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日本帰国後の隔離期間短縮・最短3日について

どうしても、このトピックに関して書きたかったので、今回は許してください。先日、日本入国後の隔離期間を3日に短縮するという発表がされました。これ、わたしたち海外在住者にとっては「かなり大きなこと」でビックニュースでした。


流行り病が2020年の前半に発生してから、わたし達は「日本に帰る」ということのハードルがものすごく上がりました。


中国で発生した当時、在留邦人を政府の飛行機で脱出活動をしていたのを覚えています。その当時はまだ、欧州では殆ど流行はしておらず、ただ、不気味さを感じていました。


そして、その後、こちらでも大流行したのはご存知の通り。日本行きの飛行機は全てキャンセルになり、帰国したくても帰国できない状況になってしまいました。


その後、水際対策がとられ、日本入国のハードルが上がりました。日本に感染を広げないこと、これはわたしも理解していたらか、戻ることは叶わないだろうし「仕方ない」と諦めていた部分もありました。


そうこうしているうちに2021年。


ワクチンも2回接種し、俗にいうワクチンパスポートをゲットしました。日本に入国するためには、それでも相変わらず、入国前の陰性証明のためのPCR検査(簡易検査ではダメ)、入国後のPCR検査、そして14日間の隔離(自主隔離)があります。


わたしだけかも知れないですが、とても日本が遠くなった気がしました。理解はしています。感染を防ぎたい、感染者を減らしたい、わかります。理解しています。


隔離短縮に対する期待と不安


報道で、水際対策の緩和が出た時に感じたのは、こんな感じ。


ことときも書いてますが、「ビジネス目的」というところが引っかかっていた。ビジネス目的なら隔離期間を「3日」に短縮する方向と。ん?だったら、ビジネス目的じゃ無かったら、従来通り14日間の隔離なのか。


結局、海外で働くわたしたち(海外赴任者をイメージしています)は、どうなるのか?ビジネス目的じゃなければ、やっぱり隔離は14日なのか?よくわかりませんでした。



ともかく、わけがわからず、情報が錯綜する中、一筋の光明にすがりたいと思う気持ちは、誰もが持っていたのではないでしょうか。


現時点での水際対策の内訳


開けて今週。とにかく今週から、新しい水際対策の受付が開始されました。前週から何かアップデートされた情報がないのか?厚生労働省の水際対策HPのQ&Aによると、こんなことがわかりました。


なんと、海外赴任者とその家族については、帰国の目的を問わず、隔離期間短縮の適用を受けることができるとのことです。


つまり当初報道で出ていた「ビジネス目的での帰国」に当たらず、ビジネス目的でなくとも日本人が帰国する場合、14日間の隔離期間を最短3日間に短縮できることがわかりました!これは朗報です!


ところがです。


よくよく調べてみると、3日間に短縮、そう簡単ではないようです。


厳しすぎる?日本帰国への道


先ほども取り上げた厚生労働省の水際対策HPのQ&Aによると、隔離期間短縮3日の恩恵を受けるためにはいくつかの縛りがあります。


前提条件として

ワクチン接種が完了していること
PCR検査で陰性であること
各種申請をすること。申請に必要な資料
 ①申請書
 ②誓約書
 ③活動計画書
 ④入国者リスト
 ⑤入国者のパスポートの写し
 ⑥入国者のワクチン接種証明書(写)


さらに、申請をするのは、「受入責任者」で「業所管省庁」に申請し、認められた場合に期間短縮が認められるようです。


「受入責任者」というのは、海外赴任者の場合は「日本の会社」になります。

「業所管省庁」は「会社」の業態に関連する「省庁」になります。


超簡単にいうと、わたしがまず「会社」に一時帰国したい旨と、かつ3日間の期間短縮したい旨を申請します。


「会社」が「わたし」を帰国させても良いと判断した後、「会社」が「国(役所)」に、「わたし」を帰国させ、かつ隔離期間短縮を申請し、「国(役所)」が許可を出せば、晴れて「わたし」は期間短縮を適用できます。


どうでしょうか?これ、結構ハードル高くないですか?


期間短縮はあくまでも「特別措置」であって、通常はやはり14日間の自主隔離が必要になります。正直、14日間の自主隔離はかなり長いです。体験された帰国者の方々もいらっしゃいますが、「長くてしんどい」という声をよく聞きます。


ワクチンを打ってなければ論外です。ワクチンを打っていたとしても「会社」が帰国を認めない、あるいは期間短縮の適用を認めない場合は3日間に短縮をすることはできません。


「会社」がOKして、申請を「国」に出した場合でも、場合によっては、期間短縮不可となる場合もありうるということです。


さらに仮に3日間の隔離期間短縮が認められたとしても、上の申請書の中にある「活動計画書」というのがあって、帰国後の行動をあらかじめ申請しておく必要があります。なかなか、ハードル高くないですか。


ヨーロッパに住んでいるから、その辺の「厳しすぎる」と感じてしまうのかも知れません。国境を越えるのにPCRは必要ないし、飛行機乗るのも、ワクチンパスがあれば、問題ないです(国によりますが)


正直ここまで厳しいと、日本人であっても排他感を感じずにはいられません。


日本国内に感染を広げたくないというのは、よくわかります。だけど、日本に帰国したくても、もろもろハードルが高すぎて、帰ることが叶わない邦人もいることもそして帰国を待ち望んでいることも、知ってほしいと思います。



まとめ


日本帰国時の隔離期間緩和が発表されました。帰国に向けて一歩前進ではあるけれど、いくつもの高いハードルを超えないと、日本にたどり着けないということがわかりました。


もし仮にこれらのハードルを超えて、日本に帰国した人にであったら、どうか声をかけてほしい。「お疲れ様」と。


わたしに限らず、皆、大変な思いをして「帰国」しているんだということを、理解してもらえれば、わたし達もまだまだ、海外で頑張って働こう、なんとか過ごしていよう、って思えるかも知れません。


それでは、また。

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