スクーリング2日目。成人発達の理論について考える。

そもそもキャリアについてどころか、人間の発達や心理についても全く学んでこなかった私。2日目の授業のクライマックスは自己概念と経験の代謝だったのでしょうが、私にとって成人発達は非常に興味深い研究でした。

カウンセリングの定義
「発達的視点に立って、成長と適用という個人の積極的側面に強調点を起き、環境の中で効果的かつ自律的に機能できるように支援すること」

アメリカカウンセリング学会自

自律した大人は社会の2割しか存在しない。

人間の発達の段階には、学者によって諸説ありますが、テキストで紹介されたもので、あぁ、なるほどと思ったものを一つご紹介します。
ロバート・キーガン博士によると人間の成長過程は5段階に分類されます。段階1は成人以前なので省きますが
段階2 「こいつ使える奴か?」など、他人を道具として見る人
段階3 「決まりだから」「上司がこう言ったから」という他社依存タイプ
段階4 自分なりの価値観や意志で動く、自己の成長に関心がある人
段階5 多様性を尊重し、他社とともに自分も成長しようとする人

成人の10%は段階2、70%は段階3で留まるのだそうです。
会話の中でよく、「あの人の考え方は子供っぽい」とか「大人顔負けの発言」と言いますが、身体的特徴と違って目に見えないので、人類のどのくらいの割合がどの分類に属するのかなど考えもしませんでした。この理論に触れたとき、成長に合わせて服を選ぶように、発達に応じカウンセリングの内容を変えるという、至極当たり前のことが、妙に納得感を持って私の中に降ってきました。
と、同時に、「売上の8割は2割の顧客で支えられている。」というパレートの法則(通称 働きアリの法則)を思い出しました。

  • よく働くアリと、普通のアリと、働かないアリの割合は2:6:2である。

  • よく働くアリを間引くと、残りの8割の中の2割がよく働くアリになり、全体としてはまた2:6:2になる。

  • よく働いているアリだけを集めても、一部がサボり始め、2:6:2に分かれる。

  • サボっているアリだけを集めると、一部が働きだし、2:6:2に分かれる。

少し割合は異なりますが似ていると思いませんか?この8割が7割になっていつか逆転することがあったらすごいことだなぁと思うのです。

変化・成長できた時を思い出し、その時の気持ちを思い出す

2日目はこの成人発達理論に基づいて自己概念を成長させようというワークを行います。
自己概念とはテキスト的には「ありたい自分」であり、私は自分を形作るもの、個性のようなものだと理解しています。無自覚なことや、自覚しているものが虚像であることもあるかもしれません。
私たちキャリアコンサルタントは、相談者自身で本当の自己概念に気づいてもらうように、相談者の経験を元に語りを促していきます。
講座では、自分が成長した経験をシェアします。いつどんな状況でどこが成長したのか、成長した理由は、いま成長した自分をどう思うかなど、忘れかけていた記憶を再現することで自己概念が見えてきました。

答えは自分の中にある。無意識を呼び覚ますキャリアコンサルタントの役割

私たちはメンタリストではないですし、心理カウンセラーでもないので、落ち込んだ気持ちを晴らしたり、診断したり、アドバイスをしたりはできません。ひたすらカウンセリングの技法を学んだ、人の話を聞く専門家だと思います。ですので、どうしたらいいかわからない、答えを探したい、選択が正しいか確かめたい、気持ちを整理したい、という悩みをお持ちの方は私たちを利用していただきたいと思います。

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