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「世界が嫌だなー」と思う日

「世界が嫌だなー」と思う日が1年に何度かある。きっと、誰にでもそういう日がある。そういう夜がある。私はそうじゃないけど、きっとそういう朝だってある。

仕事をしている昼間、急に「世界が嫌だなー」と思うだってあるかもしれない。


何がきっかけなんだろうと思い返すと、実はいろいろと転がっていて。

乗りたかった電車に乗れなかったこと。赤信号に引っかかり続けたこと。そもそも朝、メイクのりが悪かったこと。駅に着いてからイヤホンを忘れたことに気づいたこととか。そういう些細なことに心がうがーっと叫び出して、小さきものが大きくなって塊になって、「世界が嫌だなー」になることがある。

もちろん逆パターンだってある。

お金を騙しとられたこと。恋人の良からぬシーンを見てしまったこと。大切な人と喧嘩をしたこと。言われのない悪意に見舞われたこと。自分ではどうしようもない理不尽に襲われたこと。わかりやすく大きな、不幸と呼べるような隕石が突然ドゴンと自分の頭を打って、「世界が嫌だなー」になる。


そういうとき、どうやって対処したらいいんだろう。

私は未だに、自分が「世界が嫌だなー」状態になったときの対処法を知らない。

お風呂は私を癒してくれないし、好きな食べ物を食べても満足しないし、早くになんて眠れない。私のすぐ隣には電気ヒーターがあるから暖かさだって問題ない。なのに、暖があっても私は寂しいままだ。


人肌、だろうか。

友達、パートナー、恋人、旦那さん。無条件に、理由なく、意味なく、頼れる、寄りかかれる誰かの存在とかなのだろうか。電気ヒーターじゃなくて、人にしか出せない温みが、この「世界が嫌だなー」な気持ちを和らげてくれるのだろうか。


いつもは謳歌できる一人暮らしが、こういうときだけ憎い。自由で、自立していて、自分の城が大好きなはずなのに、ときどきどうしようもなく頼りなくなる。一人が独りになって、焦燥感に駆られる。

「世界が嫌だなー」

空に向かって呟いて、泣きそうになった。

”終わりよければすべてよし” になれましたか?もし、そうだったら嬉しいなあ。あなたの1日を彩れたサポートは、私の1日を鮮やかにできるよう、大好きな本に使わせていただければと思います。