『イハナシの魔女』〜最高密度の令和版”セカイ系”ビジュアルノベル〜【インディーゲーム紹介】
この記事は筆者がSteam版 『イハナシの魔女』をプレイした感想について書かれています。
往年の名作ビジュアルノベルを想起させるギャルゲー要素と、丁寧に作り込まれたミステリー要素の組み合わせが素晴らしい作品でした。
【ゲームの概要】
(以下、個人の感想です。作者の意図とは異なる可能性がありますので、予めご了承ください。)
【このゲームをおすすめしたい人】
☆ PS2版天気の子を遊んだことが有る気がしてならない方
☆ 沖縄のような、南国特有の夜の空気感が好きな方
☆ 長時間ゲームをする時間は取れないけど、エンディングまで遊びたい方
プレイ時間目安:10時間程度
【筆者雑感その1】
記事タイトルにも含んだ通り、本作はゼロ年代前半の「セカイ系」と呼ばれる作品群を強く意識したシナリオ作りが特徴的に感じられました。
実際、テキスト内でも『世界』と『セカイ』は明確に書き分けがされていますし、10時間の一本道という比較的コンパクトなストーリーの中に、当時の”セカイ系”あるいはビジュアルノベルらしさが凝縮されています。
「浅羽と伊里野が南の島で床屋を営むifルート」というとネタバレになってしまうかもしれませんが、ゼロ年代のセカイ系が提示したのが自己無力感の美だとすれば、令和のセカイ系は(仮にご都合主義的という批判があったとしても、)自己効力感の物語であって欲しいと思えました。
【筆者雑感その2】
ゲーム内容から脱線する部分になるのですが、最近かねてから気になっていたSteam Deckを購入したので、今回はSteam版にてプレイさせていただきました。
ビジュアルノベルという特性上、ハードのスペック差でゲーム体験が変わることはないと思いますが、家庭用ゲーム機版には電子書籍形式の小説が収録されているようです。
ダウンロード版のソフトが普及する中で、日本でもSteamの存在感が増してきています。今後はSteam版のゲームにもアンテナを張って、面白いゲームを紹介できればと思います!
【その他ゲーム情報】
本作はフラガリアという同人サークルが開発元です。
次回作は2年後くらいとのことで、また心に残るゲームが遊べることを楽しみに待ちたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?