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夜中の訪問者に起こされる件

午前2時過ぎ。私がこれまでに何度も起こされた時間である。
もちろん目覚まし時計だったり、起きなくてはならない時間だからと誰かに起こされたわけではない。にもかかわらず何かに起こされてしまう。
方法は毎回違うのだけど、時間はだいたい同じ2:00〜2:15である。

さっそく昨夜の話をしよう。

深夜1時過ぎ、風呂からあがってそのまま寝室に行きベッドに横たわっていた。
もちろん少し蒸し暑かったこともあり、時折団扇で煽ぎつつデザイン関係の本を読んでいたわけだが、1時半過ぎには体もようやく冷えて眠気もやって来た。
明日も仕事だし、そろそろ目も疲れて来たのでサイドテーブルに本を戻し、お腹にタオルケットだけかけて、そのまま寝入ってしまった。

どれくらい経ったのだろうか。
そうっとカーテンを開くようなシャー・・・というかすかな金属音がリビングから聞こえてる気がする。最初は夢かと思ったのだが2秒後には現実だと気が付いた。
我が家は2世帯住宅とはいえ、2階に住むのは私だけなのだからリビングから人為的な音がするなんて有り得ない。他に誰もいるはずがないのだから。
いったい、どういう事だ?!

いや、待て。他に似たような音がするモノは無かったか?
他のカーテンレールは木のリングタイプだから音が違う。シャーッと音がするのは窓側にかけてあるレースのカーテンのみのはず。カーテンではない?
いや、でも・・・・何も思い浮かばない。
困惑してる私の耳に今度は微かな、そして少し重めの物音も聞こえ始めた。
ゆっくりと床を踏み締める足音か?
動いてるのか?

何かが動く気配とともに強くなる危機感。まさか侵入者? 空き巣? 1人か?
寝室に入って来ても寝たふりでやり過ごせないか?とも考えたが、普通に緊急事態である。もうノンビリ寝てる場合ではないと覚悟を決めた。

覚悟を決めてからの動きは早い。
音を立てないようにそっとベッドを降り、足音を忍ばせてリビングに続く扉の前に到達。ドアノブに手をかけたまま、頭の中で動作をシミュレーションする。
リビング側の蛍光管はグローが弱ってたから点灯するまで時間がかかる。
点けるならキッチン側だ。
右手で左の壁にある下側のスイッチ(キッチンと手書きラベルが差してあるのだが、今はどうでもいい)を素早く押す。侵入者を確認し、制圧出来そうなら姿勢を低くして距離を詰め・・・

などと考えながらドアの向こうの気配を探りつつ速やかに左手でドアノブを回し、間髪入れずに押し開いた。そのまま流れるように右手で壁のスイッチをON!
イメージ通り完璧だ。

はたしてキッチンの照明に煌々と照らし出されたリビングには・・・誰もいなかった。完全に無人だった。
ホッとはしたものの侵入者が隠れてる不安を払拭するため、全ての部屋を見回り、侵入の痕跡も探してみた。

何も無かった。
そして、時計を見たら2:10。またいつもの時間である。

気のせいなのか?

事実を積み重ねてみると、眠りが浅くて夢でも見ていたんだろう。という結論になりそうだが、AppleWatchを着けて寝ている私には心拍数や睡眠時間などの計測データがあるのだ。

2時頃までは心拍も50未満だし、ちゃんと寝ていたのが分かる。
それなのに、なぜか2時10分頃に起きている。
だから、目が覚めたと思い込んでいて実は夢だったというオチも、夢遊病説も無いはず。

翌朝、当然ながらあちこちチェックした。
音が出そうな場所を動かしてみても同じ音は出ず、昨夜の音の正体は分からずじまい。後には謎しか残らなかったのである。

正体はいかに!?

はい、正直に言おう。
正体不明。分かりません!

これまでに何度も同じ時間帯に、何かに目を醒させられること幾度となく。
物理現象だったこともあれば、強い動悸で目が醒める精神状態起因的なこともあったり、オカルト的な理由しか考え付かないことすらあるのだが、今回のようなタイプは初めてである。
それでもほぼ同じ時間だし、繰り返し似たような時間に目が醒めるのだから、きっと原因も理由もあるはず。

解決を信じて、次のレポートをお待ち頂きたい。

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