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[01] minilogue xd ウィンドシンセ日記その1 ・開梱初日

ウィンドシンセサイザー用の音源として2024年8月6日にKORG minilogue xd moduleを買いました。使っていく過程を日記感覚でメモします。日記なので、しばらくあとに訂正が入ったりするかもしれませんがその場合はすみません。


はじめに

 KORG minilogue xd moduleを買いました。Roland S-1触って以降、ポリ表現できるとやっぱいいなあと思い始め、あらためてもう少し多機能の音源で持ち運び可能な音源を考えていたところで、新品で割と魅力的な値段のを見つけてしまい、2年ほど前からよしめめ氏の啓蒙によりウィンドシンセ用で実績あるのは認識していたため、深く考えずにポチッとしてしまいました。(下は参考までにamazon)

minilogue xdは2019年2月、その鍵盤無しのminilogue xd module(本稿では以下このモジュール版をxdと略して表記)は2019年7月発売ですが、2020年の春頃によしめめ氏がウィンドシンセ用音源として激推し、後に自作のウィンドシンセ用プリセットのインストールサービスも始めたことなどから日本ではウィンドシンセ用音源として広く知られておりユーザーも多い音源です。おそるべしよしめめ氏の影響力。その影響かどうかはわかりませんが海外でもStef Haynesさんがyoutubeでウィンドシンセに良いよと紹介動画を2023年8月にあげてます。

この動画ではStefさんはNuRADからCC43を出してxdのフィルターのcutoffをコントロールして吹奏しておりそれを前提でプリセットからEGのADSRツマミを0,0,max,0にする、等の基本設定を解説しています。

一方よしめめ氏の推奨設定は氏のblog(2022年3月)にまとめられています。

xdジョイスティックにアサインされているCC1とCC2でフィルター他のパラメーターをコントロールするのが基本、という内容です。またこの記事には無いけれど「最新ファームウェアにアップデートしないとウィンドシンセでうまく動かない」という情報も記憶しております。よしめめ氏ほか先人に感謝!

というわけで2年以上も後発の自分が音源の解説や音作りの方法などを記しても仕方ないと思いますので、自分が購入して、使っていく過程を日記的に記していこうと思います。先輩xdユーザーの皆様におかれましては後輩をあたかかく見守っていただき、気付いたところあればご助言やツッコミいただければ幸いです。

開箱して最初

箱を開けて接続して、PROGRAM/VALUEでプリセット選んで、シーケンサーのPLAYを押したらとりあえず鳴ったし、MWiCをMIDI接続して吹いたらとりあえず鳴りました。プリセットの後ろの方はInit Programってなってて、シンプルなSAW波が鳴ってますね。波形が見えるのは超良い。とりあえず普通のアナログシンセのつもりでツマミをいじると、普通のアナログシンセのように音が作れます。やっぱりツマミは良いですね。適度なツマミの大きさでいじりやすい。

プリセットをCC43で吹いてみる

さて次に、ウィンドシンセ用の設定。よしめめ氏推奨の通りCC1とCC2を使っても良いのですが、まずは一番手軽な、Stefさん方式

・ブレスでCC43を出す(コントローラーをそういう設定にすれば終わり。今日のところはMWiC(soft MP)でやってみる)
・ADSR=0,0,100,0 (ツマミをさっといじれば終わり)
・EG INT=0 (ツマミをさっといじれば終わり)
・ディレイとエフェクトが深いものはOFFか浅く調節

でファクトリープリセット(全200音色)をウィンドシンセ的にブラウジングして見ます。

最初の 「001 Replicant xd」を選んで、ADSRとEG INTツマミを上記に設定、エフェクターがキツイのでリバーブとディレイのツマミ(DEPTH)を少し絞って・・・うん、いい音、反応速い!、フィルター開閉ノイズはゼロでは無いけど充分少なくて問題なし。このままで充分使えるウィンド音色だなあ!
・・・という感じでプリセットを試していく。
どのプリセットも、少しいじるだけでウィンド用音色になって良い感じ!
第一印象としては、総じて「これぞアナログシンセサイザー!」って音で、それを「ブレスでコントロールしている」という印象を持ちました。ウィンドコントローラーで吹くと「アナログシンセなのに生楽器っぽい」って印象をうけるシンセサイザーもありますがxdはどちらかというと「生楽器ではなく良い意味でシンセサイザーで、それをブレスでコントロールしている」感じ。悪い意味ではありません。シンセサイザーとしての個性がしっかりしているなあという印象です。

