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自律神経は3つ?

古典的には、自律神経は交感神経・副交感神経の2つに分類されています。

交感神経:闘争・逃走反応 fight flight
副交感神経:feed breed rest digest

 交感神経と副交感神経は相反する作用でホメオスタシス(恒常性)の維持に役立っていると言われてきました。

 1994年に脳神経学者スティーブン・ポージェス博士(イリノイ大学)は自律神経に関する新しい理論を発表します。

 副交感神経の約8割は迷走神経が占めていますが、哺乳類の迷走神経は進化のプロセスの異なる2系統があります。(解剖学的にも延髄・脊髄で経路が違います。)

 自律神経は、交感神経1系統と、副交感神経2系統 の合計3系統で成り立っているというのがポリヴェーガル理論です。

副交感神経系
 腹側迷走神経系:社会的関与
 背側迷走神経系:休息と消化 防御的不動化 シャットダウン

 特にリトリートでは、心理的安全圏の確立を重視しており、安心安全だと感じてから呼吸法を行うと感情のリリースの確率が高まります。ヴィム・ホフ・メソッドの第5の柱トライブ(部族意識)は、この腹側迷走神経系の働きによって増幅されます。

 また、6ラウンド以上の呼吸法セッションで、ごくまれに(約0.2-0.5%)ロックダウンと呼んでいる不動化が起こることがあります。呼吸法によって背側迷走神経系が優位になりすぎた時に起こるシャットダウンの一種ではないかと考えています。
 300人以上をガイドして確実にロックダウンと言えるのが2人 すぐに呼吸を再開して回復したのが3人と、頻度が少ないので、定量的に把握するのは難しいのが現状です。

 個人セッションでは脳波・体温・発汗・心電図(HRVなど)をモニタリングしていますが、延べ150回のセッションで、ロックダウンは一度も起こっていないため、ロックダウン中のデータも取れていません。

 詳細はウィキやNHKの記事が分かりやすいので参考にして下さい

ポリヴェーガル理論 - Wikipedia

ポリヴェーガル理論とは 性暴力被害での“凍りつき”は恥ではない - 性暴力を考える - NHK みんなでプラス

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