るくなります。

ラ・ジャラ/ プロセッコ ブリュット

イタリア、ヴェネト州にあるラ・ジャラは、マリオン家のワイナリー。1891年からこの地を所有しているプロセッコの造り手です。現在の当主は3代目のマッシモ・マリオン氏で、ビオロジック農法をおこなっています。
このワインは、青リンゴの香りがさわやかで、フレッシュな味わいです。
プロセッコは、世界一売れているスパークリングワインのため、有機農法の割合は少ないのですが、近年のエコロジー・ブームで無農薬のプロセッコも増加傾向にあります。オーガニックワイン好きのかた、ぜひ試してみてください。

クロ・モンブラン/ プロジェクト・クワトロ・カヴァ

スペインのトラディショナル方式のスパークリングワイン、カヴァ。クロ・モンブランは、1988年、カタルーニャ地方に設立された実力ワイナリーです。「誰でも手を伸ばせて、しかもとびきり美味しいワインを」という信念のもとにワイン造りをおこなっています。
「クワトロ」とは「4」の意。文字通り4種類のブドウ品種で造られるプロジェクト・クワトロ・カヴァは、4つの味わいがハーモニーとなり、長い余韻が続きます。コクのある味わいで、存在感があります。
スタイリッシュなボトルも、クールで涼しげです。

スパークリングワインと夏の料理

スパークリングワインは、お祝いや記念日など、特別なときに飲まれることが多いワインですが、夏は普通の日でもスパークリングワインを飲みたいものです。
その理由は、フレッシュなスパークリングワインは、デリケートな味わい料理にマッチするからです。ライトな食事が多くなる夏こそ、スパークリングワインがペアリングしやすく、おいしく飲むことができる機会が増えます。
また、シンプルになりがちな夏の食事に、スパークリングワインは華を添えてくれます。グラスの底から立ちのぼる泡は、気分を盛り上げてくれますし、会話も弾みます。

スパークリングワインに合うライトな料理とは、魚や野菜の料理です。幅広い料理に合わせることができるので、フレンチやイタリアンだけでなく、和食とも相性バツグンです。
暑くて料理する気がない、食欲がない、というかたは、簡単にできるおつまみをお供にすることもできます。「生ハムとメロン」がその代表格です。スモークサーモンもスパークリングワインとよく合います。時短おつまみでも、複数用意すれば、スパークリングワインと合わせる立派な食事になります。いろいろつまみながらなら、ワインも料理も進み、暑さも忘れてしまいます。

まとめ

夏こそスパークリングワイン!フレッシュなスパークリングワインで涼をとって、暑さを乗り切りましょう。

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