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カリフォルニアの医師免許を新規取得!新制度移行後の取得方法及びタイムライン

カリフォルニア州は医師免許の取得条件が一番厳しいことで有名ですが、2020年頃まで有効であった旧制度は特に条件が厳しく、それが原因で医師免許を取得できなかったIMGがいたほどです(過去記事でまとめています)。その後法律が改正され、条件と申請方法がよりシンプルになったのですが、昨年循環器内科フェローシップが始まる前に申請して無事医師免許を新規取得できましたので、本記事ではそのプロセスやタイムライン、申請費用などをまとめたいと思います。

大きく分けるとこのような感じです。
①オンラインでの申請
②指紋採取
③レジデンシープログラムや出身大学とのやり取り

①オンラインで申請を開始

埋める項目が多いためかなり時間がかかるのと、トレーニングを開始する病院の情報なども必要になるので、事前に必要な情報を集め、時間がある時に行うのが絶対に良いです。なぜか入力した情報を保存できません。

そして最後に書類をアップロードできるのですが、私は以下の書類2つをアップロードしました。
1:②の指紋採取をした際に完成する「Request for live scan service」という書類
2:「Timeline of activities」という医学部卒業後の経歴を記入する書類

オンライン申請を完了後に書類をMBC(Medical Board of California)に郵送したりするのではなく、必要書類をアップロードしてオンライン申請を完了することが重要だと思います。

②指紋採取

カリフォルニアでLive Scanというサービスを利用し指紋採取するか、カリフォルニア州外で指紋を採取しそれをMBCに郵送してもらうかを選べます。
当然ながら、前者が理想で、後者の場合だととてつもなく時間がかかるのと、郵送時に行方不明となり申請が大幅に遅れる可能性があるので、特にIMGの場合はカリフォルニアで指紋採取した方が良いと強く勧められました。結果、私はカリフォルニアに行くことにしました。指紋採取自体は簡単で、Google MapでLive Scanと検索するとたくさんヒットします。私の場合は10〜15分程度で採取を完了し、とても簡単に終わりました。「Request for live scan service」という書類にサインしてもらい、それをPDFにしてオンライン申請時にアップロード。
IMGの友人は指紋をボストンで採取し、郵送してもらったようですが特にトラブルはなかったようです。

③追加書類の提出

1:「Certificate of Completion of ACGME/RCPSC/CFPC Postgraduate Training」と「Current Postgraduate Training Verification」という書類をレジデンシープログラムに用意してもらう
2:「Certificate of Medical Education」「Diploma」「Transcript」の3つの書類を卒業した医学部に用意してもらう
3:FSMB経由で「USMLE transcript」をMBCに送る
4:ECFMG Certification Verification Service (CVS) On-line経由で「ECMFG certification verification」をMBCに送る

これらの書類は申請者自身ではなく、レジデンシープログラムや卒業大学からMBCに送ってもらう必要があります。

提出方法はこれまでにFCVSというサイトを使って他州の医師免許を発行したことがあるかで変わってきます。FCVSを使ったことがある人はお金を払ってFCVS経由で必要書類を準備し、MBCに送ることができるので、それをするのが良いと思います。また、カリフォルニアでのトレーニング後に他州に行くことが高い場合はFCVS上で書類を保管しておくと他州での医師免許取得が楽になると思います。が、FCVSを利用する欠点はお金がかかること。

カリフォルニアはDOCSという卒業大学などが書類をアップロードできるサイトを用意してくれており、アカウントを大学が作ってさえくれればタダで必要書類をアップロードできます。私の出身大学は書類の準備もDOCSのアカウント作成もアップロードもスムーズにしてくれました(当然ですが、早めに連絡してDOCSのアカウント作ってもらったり、書類の準備をしてもらったりする必要があります)。
ちなみに私のレジデンシープログラムはDOCSのアカウント作らず、郵送での書類提出を基本としているようなので信じて郵送してもらいました。特にトラブルはありませんでした。

旧制度では写真を付けたり、Notarizationが必要だったりしたようですが、今は写真もNotarizationも必要ありません!

申請費用

①オンライン申請費 合計 $1130.50

オンライン申請時に払った費用の詳細

②Live Scan Fingerprinting service $35
③USMLE transcript費 $70
④ECMFG cerfitication verification費 $66

合計 $1301.5

相変わらずお金がかかります、こういうのは。更新費はフェローシッププログラムが負担してくれるので、タイミングを見計らって更新してみようと思います。

タイムライン

2/2/2023
1月頃にレジデンシープログラムに必要書類を依頼し、2月初旬にMBCに郵送してくれました(この時点ではオンライン申請は完了していません)。郵送前にPDFにしてもらい、それを送ってもらって自分でも保存できるようにしておくのが良いと思います。

2/21/2023
カリフォルニアに旅行中に指紋採取完了

2/24/2023
出身医学部がDOCSのアカウントを取得(申請して1週間程かかる)

2/25/2023
自分でonline application完了

3/2/2023
ECFMGとFSMBのウェブサイトで書類申請

3/6/2023
出身医学部がDOCSで書類のアップロードを完了

5/25/2023
MBCからinitial review完了及び書類が全て揃っている旨の連絡あり

6/30/2023
医師免許が無事取得できた旨のメールが届く。オンラインでも確認(紙で医師免許が届くことはありません)

ちなみにInitial review後から普通は1−2週間で取得完了メールが届くのですが、私は数週間待っても届かなかったため、MBCの担当者に電話しました。私が卒業した大学の人がカリフォルニア州の医師免許を取得するのが初めてだったようで、MBCのデータベースに出身大学のコードがなく、発行申請する必要があったようです。コードが発行されているにも関わらずそれに気付いてなかったので、電話して本当によかったと思いました。initial reviewが完了したにも関わらず時間がかかっている場合は直接電話することを強く推奨します。

Conclusion

条件が厳しいカリフォルニアの州免許もあっさり取得。レジデンシーからやり直す場合は時間はかかりますが、その後は正々堂々、何に制限されることもなく、どこの州でも医師免許がもらえるので、やはりそこが強みでしょう。振り返ってみても、やはり何もスキップせず、レジデンシーからやり直しておいて良かったなと強く思います。

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