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美しさは、チューリップの花びら

坂元裕二さん脚本の「カルテット」を4回周ぐらい見ていた。4周目はドラマを見るというより、BGMのようにして聞いていた。セリフじゃなくて物音だけでも、登場人物たちが何をしているかをわかるフェーズに入っていた。こうなるとドラマをラジオのように楽しめる。無双モード。

「カルテット」は、ヒューマンサスペンスコメディーラブロマンスドラマで、こう書くといろんな要素が盛り込まれすぎてて幕ノ内弁当なのに面白くて、切なくて、そして何度見ても笑ってしまうし、何度見ても違う発見があるという、小学生のときに楽しんでいた「ミッケ!」という絵本を思い出すようなドラマだと3周目のときに思っていた。さっきはここが好きだったのに、次はここが好きになっていて、結局オールでいい。

そんな「カルテット」の中に、一人ひとりの、創作エセことわざを言い合うシーンがある。

パンツだけ履いてる人とパンツだけ履いてない人は、どっちも変態

咲いても咲かなくても、花は花

起きても寝てても、生きてる

つらくても苦しくても心

このシーンが大好きすぎて、このシーンを見たあとは私も一緒になって、独自ことわざを考えたりしていた。

そして気がついたのだけど、人生とは、自分なりの解釈と定義を探すことだと思う。

例えば、私は

美しさは、チューリップの花びら

という、独自ことわざを考えた。こんなことわざはない。ないんだけど、ありそうで自画自賛してちょっと笑いそうになった。

それで。

もし、このことわざを言われたときに想像することは人によって違うと思う。「花びら」という儚さに美しさを感じるのか、花びらがたくさんある「集合」としてのチューリップに美しさを感じるのか。そういう解釈の違いが人によって生まれる気がしていて、それこそがその人の価値観であり、解釈であり、人生を通しての定義になるんだと思う。概念的なことに、自分なりの解釈と定義を見つける。私たちは人生を通して、そんなことをずっとしていくんだと思う。


自分で考えといてなんだけど、このことわざは余白があっていいなと思ったりして。みなさんも教えてください、独自のことわざ。

”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。