ロンドン証券取引所がブロックチェーン技術を使った伝統的金融資産の取引プラットフォームを計画

ロンドン証券取引所グループ（London Stock Exchange Group plc：LSEG）は、暗号通貨技術を利用した伝統的な金融資産の取引プラットフォームを来年立ち上げる計画を明かしたとフィナンシャル・タイムズ（The Financial Times）は9月4日に報じた。
 
LSEGキャピタル・マーケッツ担当グループ責任者マレー・ルース（Murray Roos）氏は、「ブロックチェーンを活用した取引の実現可能性を1年近く検討した結果、ターニングポイントを迎えたため、計画を進める準備を進めている」と語った。
 
このプロジェクトは、暗号通貨ではなく、伝統的な資産や現実世界の資産をトークン化し、国境を越えたデジタル資産取引をサポートすることを目指している。
 
ルース氏は、「デジタル技術を利用して、よりスムーズで、より安く、より透明性の高い規制基準に裏打ちされたプロセスを作る」と述べ、暗号通貨取引とは関係ないことを強調し、資産取引のセキュリティとアクセシビリティを高めるためにブロックチェーンに焦点を当てていることを強調した。
 
LSEGはデジタル・マーケット事業のために独自の法人を立ち上げるかどうかを検討しており、規制当局の承認が下りるまで、来年中にはこの事業を実現させたいと考えており、現在、英国政府、財務省および複数の法域の規制当局と協議中だという。なお、このプロジェクトのリーダーはロンドン証券取引所CEOジュリア・ホゲット（Julia Hoggett）氏が務める。
 
ルース氏によると、もしこの取引が開始されれば、ブロックチェーンを利用したエンドツーエンド取引を提供する初めての大規模なグローバル証券取引所となる。
 
これは、ロンドン証券取引所が英国公開市場の活性化を図るために発表したものである。2021年の活況時と比べ、2023年のロンドン証券取引所とAIM市場の動きは鈍い。EYのデータによると、2023年上半期の発行体はわずか18社で、前年同期比31％減だった。
 
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