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俳句を詠んでみた(雪の道)

まばゆさに蒼き影置く雪の道 

(まばゆさに|あおきかげおく|ゆきのみち) 

朝方の雪がやみ、まばゆいほどの雪晴れとなった。
まだ誰も足を踏み入れていないまっさらな雪に、白樺やナナカマドの落とす影が青い。
雪の影が何故青いのか、それは空の青さに関係あるようで、短い波長の青い光が散乱するからと…でも今一つ理解しきれていない私。
わかるのは、深雪晴れと形容したい青空がここに在ること。
幼いころ本州から移り住んで65年。
雪はずっと親しい存在で、時に苦労もあるし命を奪うほどの猛威をふるうことを重く受け止めてはいるが、やっぱり雪を嫌いにはなれなくて...。

幼いころは、新雪には大の字に倒れこんで人型をつけたり、ギュッと目をつむって顔型をつけたり、堅雪にはこっそり家から持ち出した菜切り包丁で雪を切り出し、お豆腐屋さんごっこ。
少女のころは、雪を踏んで素敵な夢のお家の間取りを描き、湿り雪には城壁を築き、喧嘩相手の男子と盛大に雪合戦。
母になって、子どもたちにかまくらを作り、ココアやお汁粉を運んだ。
老いたいまも、今日の雪質はいい感じとゲレンデのある山を眺めてしまう。