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銀座で魔法少女(おじさん)に祝われた。(2023.2.6)

何を言ってるかわからねえと思うが、さっき起こったことを話すぜ!

今日は月曜だというのに、午後から会社を休み、丸の内のホテルで優雅にアフタヌーンティーを堪能。同僚と別れた後、「腹ごなしに銀座まで歩いてデパートでチョコレートを買って帰ろう!」とほくほくしながら、夕闇が近づく有楽町駅前をラグジュアリーな気持ちで歩いてたんだぜ。

駅に向かうビジネスマンやOLとすれ違いながら、うつむき加減で銀座に向かって通りを歩いていると、ふと、私の目の前で立ち止まっている男性の足が目に入った。
車が1台通れるくらいの細い路地の交差点だったので、あれ、交通整理してるのかな?信号もないから道を渡っちゃったけど、立ち止まったほうが良かったかな?と思い、何気なく顔をあげて男性を見たところ、まさに銀座・有楽町界隈の平日の夕方の背景によく溶けこんでいる、黒いシンプルなコートを着た、40代前半のビジネスマン風の男性が立ち止まって、私をじっと見ていた。

男性は何やら片手に棒を持って掲げていたので「あ、やっぱ交通整理か‥」と思った刹那、よく見ると掲げているのは「魔法少女の変身ステッキ」だった。
あのセーラムーンとかプリキュアが変身するときに持っているような魔法のステッキだ(正確には金メッキのプラスチック製のオモチャだが)。
そして男性は、私と目が合うやいなや「あっ、おめでとう!」軽やかに声をかけてきた。


‥‥‥‥うん。やばい人だネ!
私は何事もなかったように、そのまま視線を足元に落として、道ゆく人と一緒に、そのまま通り過ぎた。幽霊も変質者もこっちが反応したら負けだと思っている。幽霊は会ったことないが。

通りには多くの人がいたせいもあり、怖い・キモいという気持ちは全くなく、むしろ、朗らかに、そして明らかに私に向けてステッキを掲げて祝福してした魔法少女(男)が面白すぎてニヤニヤが止まらなかった(銀座で1人でニヤニヤして歩いてるのも怪しいのだが)。

その男性は特に私の後ろをついてくるわけでもなく本当にただ「声をかけただけ」だったようで、無事にデパートでチョコを買って帰宅して今に至る。

いったいあの男性は何だったんだろう。姿は完全に大手企業に勤めるビジネスマンだったので、魔法のステッキとの違和感が半端なかった。ただただ自分の存在に気づいてくれた人を祝福して歩いてる妖精さんか何かだろうか?と、半分本気で思えるほどのインパクトだった。なぞすぎる。
銀座の街中に突然現れる、魔法少女のステッキを持ったあなたを祝福してくれるおじさん。子どものときにだけ、じゃなく大人になっても出会えるぞ。

トトロいたもん!メイみたもん!ほんとだもん!の気持ちでいっぱいなので、どうしても書き残しておきたかった。

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