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「容疑者Xの献身」

 東野圭吾の「容疑者Xの献身」を読みました。ネタバレを含むので、まだ読んでいない人は注意です。(できるだけネタバレにならないように書きました)


新型コロナウイルスの影響で、自宅にいる時間が長いので、本でも借りようかと思って図書館に行きました。しかし、図書館は緊急事態宣言を受けて、無期限の休館!!

仕方ないので、近くの本屋に行き、面白そうな本を探していました。

あまり僕は小説を読まないのですが、以前知り合いが、この本、容疑者Xの献身はまじで面白い、と言ってたのを思い出し、東野圭吾のガリレオシリーズの棚に行きました。シリーズものですが、パラパラとめくってみると、最初から読まなくても大丈夫そうだったので、購入を決めました。


本当は、暇が潰せるようにとじっくり読もうと思っていたのですが、結局、その日で全部読んでしまいました。以下は自分の感想です。ネタバレも少し含みますので、ご注意ください。


天才数学者が生み出した完全なる理論を崩したのは、愛だった。

 彼は彼女を愛し、彼女のため犠牲になろうともした。その理由は彼女が生きる意味をくれたからで、彼にとって愛も論理的解釈のできる事柄だった。彼の愛は見返りを求めず一方通行であった。おそらく彼自身が、自分は愛されるべき存在ではないと思っており、それは彼自身が人から愛されたことはおろか、認められたこともほとんどなかったからだろう。彼は自分のために数学をし、数学だけが自分を裏切らないものだと感じていた。

彼の筋書きは完璧だった。

ただ1つだけ想定から抜け落ちていたこと、それは彼女が「幸せ」という絶対的な正解を捨てて、彼という人間への愛を取ったことだった。 

彼女の愛によって彼の完璧な方程式は破綻し、その瞬間、初めて彼は愛を受け取ることになった。


推理ものですが、何回でも読みたくなるような本ですね。この本に関して言えば、もちろんトリックのことを色々考えていくのも楽しいですが、それ以上に物語として、とても心に来るものがあり、とてもおススメです。











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