Init Programをベースにウィンド基本音色を作ってみる

ひとしきり確認できたので、プリセットの201〜500番全てに入っている初期音色「Init Program」をもとにウィンドの基本音色を作ろうとトライ。
よしめめ氏が先のblogで既に「基本ウィンド音色」を公開されているのは知りつつも、あえてそれは使わず自分で作ってみて、あとで答え合わせしようかなと。(結果を先に書くと自作の基本音色パラメーターは基本的に全てよしめめ氏のと同じでした)

ここでマニュアルを確認、MIDIインプリメンテーションチャートも確認。付属の説明書はクイックガイドで詳細が載っていないのでKORGのサイトへGO。ここから全ての説明書をダウンロード。

「取り扱い説明書」の67ページにMIDIインプリメンテーションチャートがありますね、CUTTOFFはCC#43で間違い無い。

「Init Program」をブレス=CC43だけで吹くと、スラーで吹いた時にレガートではないのと、タンギングした時の音の出だしのパツパツが気になります。

レガートモード

いわゆる「モノレガートモード」を探すわけですが・・・マニュアルのP17になりますが「レガート」の記述が無いですね。・・・結論としては「CHORD」モードにしてVOICE MODE DEPTHツマミをゼロにして「mono」にする、さらにEG Legatoを「ON」にしておく(マニュアルP38)と「モノレガートモード」の挙動でした。これは後から確認したら先のよしめめ氏のBlogに既に書いてありましたが(感謝)、答え合わせとして合っていて納得。

なおUNISONモードでもレガート挙動になりますが、UNISONの場合、わずかにデチューンがかかっていて、VOICE MODE DEPTHツマミをゼロにしてもデチューンがゼロにならないですね。デチューン狙いのときは良いけど狙わないときはCHORDモードでmono、の設定が良いようです。

次にパツパツ対策。

パツパツ消し対策の常套手段その1はAMP EGのADSRのAとRを少し上げる、というものですが、xdの場合、少し上げても消えない、パツパツが消えるまで上げると立ち上がりが遅くて使い物にならない、という感じで、とりあえずうまくいかない。

次の常套手段その2は、cutoffだけでなく音量のパラメーターもブレスコントロールしてみる、ということになりまして、xdで全体の音量をコントロールするパラメーターは・・・MIDIインプリだとVolumeはCC#7、ExpressionはCC#11になってます。試しにウィンドコントローラーからCC11を送ると音量が変わって、パツパツも少し少なくなった感じ。今日のところはとりあえずはこれで良しとします。

ちなみにCC7でも効果は同じで、CC7でもCC11でもエフェクトのwet音は影響なかったので、どっちを使っても問題無いようですが、まあ一般的にCC11を使うほうが無難なのでCC11を使うことにします。なおxdのパラメーター(ツマミ)としてはCC7、CC11に対応するものは無いので、ウィンドコントローラーでCC11=0ゼロにしたままだと鍵盤を弾いても音が出なくなってしまう(xdのツマミを回して戻せない)のはちょっと面倒なところではあります。

グライド

これもよしめめ氏のblogの通りですが、グライドはCC5、マニュアルP38のPortamento ModeをAutoにしつつ、ウィンドコントローラーから好みの長さになるような固定のCC5値を送信(私のMWiCの場合value=34程度)でOK

オシレーターシンク音色を出したい

マイケル・ブレッカーのファンとしては、オシレーターシンク音色は外せないわけであります。xdの場合はVCO2の音程(VCO2 Pitch)をブレスで変えつつ、「SYNC」ノブをONにするとこの音色ができます。VCO2 PitchのCCはCC35だけど、既にCC43とCC11の2つ使っていて、NuRADを考えると3つ目のCCがブレスで出せないので、アフタータッチで何とかならないかマニュアルを探すと、ありました。アフタータッチでVCO2 Pitchを動かすように設定(マニュアルP38)。

まとめ(試し吹き)と今後

とりあえず今日はここまでとして、記録として残してみたのがこちら。

追加のギミックとして一番最後の部分、CHORDモードのmonoと5thをMWiCのXtraキーでCC27を送信して切り替えています。

聴いての通りで、音色とか操作性とかは充分満足できるのですが、

自分としてはこのままでは正直、パツパツが気になります。にぎやかな曲でバリバリ吹く場合は目立たいので問題ないんですけど、こういうソロプレイとか、静かなバラードでピアニッシモから音を立ち上げたいときはパツパツでなく「バッツン」というのが目立ってどうにも気になってしまう。

ということで次回はパツパツ対策であれこれ悩んでいる過程や、もし解決策の見当がつけばそれを書く予定。


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