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NuRAD 非公式カスタマイズ2.(キー位置変更&エクストラセンサー移設)

前回の水分対策カスタマイズに続き、キーの位置やセンサーを自分にあわせてハードウェア的にカスタマイズしてみたというお話です。

購入以来ずっとあれこれ試行錯誤していますが、やっとほぼこれで良いか、という感じに落ち着いたので記事にしてみます。
[2021/11/15初稿、2021/11/23追記]

まずNuRADの見た目の大きな特徴でもある両脇に伸びる支え棒(アームレスト)。これのおかげでストラップ無しでも演奏できるというメリットもあるものの使う使わないはプロアマ問わず人によって様々なようです。僕も本体付属のものは大きすぎて演奏しにくくてなんとかしたいと思って、もう少し日本人の手サイズにあった(?)小ぶりなものだとどうなんだろうと下の写真のように自作も試みましたが結局は「使わない」に落ち着いてます。

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ちなみにオリジナルは直径4mm、長さ約65cmのアルミ製です。amazonでアルミ棒買って試しましたが、どうも吹きやすい感じになるようにつくれなくて、あきらめました。(ちなみにアルミの硬さは硬すぎも柔らかすぎもせずちょうど良い感じでした)

アームレストの試作は失敗だったのですが、さて余ったアルミ棒はどうしたものか・・・と、ふと思いついて腹レストにしてみたら、予想以上に安定して吹けるようになりました。手や指で支えなくても位置が保てるし、邪魔なケーブルをこれに通すことでケーブルが指を邪魔することもなくなりました。かなり吹きやすくなったのですが見た目がイマイチなのが欠点かな・・・しばらく使ってみて考えたいと思います。

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さて運指に関しては私はサックスを吹くときの手癖が強く残っているのでなんとなくそれを求めてしまいまして、試行錯誤の結果下の写真のように、左右の一番上と、左手小指のキーを入れ替える感じで自分にはフィットしました(ちなみにソフトウェアの運指設定は「EWI」モードを使用)。

カスマイズ

(左側Originalの画像は島村楽器さんのサイトから引用しました)

右手の一番上キーはA→A#、B→C、Dなどの音で多用するので右側に出っ張るよう、左手小指2番めの大きめのキーを持ってきました。アルミ支持棒があるとこれは指の腹で押さえるしかないので長くてもあまり意味がありませんが、支持棒が無い場合は第二関節のところあたりで押せるのでよりサックス的な手癖に近くなるように思いました。

なお、交換そのものは中央のプラスネジをドライバーでゆるめて外してキーを入れ替えるだけなので誰でも簡単にできる作業ですね。

左手の一番上のMODキーも、左手の他のキーを押さえながら触れられるよう、丸キーから少し長さのあるものに入れ替え。私はMODキーをPBD(ベンド幅を半分にする)に設定することが多いので運指しながら押しやすいように工夫。

左手小指2番めはなるべく押しやすいように一番大きなものを使用。
左て小指の一番下は私は「押すと1オクターブ上がる」ように設定して、オクターブのトレモロとか、フレーズの出だしとかにアクセント的に使ったりしますが、普通のフレーズの時は触れてしまうと逆に問題なので、これは一番小さい丸いキーにしまして、そこからリード線とアルミテープを使用して延長してます。左手小指の一番下に小さな銀色の四角、NuRAD中央に大きな銀色の四角がありますが、この銀色(アルミテープ)を触ると左手小指一番下のキーと同じ動作となります。

マウスピース付近にある金色プレート(エクストラコントローラー)は前回も書きましたが、唾が多い私としてはエラーが多発するため使用を断念。とはいえもったいないので、このアルミのネックの導通をリード線で引っ張ってきて裏面右手親指で操作するように改変。

裏面カスタマイズ

写真右側にある「マイナスネジ」を外すと内部にもう一つプラスネジがあって、これがアルミネックと導通していますのでそこからアルミテープとリード線を駆使して右手親指付近にもってきます。アルミテープの下には厚み1mmのウレタンの両面テープが貼ってありまして触れたときの「押し込み感」を出すとともに接触面積を増加しています(と思う)。

演奏への活用はいろいろ考えられますがいまのところよくやるパターンは、これでCCをON/OFFして高速LFOにアサインしてVCOをモジュレートして、触れるとサックスで言うところのグロウルになるような設定でよく使います。CCの可変操作は難しくて、ON/OFFのコントロールしかできないですけど、表現の幅が広がります。唇で使えなかったエクストラコントローラーが親指で復活!

と、ここまでやって数日たったところでGarage99さんや河原塚ユウジさんのSNS   https://twitter.com/stkjazz/status/1448474081364307969 で

オクターブキー付近のネジを外してアルミネック板から導通を取ればもっとスマートにできるということを知り追加で改造。オクターブローラーの隣と右手親指のそばにアルミテープでセンサーを配置。オクターブローラーのほうはテープを貼って感度を下げてます。こっちのほうが配線無くてスッキリしてるしトラブル少なそう。

グライドアルミ

このエクストラコントローラーの出力は任意のCCを設定できるので例えばCC5にしたりしてグライドセンサーとして活用することもできます。AKAIのEWIはオクターブローラーの隣にグライドセンサーがあるのでEWIのグライドに慣れている方はここをグライド用にすることも良く行われているようです(河原塚さんもグライド用に使用とのこと)。
 僕の場合は逆にEWIのグライドに慣れてないので、グライドは右手親指のレバーを使用。

というわけで改造したは良いけど演奏にきちんと意味ある使い方ができるかどうかが問題でして

まだ研究中ですけどとりあえずこんな感じです。

こちらも研究中のARTURIAのソフトシンセ「PIGMENTS 3.0」を使ってみました。
 0:00〜、改造小指キーのテスト(octave up)
 0:41〜、改造エクストラコントローラーでFM変調してグロウル効果狙い
 1:16〜 、カラオケ入りでテスト演奏
 (2:40以降はPIGMENTSのテスト。いずれ別記事で書くかも)

アイデアと練習次第でなんか使えそうですね。練習がんばります!


NuRADの運指キー/センサーはアルミテープひとつあるだけでいろいろ場所が変えられて面白いです。アルミテープはこれの30mmを使用しました(現在amazonだと25mmまでしかないようですが・・)ある程度導電性が必要なのでアルミテープの種類によってできるかできないか違ってくると思いますのでご注意。

リード線はたまたま持ってた電子工作につかう10芯の安いものを使用しましたがamazonでは例えばこんなのでしょうか

あとアセテート布絶縁テープもあると重宝します。ベンドプレートに貼って感度調整にも。

というわけで前回今回とNuRADの個人的セッティングもようやく固まりつつあるので、ひきつづき肝心の演奏技術の向上にむけて励んでいきたいと思います。



ちなみに



さっきのアルミテープはもともと昔このために買ってみたんですけど
僕程度の運転技術では差がよくわかりませんでした・・・・・


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